Oxford Immunotecは、英国公衆衛生局(PHE)と新型コロナウイルス反応性T細胞がCOVID-19からの防御に関連することを示すデータを発表

Oxford ImmunotecのT-SPOT®テクノロジーを使用して検出と測定が可能

 ※本資料は、オックスフォード・イムノテック社(本社:英国・オックスフォード、米国・マールボロ)が2020年11月10日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。原文リリースは、下記のURLからご参照ください。
http://investor.oxfordimmunotec.com/press-releases

 (オックスフォード、英国・マールボロ、米国 2020年11月10日)診断薬会社として成長著しいオックスフォード・イムノテック社 (Nasdaq:OXFD) (以下、「当社」)は、本日、英国公衆衛生局(以下、PHE)と研究協力を行っているキーワーカーを対象とした前向きコホートの研究結果を発表しました。このデータは、新型コロナウイルス反応性T細胞は新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)から防御する可能性があり、血清学的検査のみでは臨床的に新型コロナウイルス感染のリスクが低いT細胞を過小評価する可能性があることを示しています。

 MedRxivにて発表された論文「SARS-CoV-2 responsive T cell numbers are associated with protection from COVID-19: A prospective cohort study in keyworkers」では、警察、消防、医療従事者のコホートにおける抗体反応(血清学的検査)とT細胞反応の両方を調査したEDSAB-HOME研究の一環として得られたデータを示しています。

 本研究では、T-SPOT ® Discovery SARS-CoV-2キットのみが用いている当社の標準化された研究を用いて、参加者約3000名が登録を行う際にT細胞検査を実施しました。これらの参加者は、その後の症候性の発症について追跡し、PCR法により新型コロナウイルス感染を確認しました。T細胞反応が高い参加者は、追跡調査期間中に症候性の新型コロナウイルス感染を発症しませんでした。T細胞反応が低かった参加者のち、感染が確認されたのは20例でした。症例数の増加に応じて最新の解析が可能となるため、さらなる追跡調査が計画されており、疾患リスクに関する洞察をさらに得られる可能性があります。

これらの結果から次のことを示唆しています。
  • 血清学的検査のみでは臨床的に新型コロナウイルス感染リスクの低い労働年齢集団を過小評価する可能性があります。
  • T細胞検査を使用することで、個人レベルの重症度分類が可能になるかもしれません。
  • 特に抗体がない場合(血清学的検査)では、新型コロナウイルス反応性T細胞の数は年齢とともに減少します。これは疾患の発生率および重症度が高いことを説明できるかもしれません。
  • T-SPOT® Discovery SARS-CoV-2では、抗体(血清学)検査では陽性にならず、PCR法で新型コロナウイルス感染が確認された登録者も検出されました。
 
 PHEのコンサルタント微生物学者で、本研究の筆頭著者でもあるDr. David Wyllie氏は、「我々は、英国の病院および消防・警察で働く約3000人のボランティアを対象に前向きコホート研究を実施しました。実施を始めてから4カ月、T細胞の反応が低い参加者20人はCOVID-19を発症しましたが、T細胞の反応が高い参加者では発症はしませんでした。このことは、新型コロナウイルスを認識するT細胞の数が多い人は、COVID-19からある程度防御されている可能性があることを示唆していますが、これを確認するためにはさらなる研究が必要です。」と述べた。

 当社CEOのPeter Wrighton-Smith氏は、「我々のT-SPOTテクノロジーは、現在、世界的に認可を取得している唯一のELISPOTプラットフォームであり、COVID-19との闘いの取り組みを支援するために活用できたことを喜ばしく思います。我々とPHEとの研究協力は、公営と民間が協力して取り組む素晴らしい例です。本研究の成功は、PHE内で利用できる専門的なスキルとリソース資源がなければ、実現できなかったでしょう」と述べた。

 注:T-SPOT Discovery SARS-CoV-2テストキットは研究用試薬です。臨床用の診断検査としては使用できません。

ックスフォード・イムノテックについて
 Oxford Immunotec Global PLCは、信頼できる診断を必要としている人々のためへの革新に情熱を注ぎ続ける世界的に成長著しい診断薬会社です。当社は世界で唯一、世界中で承認されているT細胞測定用のELISPOT法を提供する会社として位置づけられており、主力製品であるT-SPOT® .TBは、世界最大の感染症による死亡原因である結核の診断に使用されています。当社は体外診断用医薬品試験の経験豊富な製造業者であり、完全に監査された品質マネジメントシステムの下での運営、厳格なバッチ管理を保証しながら、結核感染のためのT細胞検査を2,000万件以上製造しています。T-SPOT.TB検査は、米国FDAにおける承認、ヨーロッパにおけるCEマークによる販売を含め、中国と日本に加えて全世界50カ国を超える国で承認・認可を取得し販売しています。本社はイギリスのオックスフォード近郊およびマサチューセッツ州マールボローにあります。追加情報はwww.oxfordimmunotec.comをご覧ください。

