日弁連「裁判員制度10周年」のスペシャルムービー「モモタロウ裁判」全3話 公開
法廷画アニメで“裁判員のゆれ動く気持ち”を体験する
日本弁護士連合会(所在地:東京都千代田区霞が関/会長:菊地裕太郎、以下 日弁連)は、裁判員制度が始まって10年を迎え、さらに市民の力でよりよい制度へと改善されることを願って、刑事裁判への関心を高めるための動画「裁判員制度10周年ムービー モモタロウ裁判 全3話 ~法廷画アニメ~」を日弁連公式サイトにて12月25日より公開します。
裁判員裁判という言葉は知っているけれども、実際どういうことをやるんだろう?刑事裁判というのは悪いことをした人を裁く場だから関わりたくないな、といった思いを持っている方は、少なくないかもしれません。そのような方にこのムービーを見ていただいて、裁判員裁判にぜひ参加してみたい!と思っていただきたいです。
鬼が 宝を持っている。金棒も手に持っている。
被告人席に立ち、懲らしめられて当たり前・・・・でしょうか?
被告人席に立つのは、鬼ヶ島でモモタロウに‘成敗’された鬼。 犬や村人の証言は「いつも、鬼はそうだから」「この鬼も、きっと村人から強奪していたはず・・・」。 この刑事裁判に、裁判員として参加した市民たち、20代青年、魚屋の店主、40代主婦、会社員女性らが、裁判をとおして鬼に対して抱いていた印象が変わっていく様子が描き出されます。第2話、第3話では、赤ずきんが被告人となった裁判や評議を通じて、刑事裁判のルールの持つ意味が描かれています。
【「裁判員制度10周年ムービー『モモタロウ裁判』法廷画アニメ 全3話」 映像】
第1話「モモタロウ裁判」/裁判員制度10周年ムービー|日弁連|
第2話「赤ずきん裁判」/裁判員制度10周年ムービー|日弁連|
第3話「評議室にて」/裁判員制度10周年ムービー|日弁連|
【裁判員裁判10周年】
裁判員裁判とは、刑事裁判に、国民から選ばれた市民が参加し、有罪・無罪の判断や被告人に科すべき刑の重さを決める制度です。2009年5月から開始され、2019年で10年が経ちました。その間に、裁判員となった市民の数は9万5千人以上です。
【よりよい裁判員制度のために】
裁判員制度には、改善の検討をすべき点があります。「単純多数決で人を有罪にしていいのか」、「市民と裁判官が対等に議論できているのか」、「評議の内容について守秘義務があるために検証ができない」といった点です。また、刑事裁判の基本原則について裁判員が十分に理解できているかという点もさらなる検討が必要です。このような問題意識を広く共有することもこのムービーのねらいの一つです。
(参考)日弁連ウェブサイト裁判員制度特設ページ
https://www.nichibenren.or.jp/ja/citizen_judge/index.html
【日本弁護士連合会】
弁護士法(第1条第1項)は、「弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現すること」を弁護士の使命と定めています。 日弁連では、この使命のもと、人権擁護に関する様々な活動、刑事手続き改善の活動、市民に開かれた司法とするための司法改革運動などに、積極的に取り組んでいます。
(参考) 日弁連ウェブサイト
https://www.nichibenren.or.jp/
多くの皆様に、このムービーをご覧いただき、刑事裁判についての理解を深め、関心を高めていただき、裁判員制度をより良い方向へ改善するきっかけとしたいと願っております。
【このムービーに関する問合せ先】
日本弁護士連合会 法制部 法制第二課
担当:相澤(アイザワ)
TEL:03-3580-9904
FAX:03-3580-9920
E-mail:aizaway0@nichibenren.or.jp
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