ハザードマップ連携等の防災対応およびスマホ対応等、文化財総覧WebGISのバージョンアップ
文化財防災対応・スマホ対応・文化財データの拡充
日本には、遺跡、建造物や有形文化財など膨大な文化財があります。2021年に61万件の文化財データを登録した文化財総覧WebGISを公開しました。2022年3月14日、バージョンアップとして①ハザードマップの重ね合わせ・②スマホ対応・③文化財データの拡充を実施しました。
1、文化財総覧WebGISの概要
(1)システムの概要
日本には、遺跡、建造物や有形文化財など膨大な文化財があります。これらの文化財に関する調査報告書類は、全国遺跡報告総覧事業によって、電子公開が進んでおります。しかし、文化財は地域・場所に根差した存在であり、報告書類ではその位置情報を把握しづらいという課題がありました。そこで、全国の文化財に関するデータを取りまとめ、「文化財総覧 WebGIS」として構築し、2021年7月20日に公開しました。
文化財総覧WebGIS
URL:https://heritagemap.nabunken.go.jp/
【参考】2021年7月19日記者発表「文化財総覧 WebGIS の公開」(https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/9628)
(2) これまでのシステムの機能
・データ件数と範囲
全国の文化財に関するデータ約 61 万件を WebGIS で表示できます。全国 47 都道府県の遺跡や建造物などの情報が対象です。
・検索機能
文化財の所在地、種別や時代等によって検索できます。
・文化財報告書との連携
文化財報告書が電子公開されているものであれば、全国遺跡報告総覧の当該報告
書のページへ遷移し、報告書を閲覧することができます。
・利用地図の出典機関
国土地理院、産業総合研究所(地質図)、兵庫県(CS 立体図)、奈良文化財研究所
2、【新機能】文化財防災対応
(1)ハザードマップの組み込み
国土交通省が公開している「重ねるハザードマップ」を文化財総覧WebGISに組み込みました。タイル情報としてリアルタイムで読み込みます。洪水、高潮、津波、土砂災害等のハザードマップを文化財情報と合わせて表示できます。データについては、後述の一覧を参照ください。なお、活断層図は既に組み込み済みです。
「重ねるハザードマップ」
https://disaportal.gsi.go.jp/hazardmap/copyright/opendata.html
https://heritagemap.nabunken.go.jp/main?lat=34.68069153369808&lng=135.54107868888946&zoom=11.56332163164303&bearing=0&pitch=0&ol=10%2C11%2C12&bg=slope%3A0.8%2Cpale%3A1%2Cafm%3A1&hz=flood-shinsui%3A0.3%2Cflood-shinsui-kuni%3A0.3%2Cflood-shinsui-pref%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend-kuni%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend-pref%3A0.3%2Cflood-keizoku-kuni%3A0.3%2Cflood-kokutoukai%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kuni%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-pref%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan-kuni%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan-pref%3A0.3%2Ctsunami-newlegend%3A0.3%2Cdosekiryukeikaikuiki%3A0.3%2Ckyukeisyakeikaikuiki%3A0.3%2Cjisuberikeikaikuiki%3A0.3%2Ckyukeisyachihoukai%3A0.3%2Cjisuberikikenkasyo%3A0.3%2Cnadarekikenkasyo%3A0.3%2Csaigaidenshouhi%3A1
https://heritagemap.nabunken.go.jp/main?lat=35.677128028941056&lng=139.78261919695626&zoom=12.133853992220697&bearing=0&pitch=0&ol=10%2C11%2C12&bg=slope%3A0.8%2Cpale%3A1%2Cafm%3A1&hz=flood-shinsui%3A0.3%2Cflood-shinsui-kuni%3A0.3%2Cflood-shinsui-pref%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend-kuni%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend-pref%3A0.3%2Cflood-keizoku-kuni%3A0.3%2Cflood-kokutoukai%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kuni%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-pref%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan-kuni%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan-pref%3A0.3%2Ctsunami-newlegend%3A0.3%2Cdosekiryukeikaikuiki%3A0.3%2Ckyukeisyakeikaikuiki%3A0.3%2Cjisuberikeikaikuiki%3A0.3%2Ckyukeisyachihoukai%3A0.3%2Cjisuberikikenkasyo%3A0.3%2Cnadarekikenkasyo%3A0.3%2Csaigaidenshouhi%3A1