T-SPOT Discovery SARS-CoV-2について
 当社は、結核診断の分野にT-SPOTテクノロジーを導入して以来15年以上にわたりT細胞測定の専門的ノウハウを開発および強化してきました。私たちは古くから確立されているELISPOTテクノロジーを原理として採用し、T細胞の免疫応答の測定、パフォーマンスの向上、結果の標準化、ワークフローを合理化するために現在世界中で使用されている独自のT-SPOTテクノロジープラットフォームに発展させました。この高いパフォーマンスは、厳格な品質マネジメントシステムのもとで、定期的に監査を受ける製造施設によって保証されています。T-SPOTテクノロジープラットフォームを用いた体外診断薬(IVD)であるT-SPOT®.TBは、米国、EU、日本、中国を含む50カ国以上の臨床現場で使用されています。

 研究用試薬T-SPOT® Discovery™ SARS-CoV-2 は、新型コロナウイルス特異的T細胞を検出し見分けるために、T-SPOT®テクノロジーを使用しています。テストに用いられる最適化された抗原混合物は、新型コロナウイルス構造タンパク質に基づいており、免疫応答を最大限に測定することができます。
 当社のウェル当たりの単一抗原アプローチは、異なる新型コロナウイルス抗原に対する免疫応答についての特異的な情報を同時に収集することができます。サンプル処理は、当社のT-Cell Xtend®試薬(32時間常温(以下、RT)サンプル安定)またはT-Cell Select™試薬(54時間RTサンプル安定-自動処理)を使用して、新鮮な(凍結サンプルではなく)血液の検査を可能にし、かつ集中化することができます。T-Cell Select試薬キットは処理数にあった自動化を可能にするため、低、中、高のスループット設定に対応した自動化ソリューションを提供しています。

EDSAB-HOME試験について
 EDSAB-HOME試験は、過去の新型コロナウイルス感染に対する地域社会ベースの大量抗体検査の実施に関する不確実性に対処し、迅速なプログラム開発を可能にするように設計されています。この試験では、国のプログラムが使用する「初回購入」自宅検査キット(HTKs)を評価する一方、酵素免疫測定法の検証を含む2020年後半に利用可能となる可能性のある代替品の迅速な検証および、検証への道筋を提供します。この集団試験プログラムの目的は、過去にウイルスに曝露されたことがあるかどうかについての情報を提供することです。このプログラムの第1段階では、高リスク群(医療従事者)および低リスク群から3,000人以上が採用されました。

 T-SPOT、Oxford Immunotecロゴ、T-Cell SelectおよびT-SPOT Discoveryは、Oxford Immunotec Limitedの商標です。

将来予測に関する注意事項
 本プレスリリースに記載されている内容は、1995年米国私募証券訴訟改革法に基づくものを含む、適用される米国および英国の法律および規則の意味における将来の見通しに関する記述です。
 当社とPHEおよびEDSAB-HOMEとの研究協力、試験の成功と利益および関連する分析に対する見解、T細胞検査を他の検査と組み合わせて測定することで、抗体を介した免疫測定に関する限界を克服する可能性があること、T細胞検査がCOVID-19に対しての戦いに寄与する可能性があること、EDSAB-HOMEが重要な情報をもたらすという信念を含むT-SPOT® Discovery SARS-CoV-2により期待されるその他の利点を克服する可能性があるという見解など、過去及び現在の事実を説明していない本リリースに含まれる歴史的事実または現在の事実を記載しない記述は、全て将来の見通しに関する記述です。

 将来に関する記述は、当社の経営陣が現在予想している将来の事象に基づいており、実際の結果が、当該将来に関する記述に記載または示唆されているものと大きく異なる可能性のある多くのリスクや不確実性を含んでいます。これらのリスクおよび不確実性には、PHEおよびEDSAB-Home試験との研究協力では、即時または期待される利益が全く得られない可能性、今までのデータ解析の結果がCovid-19の研究に貢献しない可能性、当社のDiscoveryラインが、COVID-19に対して貢献できないまたは時期を逸する可能性、今後のDiscoveryキットによる研究データが、臨床使用に繋がらない可能性、当社が第三者と提携し、臨床的に試験機器を利用できる可能性、最終的に市販されたとしても、COVID-19の試験または共同試験には効果的ではない可能性、ならびに2019年及び2020年6月30日及び2020年9月30日に終了した四半期の様式10-Qによる四半期報告書、並びにその他の報告書(様式10-Qによる四半期報告書又は様式8-Kによる最新報告書を含む)において委員会に提出した内容と同様、オックスフォード・イムノテックが米国証券取引委員会(以下「委員会」という)に提出した報告書に記載されているその他のリスクおよび不確実性(12月31日期の様式10-Kに関する当社の年次報告書を含む)が含まれる可能性が含まれます。オックスフォード・イムノテックが当委員会に提出した書類は、ウェブサイトwww.oxfordimmunotec.comの投資家サイトまたは委員会のウェブサイトwww.sec.govにてご覧いただけます。

 投資家の皆様は、これらのリスクと不確実性を慎重に考慮してください。本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束するものではありません。本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、本資料の発表日現在においてのみ使用されているものであり、投資家の皆様は、本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述に過度に依存しないでください。オックスフォード・イムノテックは、適用法令に義務付けられている場合を除き、新しい情報、将来の出来事またはその他の結果としての将来の見通しに関する記述を作成した後に、それらを更新または修正することを約束するものではありません。

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会社概要

URL
https://www.oxfordimmunotec.co.jp/
業種
医療・福祉
本社所在地
神奈川県横浜市港北区新横浜3-8-8 日総第16ビル 8F
電話番号
045-473-8005
代表者名
ピーター・ライトン・スミス
上場
未上場
資本金
5億円
設立
2012年06月