SVPジャパン 新興国事業における戦略的課題について インサイトを公開
ターゲットエリアとセグメントごとに、異なるマーケティングアプローチが必要
会員企業に対して公開情報を⽤いたビジネス情報提供を行う、株式会社SVPジャパン(本社:東京都中央区、代表取締役社⻑:橋本 雅、以下「SVPジャパン」)は、『-世界経済-新興国事業における戦略的課題について』のインサイトを公開した。
皆さまのビジネスの一助になればと考えております。是非ご覧ください。
SVPインサイト:https://www.svpjapan.com/insight/download/report_20220713_01.pdf
皆さまのビジネスの一助になればと考えております。是非ご覧ください。
SVPインサイト:https://www.svpjapan.com/insight/download/report_20220713_01.pdf
- 新興国事業の重要性と難しさ
その中でも特に、経済さらにはマーケットとして成長を牽引している、人口1,000万人以上のいわゆるメガシティや大都市経済圏が、最も重要なターゲットマーケットである。
それらにおけるビジネスの成功は、企業の持続的な成長をもたらすだけでなく、リバースイノベーションの実現など、これまでには持ち得なかったリソースやケイパビリティを保有する機会を得ることになる。
前回のSVPインサイト Vol. 5「世界経済 -躍進する新興市場-」(https://www.svpjapan.com/insight/download/report_20220623_01.pdf)で提示した通り、中国やインド、インドネシアなどを中心とした大都市経済圏が、これからのビジネスマーケットとして重要な存在になる。
そのため、企業が事業を展開する上で、ターゲットとなる地域・都市の優先順位付けはある程度容易に定義できることになるが、国や都市が多岐にわたり、立地的にも分散していることもあり、その攻め方はなかなか難しいのも事実である。
- ターゲティングとマーケティング戦略の問題
さらに、当該エリア内での経済格差が大きく、収入階層によって消費者の購買行動もニーズも異なっていることが、マーケティングをより難しくしている。
これは、1国ワンマーケティングの考え方が当てはまらず、ターゲットエリアとターゲットセグメントごとに、異なるマーケティングアプローチが必要になることを意味している。
そのため、新興国で成功しているグローバルメーカーの取り組みを見てみると、ある程度幅広い製品ラインナップでポートフォリオを組み、販売チャネルやスポーツマーケティング、支払い方法、サービスメニューなど、あらゆるマーケティング面でしっかりとローカライズした取り組みを行っている。
- 都市市場の規模の問題
優先すべきターゲット市場は都市部であり、地域やセグメントごとに異なる特性を持つ新興市場において、事業対象となる規模を広げることは、なかなか難しい。
経済規模的にはロサンゼルスやロンドンとほぼ同レベルにある、上海や北京のようなメガシティであれば問題ではないだろうが、その規模レベルにない大都市をひとつのマーケットと見た場合、十分な規模を持ち合わせていないケースが多いようだ。人口が多くても、中間富裕層の割合が一定レベルに達していなければ、利益を出すのに苦労するであろう。
このようなケースでは、何とか購買行動の似た消費者層のいるエリアを取り込み、ターゲットエリアを拡大することが一般的な取り組みだ。ひとつの主要大都市をハブとして、そこから半径50-100km圏内に位置する中規模・小規模都市を含めたエリアを対象マーケットとして、事業を展開する。
また、1国の枠にとらわれずに、広域的アプローチを取ることも選択肢になる。例えば、インドではその立地を生かして、パキスタンやバングラデシュ、アフリカ諸国を含めて、将来的なマーケットを形成するという考え方はある。また、ブラジルも同様に、メルコスール経済圏への展開を考えると、市場は大きくなる等である。中長期での取り組みとなるが、事業規模を確保し、拡大することはできる。
- 各国の特性への呼応
例えば、インド市場においては、TataやRelianceのような財閥が50-60ほど存在しており、政治、経済、ビジネスまで非常に大きな力を誇っている。事業をスケールさせる、スムーズな事業展開を進める上で、それら財閥グループとの関係性の構築がカギになる。
他方、中国は、政治的なリスクなどもあるが、ホワイトカラーが多く、デジタルネイティブで消費意欲の旺盛な「80後(80年代生まれ)」や「90後(90年代生まれ)」の若年層が市場を牽引しており、同層をどのように取り込むのか、が重要テーマとなる。特にデジタルを活用したライフスタイルや消費活動においては、世界でもトップクラスにあるのは言うまでもない。
日本を含む海外から進出する企業は、そのような環境を熟知しているローカル企業と競争しなければならず、ローカライズした取り組みを展開するだけでなく、自社がグローバルで保有している競争優位性を確立し、差別化を図ることも、重要なポイントとなる。
- 終わりに
新興市場での成功事例を耳にする機会はあまり多くありませんが、これからは、より多くの企業が、これまで以上の成功を収めることを祈念しております。
SVPジャパンは、海外進出に必要となる経済やマーケット、企業情報を提供させていただきます。リサーチ業務をアウトソースしていただき、当社は情報面から企業様の成功をご支援させていただきます。
是非、ご活用ください。
- 会社概要
代表取締役: 橋本 雅
所在地: 東京都中央区日本橋蛎殻町1-38-9 宮前ビル2F
設立年月日: 1974年7月1日
事業内容: 会員制のビジネス情報提供サービス
URL: https://www.svpjapan.com/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像