(2)自然災害伝承碑の組み込み
国土地理院では、先人の遺した自然災害伝承碑の情報を地形図等に掲載する事業を展開しています。それらのデータを、タイル情報としてリアルタイムで読み込みます。属性情報の表示は、2022年度以降に検討していきます。
自然災害伝承碑(データカタログサイト)
https://www.data.go.jp/data/dataset/mlit_20140919_3046/resource/a150f2a4-56df-4afd-bcd8-da0a8bf43a45?inner_span=True
国土地理院:自然災害伝承碑
https://www.gsi.go.jp/bousaichiri/denshouhi.html
https://heritagemap.nabunken.go.jp/main?lat=38.37406579176931&lng=141.41990628610245&zoom=8.989314434484454&bearing=0&pitch=0&ol=10%2C11%2C12&bg=slope%3A0.8%2Cpale%3A1%2Cafm%3A1&hz=flood-shinsui%3A0.3%2Cflood-shinsui-kuni%3A0.3%2Cflood-shinsui-pref%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend-kuni%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend-pref%3A0.3%2Cflood-keizoku-kuni%3A0.3%2Cflood-kokutoukai%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kuni%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-pref%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan-kuni%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan-pref%3A0.3%2Ctsunami-newlegend%3A0.3%2Cdosekiryukeikaikuiki%3A0.3%2Ckyukeisyakeikaikuiki%3A0.3%2Cjisuberikeikaikuiki%3A0.3%2Ckyukeisyachihoukai%3A0.3%2Cjisuberikikenkasyo%3A0.3%2Cnadarekikenkasyo%3A0.3%2Csaigaidenshouhi%3A1
3、【新機能】スマホ対応・利便性の向上
(1)スマホで現在位置を表示、画面表示のスマホ対応
スマートフォンのGPS機能をONにすることで、表示中の文化財総覧WebGISに現在位置を表示させることができます。またスマートフォン画面でも操作できるように改善しました。
(2)表示画面の再現性を高める(URL対応)
表示中の画面を再度同じ条件で表示させる機能を改善しました。今回新たに、表示レイヤーの表示順・透過度に対応しました。なお、表示場所の緯度経度、ズームレベル、回転、傾き、遺跡名については、2021年12月28日に公開済みです。他の項目への対応については今後も改善を検討してまいります
(https://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2021/12/webgisURL.html)
4、【新機能】文化財データの拡充
(1)平城宮跡調査に関するデータの拡充
・旧座標系データの変換
奈良文化財研究所では、以前に独自の座標系で運用していたため、当時の位置情報について直接的に現在のGISに適用できない課題がありました。木簡が出土している地区について、データ変換が完了し、文化財総覧WebGISに適用しました。未対応地区は今後も対応を継続します。
・墨書土器の表示
2021年7月から平城宮跡で出土している木簡情報を検索し、表示させることができます。今回新たに出土墨書土器情報についても登録しました。
(2) 遺跡抄録の週次更新
文化財総覧WebGISにて表示させる遺跡情報は、全国の調査機関が「抄録」というかたちで奈良文化財研究所のシステムに登録します。これまでは、登録された抄録データを不定期かつ手動で、文化財総覧WebGISに反映する仕組みでしたが、新たに自動連携機能を開発しました。登録されたデータは週次処理によって、毎週最新の状態になります。
5、期待される効果
(1)文化財防災:文化財を未来に継承する、文化財を防災に活かす
ハザードマップと約61万件の文化財情報を重ねて表示させることで、災害発生前後の分析や評価に活用することができます。一元的な情報統合は、文化財レスキューの際、迅速な評価と必要な即応につながります。また、普段から地域レベルでリスクを把握しておくことで、地域づくり等にも貢献します。
