「アジア現地法人運営の意識調査 2021」を発表 ~現地法人の管理業務の実態とコンプライアンス意識が浮き彫りに~

アジアに現地法人を持つ日本企業150社を対象とした「管理業務」「法務」「クラウド化」から見るコンプライアンス意識調査

トライコー・ジャパン

日系企業のアジア現地法人1,000社超に管理部門業務のアウトソーシングサービスを提供するトライコー・ジャパン(東京都港区、代表取締役 CEO:佐藤 スコット、以下トライコー)、ASEANと南アジア各国の法律に関するアドバイスを行うONE ASIA LAWYERS GROUP(共同代表:藪本 雄登 他、以下OAL)、クラウド型国際会計&ERPサービス「GLASIAOUS」を提供するビジネスエンジニアリング株式会社(東京都千代田区、取締役社長:羽田 雅一、以下B-EN-G)の3社はこのたび、日本企業の海外事業担当者、日系企業アジア現地法人の駐在員などを対象に、「日系企業のアジア現地法人運営に関する意識調査」を実施しました。

アフターコロナ時代の海外ビジネスには、不測の事態にも耐えうる盤石な体制の構築が求められます。
特にアジア諸国では、頻繁な法改正に伴い、ますますコンプライアンス対応要件が複雑化・厳格化しており、健全なアジア法人の運営を維持していくためには、管理業務のスリム化とコンプライアンス遵守の2つの課題を同時並行的に実践していくことが避けては通れません。

このような状況の中、アジアでビジネス展開する日本企業をコンプライアンスの面から支援するトライコー、OAL、B-EN-Gの3社は、「現地法人運営の実態と課題」を浮き彫りにするため、事業規模、業種・業態を問わず、アジアに現地法人を持つ日本企業150社を対象に「管理業務(人事労務・税務・会計)」「法務」「クラウド化」におけるアウトソーシングの実態コンプライアンス意識について調査を実施しました。

3社は今後とも、このような意識調査を定期的に実施していくことにより、日系アジア現地法人運営に携わっている皆さまを、コンプライアンスの側面から支援して参ります。

1.調査概要
・調査名称:「アジア現地法人運営の意識調査 2021」
・調査目的:日本企業のアジア現地法人運営のアウトソーシング活用状況とコンプライアンス意識を理解するため
・調査対象:日本企業の海外事業担当者・責任者、アジア現地法人の駐在員
・調査方法:インターネットによるアンケート調査
・調査日:2021年2月1日~2月26日
・有効回答数:150件

回答企業サマリ回答企業サマリ

2.意識調査結果に基づく見解

現地法人に派遣された日本人社員(駐在員)は、主に生産や営業系の出身であることが多く、管理業務の経験者は少ないという傾向が明らかとなった。
その対応方法としてアウトソーシングサービスの利用が進んではいるものの、まだ十分とは言えないようである。法務面においては、現地法人への法務・コンプライアンス分野での高い専門性を持った人材が十分に充当されていない状況であり、会計・税務・法務の領域でのアウトソーシングのニーズは高いと思われる。
このような現状を踏まえ、日本本社と現地法人との間で連携が必要とされる管理業務系システム基盤の整備も、クラウドサービスを中心として、さらに進んでいくことが予想される。

3.意識調査結果(抜粋)
駐在員の管理業務経験
・事業規模や業種・業態に関わらず、60%以上のアジア現地法人での管理業務の責任は、駐在員が担っている
・うち、65%の駐在員は、管理業務の経験がないまま、現地法人に赴任している

 

左)現地法人の管理部門責任を担っているか? 右)過去に管理業務の経験はあるか?左)現地法人の管理部門責任を担っているか? 右)過去に管理業務の経験はあるか?

