レポート「バイオマス発電は環境にやさしいか? “カーボン・ニュートラルのまやかし”」を発行
燃料生産が森林破壊につながるケース、生産国から報告
FITの導入以降、バイオマス発電が急増しました。その多くが、燃料を海外から輸入することを前提としています。木質ペレットの輸入量はFITが導入された2012年には約7.2万トンだったのが、2019年には約203万トンへと急増。一方で、燃料の生産現場では、天然林の皆伐などの生態系破壊が生じています。
国際環境NGO FoE Japanは、日本におけるバイオマス発電の現状、FIT制度やバイオマスをカーボン・ニュートラルとみなすことの問題点、バイオマス燃料の持続可能性及び合法性を確保するための各種認証制度の概要とその脆弱性、日本が多くの燃料を輸入しているベトナム、インドネシア、北米などの現場で起きている環境社会問題などについて、公開されている最新の情報を調査・分析しました。これら問題点と提言をレポートにまとめ発行いたしました。(A4カラー、本文52ページ、PDF版無料)
国際環境NGO FoE Japanは、日本におけるバイオマス発電の現状、FIT制度やバイオマスをカーボン・ニュートラルとみなすことの問題点、バイオマス燃料の持続可能性及び合法性を確保するための各種認証制度の概要とその脆弱性、日本が多くの燃料を輸入しているベトナム、インドネシア、北米などの現場で起きている環境社会問題などについて、公開されている最新の情報を調査・分析しました。これら問題点と提言をレポートにまとめ発行いたしました。(A4カラー、本文52ページ、PDF版無料)
国際環境NGO FoE Japanは、燃料を輸入する大規模バイオマス発電が引き起こす森林破壊や気候危機リスクに焦点をあてたレポートを作成しました。レポートは、日本におけるバイオマス発電の現状、FIT制度やバイオマスをカーボン・ニュートラルとみなすことの問題点、バイオマス燃料の持続可能性及び合法性を確保するための各種認証制度の概要とその脆弱性、日本が多くの燃料を輸入しているベトナム、インドネシア、北米などの現場で起きている環境社会問題などについて、公開されている最新の情報を調査・分析したものです。
温室効果ガス(GHG)排出量の根本的な削減が求められる今、場合によっては化石燃料に匹敵するGHG排出をもたらすバイオマス発電を促進することは、気候危機を加速させかねません。また、これまでの再生可能エネルギーの議論においては、GHG削減にのみ焦点が置かれ、生態系や生物多様性への脅威はおざなりにされてきました。本レポートでは、バイオマス発電がカーボン・ニュートラルとは言えない理由を詳細に記述するとともに、燃料の生産国における森林伐採や生態系への影響を現地NGO等による報告をもとに紹介しています。
また、これらの問題点を踏まえ、大規模な燃料輸入を伴うバイオマス発電の中止、FIT事業計画策定ガイドラインの強化、バイオマス発電のライフサイクルにわたるGHG排出評価と排出量上限の設定、バイオマス混焼の石炭火力に対する優遇や例外扱いをしないこと、バイオマスのカスケード利用・地産地消の優先などを提言しています。
本レポートが、真の再生可能エネルギーの促進のための一助になれば幸いです。
▼ダウンロード(A4カラー、本文52ページ、PDF版無料)
https://www.foejapan.org/forest/biofuel/pdf/210514.pdf
===== 内容 =====
第1章 バイオマス発電をめぐる概況
1. バイオマス発電とFIT
2. 急成長するバイオマス発電
3. バイオマス発電の燃料(木質ペレット/木質チップ/PKS/パーム油)
第2章 バイオマス発電におけるFIT制度の問題点
1. FIT制度の目的
2. FITガイドラインと持続可能性確認 第3章 バイオマス発電とカーボン・ニュートラルの嘘
3. カーボン・ニュートラルの定義
4. 森林減少・劣化による炭素ストックの減少
5. 栽培、加工、輸送、燃焼など各段階でのGHG排出
第4章 バイオマス燃料と認証
FSC/PEFC/RSB/SBP/GGL/RSPO/ISPO/MSPO
第5章 バイオマス燃料生産国の現況
ベトナム/インドネシア/マレーシア/カナダ/アメリカ
コラム1 炭素会計と炭素中立の概念の欠陥
コラム2 ベトナムからの輸入木質ペレットの認証偽装疑惑
コラム3 バイオマスをめぐる欧州の政策
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連絡先:国際環境 NGO FoE Japan
〒173-0037 東京都板橋区小茂根 1-21-9
TEL:03-6909-5983 / FAX:03-6909-5986
E-mail:info@foejapan.org
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