自然災害伝承碑は、発生時の住民が教訓として建立したもので、後世の住民の防災意識の向上につながるものです。江戸時代に建立されたものも多く、文化財総覧WebGISに一体で表示させることにより、より地域の身近な存在として知ることができます。
(2)スマホ対応によって利便性向上、モバイル対応で学校教育にも活用可能
情報通信機器の普及が急速に進んでおり、携帯電話やスマートフォン等のモバイル端末の世帯保有率は9割を超え、スマートフォンは8割以上の世帯で保有されています(『令和3年情報通信白書』)。そのため、システムをスマートフォンで利用できることが重要になっています。画面操作やスマホの機能を活用することで、利便性が向上します。
特にギガスクール構想によって、端末の普及が進んでいます。地元の文化財を調べる地域学習や地理教育の一環で、文化財総覧WebGISの活用が容易になりました。
(3)奈良文化財研究所が保有する蓄積の公開
奈良文化財研究所では、1960年代から平城宮跡を発掘調査してまいりました。発掘調査の範囲や遺構の場所情報の管理のために、独自に地区割りを設定しており、以前は局地座標系(平城座標系)を使用しておりました。しかし、国土座標系との不整合があったことから、1989年度から新たな改正地区割りに運用を改めました。その影響で、平城座標系の出土情報については、直接的に現在位置にマッピングが難しかったため、現代の座標系で使用できるようにデータ変換しました。今回は、木簡が出土している小地区について変換作業が完了し、文化財総覧WebGISに適用しました。変換作業によって、過去の調査成果への接続や公開への基盤となります。
お問い合わせ先
奈良文化財研究所企画調整部 高田 Mail soran_nabunken@nich.go.jp
ハザードマップ データ一覧
「重ねるハザードマップ」
https://disaportal.gsi.go.jp/hazardmap/copyright/opendata.html
洪水 洪水浸水想定区域(想定最大規模)
洪水浸水想定区域(想定最大規模)_国管理河川
洪水浸水想定区域(想定最大規模)_都道府県管理河川
洪水浸水想定区域(計画規模(現在の凡例))
洪水浸水想定区域(計画規模(現在の凡例))_国管理河川
洪水浸水想定区域(計画規模(現在の凡例))_都道府県管理河川
浸水継続時間(想定最大規模)
浸水継続時間(想定最大規模)_国管理河川
浸水継続時間(想定最大規模)_都道府県管理河川
家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)
家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)_国管理河川
家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)_都道府県管理河川
家屋倒壊等氾濫想定区域(河岸侵食)
家屋倒壊等氾濫想定区域(河岸侵食)_国管理河川
家屋倒壊等氾濫想定区域(河岸侵食)_都道府県管理河川
高潮 高潮浸水想定区域
津波 津波浸水想定
土砂災害 土砂災害警戒区域(土石流)
土砂災害警戒区域(急傾斜地の崩壊)
土砂災害警戒区域(地すべり)
土石流危険渓流
急傾斜地崩壊危険箇所
地すべり危険箇所
雪崩危険箇所
(1)システムの概要
日本には、遺跡、建造物や有形文化財など膨大な文化財があります。これらの文化財に関する調査報告書類は、全国遺跡報告総覧事業によって、電子公開が進んでおります。しかし、文化財は地域・場所に根差した存在であり、報告書類ではその位置情報を把握しづらいという課題がありました。そこで、全国の文化財に関するデータを取りまとめ、「文化財総覧 WebGIS」として構築し、2021年7月20日に公開しました。
文化財総覧WebGIS
URL:https://heritagemap.nabunken.go.jp/
【参考】2021年7月19日記者発表「文化財総覧 WebGIS の公開」(https://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/9628)
(2) これまでのシステムの機能
・データ件数と範囲
全国の文化財に関するデータ約 61 万件を WebGIS で表示できます。全国 47 都道府県の遺跡や建造物などの情報が対象です。
・検索機能
文化財の所在地、種別や時代等によって検索できます。
・文化財報告書との連携
文化財報告書が電子公開されているものであれば、全国遺跡報告総覧の当該報告
書のページへ遷移し、報告書を閲覧することができます。
・利用地図の出典機関
国土地理院、産業総合研究所(地質図)、兵庫県(CS 立体図)、奈良文化財研究所
2、【新機能】文化財防災対応
(1)ハザードマップの組み込み
国土交通省が公開している「重ねるハザードマップ」を文化財総覧WebGISに組み込みました。タイル情報としてリアルタイムで読み込みます。洪水、高潮、津波、土砂災害等のハザードマップを文化財情報と合わせて表示できます。データについては、後述の一覧を参照ください。なお、活断層図は既に組み込み済みです。
「重ねるハザードマップ」
https://disaportal.gsi.go.jp/hazardmap/copyright/opendata.html
◇大阪周辺のハザードマップ