【アジア現地法人運営の課題】

・「税務リスク」、「現地に日本人管理者を派遣できない」が全体の40%を占める

 

アジア現地法人で困っていることアジア現地法人で困っていること

・「税務リスク」の上位2か国は、タイインドネシア
・「現地に日本人管理者を派遣できない」の上位2か国は、中国タイ

 

回答対象国とアジア現地法人で困っていることの関係性回答対象国とアジア現地法人で困っていることの関係性


【管理部門体制とアウトソーシングの傾向】
・部分的な活用を含めて42%アジア現地法人アウトソーシングを活用しているが、半数以上のアジア現地法人は、現時点でアウトソーシングの活用には至っていない

アウトソーシング活用の有無アウトソーシング活用の有無

・アウトソーシングの利用目的は、「専門家との関係構築」「コア業務への専念」が全体の53%を占める

 

アウトソーシング活用の目的アウトソーシング活用の目的

・アウトソーシングしている主な業務は、「年次・月次決算」「税金の申告」など会計・税務周りが多い
一部の国の法人運営に必須要件である「会社秘書役業務」もアウトソーシングする傾向が見られる

 

アウトソーシングしている業務アウトソーシングしている業務


【法務コンプライアンス】
43%の企業現地国にコンプライアンス担当者がおり、うち、80%が他の業務との兼任である

 

左)コンプライアンス担当を現地法人に設置しているか? 右)コンプライアンス担当業務を専任で行っているか?左)コンプライアンス担当を現地法人に設置しているか? 右)コンプライアンス担当業務を専任で行っているか?

73%の企業が現地国に法務担当者がおらず法務管理は日本本社または地域統括会社が行っている

左)法務担当者を現地っ法人に設置しているか? 右)現地法人の法務は本社または統括会社が管理しているか?左)法務担当者を現地っ法人に設置しているか? 右)現地法人の法務は本社または統括会社が管理しているか?


【クラウド化の状況】
26%の企業現地法人でのクラウド化を実現している

クラウド化の検討の有無クラウド化の検討の有無

現地法人のクラウド化検討ポイントTOP3は、「セキュリティ」「現地の言語・税務対応」「ランニングコスト削減」である

 

システムのクラウド化の検討ポイントシステムのクラウド化の検討ポイント

 

調査サマリ(続き)
今後、以下コラムよりサマリに関する解説をしていく予定です。
https://tricor.group/wp/
※ 本調査結果を引用する際は【トライコー/OAL/B-EN-G 「アジア現地法人運営の意識調査 2021」より】とご記載ください。
※より詳細な分析にご関心のある方は、末尾の「お問い合わせ」までご連絡ください。


■トライコー・ジャパンについて(https://tricor.group/)■
トライコー・ジャパンは、香港に本社を置く、アジア圏最大のビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)プロバイダである、トライコー・グループのの日本拠点です。
香港に本社を置き、21ヶ国 47拠点に展開し、海外企業の現地国進出・現地法人運営に伴う管理部門業務のコンプライアンスサービスをアジアの上場企業2,000社、フォーチュン・グローバル500社の40%以上を含む、50,000社のお客様に提供しています。
トライコー・グループは、外国企業がアジアでのビジネスの成長と加速に必要不可欠な機能を提供しています。

■ONE ASIA LAWYERS GROUPについて(https://oneasia.legal/)■
One Asia Lawyers Group は、東南アジア・南アジアなどのアジア各国の法律情報を、ワン・ストップでシームレスに提供するために設立された法律事務所グループです。
当グループは、現在、日本国内(東京・大阪)の他に、ブルネイを除く全てのASEAN 加盟国、インドを中心とした南アジア各国、そしてオーストラリア、ニュージーランド、イギリスの19 か国にオフィスを展開しています。
そして、それぞれのオフィスに日本法弁護士・専門家を配置し、現地の法律事務所と緊密に提携しながら、アジア太平洋地域に展開する日本企業にワン・ストップのリーガルサービスを提供しています。

■GLASIAOUS について( https://www.glasiaous.com )■
「GLASIAOUS」は、多言語・多通貨・多基準に対応した、クラウド型国際会計&ERP サービスです。
ビジネスエンジニアリング株式会社は、GLASIAOUS コンソーシアムの運営事務局です。  
25 を超える国と地域で850 社超の実績があり、記帳代行からグループ経営管理まで幅広くご利用いただけます。
海外ビジネスにおいてはシステムのみでは解決できない課題も多いですが、国際会計・税務の専門家集団、GLASIAOUS コンソーシアム会員企業と共に強力にサポートをします。

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会社概要

トライコー株式会社

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URL
https://japan.tricorglobal.com/
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区南麻布3-19-23 オーク南麻布ビル2F
電話番号
03-4580-2700
代表者名
佐藤 スコット
上場
未上場
資本金
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設立
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