https://heritagemap.nabunken.go.jp/main?lat=34.68069153369808&lng=135.54107868888946&zoom=11.56332163164303&bearing=0&pitch=0&ol=10%2C11%2C12&bg=slope%3A0.8%2Cpale%3A1%2Cafm%3A1&hz=flood-shinsui%3A0.3%2Cflood-shinsui-kuni%3A0.3%2Cflood-shinsui-pref%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend-kuni%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend-pref%3A0.3%2Cflood-keizoku-kuni%3A0.3%2Cflood-kokutoukai%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kuni%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-pref%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan-kuni%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan-pref%3A0.3%2Ctsunami-newlegend%3A0.3%2Cdosekiryukeikaikuiki%3A0.3%2Ckyukeisyakeikaikuiki%3A0.3%2Cjisuberikeikaikuiki%3A0.3%2Ckyukeisyachihoukai%3A0.3%2Cjisuberikikenkasyo%3A0.3%2Cnadarekikenkasyo%3A0.3%2Csaigaidenshouhi%3A1
◇東京駅周辺のハザードマップ
https://heritagemap.nabunken.go.jp/main?lat=35.677128028941056&lng=139.78261919695626&zoom=12.133853992220697&bearing=0&pitch=0&ol=10%2C11%2C12&bg=slope%3A0.8%2Cpale%3A1%2Cafm%3A1&hz=flood-shinsui%3A0.3%2Cflood-shinsui-kuni%3A0.3%2Cflood-shinsui-pref%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend-kuni%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend-pref%3A0.3%2Cflood-keizoku-kuni%3A0.3%2Cflood-kokutoukai%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kuni%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-pref%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan-kuni%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan-pref%3A0.3%2Ctsunami-newlegend%3A0.3%2Cdosekiryukeikaikuiki%3A0.3%2Ckyukeisyakeikaikuiki%3A0.3%2Cjisuberikeikaikuiki%3A0.3%2Ckyukeisyachihoukai%3A0.3%2Cjisuberikikenkasyo%3A0.3%2Cnadarekikenkasyo%3A0.3%2Csaigaidenshouhi%3A1
(2)自然災害伝承碑の組み込み
国土地理院では、先人の遺した自然災害伝承碑の情報を地形図等に掲載する事業を展開しています。それらのデータを、タイル情報としてリアルタイムで読み込みます。属性情報の表示は、2022年度以降に検討していきます。
自然災害伝承碑(データカタログサイト)
https://www.data.go.jp/data/dataset/mlit_20140919_3046/resource/a150f2a4-56df-4afd-bcd8-da0a8bf43a45?inner_span=True
国土地理院:自然災害伝承碑
https://www.gsi.go.jp/bousaichiri/denshouhi.html
◇石巻周辺のハザードマップと自然災害伝承碑
https://heritagemap.nabunken.go.jp/main?lat=38.37406579176931&lng=141.41990628610245&zoom=8.989314434484454&bearing=0&pitch=0&ol=10%2C11%2C12&bg=slope%3A0.8%2Cpale%3A1%2Cafm%3A1&hz=flood-shinsui%3A0.3%2Cflood-shinsui-kuni%3A0.3%2Cflood-shinsui-pref%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend-kuni%3A0.3%2Cflood-shinsui-newlegend-pref%3A0.3%2Cflood-keizoku-kuni%3A0.3%2Cflood-kokutoukai%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kuni%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-pref%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan-kuni%3A0.3%2Cflood-kaokutoukai-kagan-pref%3A0.3%2Ctsunami-newlegend%3A0.3%2Cdosekiryukeikaikuiki%3A0.3%2Ckyukeisyakeikaikuiki%3A0.3%2Cjisuberikeikaikuiki%3A0.3%2Ckyukeisyachihoukai%3A0.3%2Cjisuberikikenkasyo%3A0.3%2Cnadarekikenkasyo%3A0.3%2Csaigaidenshouhi%3A1
3、【新機能】スマホ対応・利便性の向上
(1)スマホで現在位置を表示、画面表示のスマホ対応
スマートフォンのGPS機能をONにすることで、表示中の文化財総覧WebGISに現在位置を表示させることができます。またスマートフォン画面でも操作できるように改善しました。
(2)表示画面の再現性を高める(URL対応)
表示中の画面を再度同じ条件で表示させる機能を改善しました。今回新たに、表示レイヤーの表示順・透過度に対応しました。なお、表示場所の緯度経度、ズームレベル、回転、傾き、遺跡名については、2021年12月28日に公開済みです。他の項目への対応については今後も改善を検討してまいります
(https://www.nabunken.go.jp/nabunkenblog/2021/12/webgisURL.html)
4、【新機能】文化財データの拡充
(1)平城宮跡調査に関するデータの拡充
・旧座標系データの変換
奈良文化財研究所では、以前に独自の座標系で運用していたため、当時の位置情報について直接的に現在のGISに適用できない課題がありました。木簡が出土している地区について、データ変換が完了し、文化財総覧WebGISに適用しました。未対応地区は今後も対応を継続します。
・墨書土器の表示
2021年7月から平城宮跡で出土している木簡情報を検索し、表示させることができます。今回新たに出土墨書土器情報についても登録しました。
(2) 遺跡抄録の週次更新
文化財総覧WebGISにて表示させる遺跡情報は、全国の調査機関が「抄録」というかたちで奈良文化財研究所のシステムに登録します。これまでは、登録された抄録データを不定期かつ手動で、文化財総覧WebGISに反映する仕組みでしたが、新たに自動連携機能を開発しました。登録されたデータは週次処理によって、毎週最新の状態になります。
5、期待される効果
(1)文化財防災:文化財を未来に継承する、文化財を防災に活かす
ハザードマップと約61万件の文化財情報を重ねて表示させることで、災害発生前後の分析や評価に活用することができます。一元的な情報統合は、文化財レスキューの際、迅速な評価と必要な即応につながります。また、普段から地域レベルでリスクを把握しておくことで、地域づくり等にも貢献します。
自然災害伝承碑は、発生時の住民が教訓として建立したもので、後世の住民の防災意識の向上につながるものです。江戸時代に建立されたものも多く、文化財総覧WebGISに一体で表示させることにより、より地域の身近な存在として知ることができます。
(2)スマホ対応によって利便性向上、モバイル対応で学校教育にも活用可能
情報通信機器の普及が急速に進んでおり、携帯電話やスマートフォン等のモバイル端末の世帯保有率は9割を超え、スマートフォンは8割以上の世帯で保有されています(『令和3年情報通信白書』)。そのため、システムをスマートフォンで利用できることが重要になっています。画面操作やスマホの機能を活用することで、利便性が向上します。
特にギガスクール構想によって、端末の普及が進んでいます。地元の文化財を調べる地域学習や地理教育の一環で、文化財総覧WebGISの活用が容易になりました。
(3)奈良文化財研究所が保有する蓄積の公開
奈良文化財研究所では、1960年代から平城宮跡を発掘調査してまいりました。発掘調査の範囲や遺構の場所情報の管理のために、独自に地区割りを設定しており、以前は局地座標系(平城座標系)を使用しておりました。しかし、国土座標系との不整合があったことから、1989年度から新たな改正地区割りに運用を改めました。その影響で、平城座標系の出土情報については、直接的に現在位置にマッピングが難しかったため、現代の座標系で使用できるようにデータ変換しました。今回は、木簡が出土している小地区について変換作業が完了し、文化財総覧WebGISに適用しました。変換作業によって、過去の調査成果への接続や公開への基盤となります。
お問い合わせ先
奈良文化財研究所企画調整部 高田 Mail soran_nabunken@nich.go.jp
ハザードマップ データ一覧
「重ねるハザードマップ」
https://disaportal.gsi.go.jp/hazardmap/copyright/opendata.html
洪水 洪水浸水想定区域(想定最大規模)
洪水浸水想定区域(想定最大規模)_国管理河川
洪水浸水想定区域(想定最大規模)_都道府県管理河川
洪水浸水想定区域(計画規模(現在の凡例))
洪水浸水想定区域(計画規模(現在の凡例))_国管理河川
洪水浸水想定区域(計画規模(現在の凡例))_都道府県管理河川
浸水継続時間(想定最大規模)
浸水継続時間(想定最大規模)_国管理河川
浸水継続時間(想定最大規模)_都道府県管理河川
家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)
家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)_国管理河川
家屋倒壊等氾濫想定区域(氾濫流)_都道府県管理河川
家屋倒壊等氾濫想定区域(河岸侵食)
家屋倒壊等氾濫想定区域(河岸侵食)_国管理河川
家屋倒壊等氾濫想定区域(河岸侵食)_都道府県管理河川
高潮 高潮浸水想定区域
津波 津波浸水想定
土砂災害 土砂災害警戒区域(土石流)
土砂災害警戒区域(急傾斜地の崩壊)
土砂災害警戒区域(地すべり)
土石流危険渓流
急傾斜地崩壊危険箇所
地すべり危険箇所
雪崩危険箇所
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