「スマートモータ」で装置効率化・省スペース化・騒音対策

Kelch社のツールプリセッタに供給

日本ムーグ株式会社

日本ムーグ株式会社(本社:神奈川県平塚市、代表:古澤 卓万)は、MoogのサブブランドであるMoog Animaticsが展開するシステム一体型サーボモータ「SmartMotor」が、Kelch社のツールプリセッタに採用されたことをお知らせいたします。

  • Kelch社製ツールプリセッタへの導入背景

Kelch社はドイツのWeinstadtに拠点を置きKenovaシリーズのツール計測装置を製造しています。ツール計測装置はツールプリセッタとも呼ばれます。例えばCNCマシンなどについて、運転前に工具寸法の設定違いがないかチェックし自動的にツールデータを決定します。機械の所有者はセットアップ時間を節約でき作業者は生産性を向上させることができます。

CNCマシンを使用するには作業者はデータを追加してマシンツールを制御する必要があります。一般的なツールプリセッタ内のステッピングモータは、精密な計算が可能なカメラシステムの使用を含め正確な測定のためのCNC機械の位置決めに役立ちます。ステッピングモータは高周波を発し騒音の原因となります。

Kelch社は、効率化・省スペース・作業者の聴力保護を目的として、ツールプリセッタ内のステッピングモータをMoog AnimaticsのSmartMotor™ (モデル SM23165DT)に置き換えました。スマートモータ™は実質的に騒音を出さないので、Kelch社の新しく装備されたツールプリセッタの作業者は、さらに高いレベルの聴力保護を得ています。

スマートモータは現在、KenovaシリーズのV123ツールプリセッタ内に使われています。モータはCNC機械をチェックし測定するためにツールスピンドルを正確かつほぼ無音で回転させます。Kelch社のプレミアムラインであるKenova V9-Sセットラインでは、6台のスマートモータが4つの直線と2つの回転軸を制御します。


また、スマートモータは電源ユニット1台のコンパクト設計となっており省スペース化を実現しています。スマートモータの駆動ドライバ用に別電源を用意することで、作業者はモータ部分の電源を切り予想外の再起動を防ぐことができます。スマートモータは電源が切れても位置情報を維持します。これは正確な位置決めに不可欠であり、装置を再度初期化する必要がありません。

モータと駆動ドライバに電力を供給するには24~48VDCが必要です。モータの出力は最大204ワットの連続電力を供給します。

【Moog Animatics Sales and Engineering ManagerのDoug Parenticeのコメント】

Kelch社との仕事では、効率性、生産性、安全性を向上させるために他の機械装置メーカーのために何ができるのか考える良い機会になりました。機械設計の改良に協力するとともに、スマートモータのような製品で既存の機械に収める技術を提供します。


  • 機電一体型サーボモータ 「スマートモータ」について

スマートモータとは、コントローラ・ドライバ・エンコーダ・入出力・通信が一体になったDCサーボモータです。搬送(AGV・AMR・ピックアンドプレース)・医療機器(CT/MRI・薬品検査)・半導体装置(チャンバーゲートの開閉・ウェハ搬送)・監視システム(監視カメラ・レーダ)など様々な用途に採用されています。スマートモータは米国で1995年にリリースされ、日本では15年以上の販売実績があります。

【製品の特長】


■多軸制御もスマートモータだけでOK

スマートモータに内蔵されているコントローラで自律制御や多軸制御が出来るので、上位コントローラの計算負荷を減らすことが可能です。

■省スペース・省配線だから制御盤を小さくできる 
コントローラとドライバを内蔵しているため、設置スペースを考慮する必要がありません。

■ノイズ対策が容易(EMI/EMS)
アルミニウムの筐体でほぼ全て覆われているので外部への電磁波放射が極めて小さく、また外部からの電磁波に強い耐障害性の高い製品です。

■多様な制御モードに対応
位置制御、速度制御、トルク制御、電子カム、電子ギヤ、パルス列入力制御、多軸補間制御、多軸協調制御(外部コントローラ要)に対応します。

■装置の見える化設定が可能
内蔵のコントローラで予知保全のプログラムを追加することができます。

■様々な通信プロトコルに対応
EtherCAT・CANopen・EtherNetIP・PROFINETなど各種通信に対応します。

■様々な安全規格
CE、UL、CCCに対応しています。

【製品に関するお問い合わせ】
日本ムーグ株式会社 東京支社
東京都 武蔵野市吉祥寺本町1-20-1 吉祥寺永谷シティプラザ4F

製品ホームページ:https://www.moog.co.jp/products/motors-servomotors/smartmotor.html
TEL : 0422-20-1251 
Email : mcg.japan@moog.com


  • Kelch社について

シュトゥットガルト近郊のKelch GmbHは、工作機械メーカーやユーザ向けに機械加工製造のための周辺機器やサービスを提供しています。従業員100人以上で、年間約1300万ユーロの売上があります。ハルピン(中国)に拠点を置くHarbin Measuring&Cutting Tool Group Co.,Ltd.(HMCT)の100%子会社として、Kelch社は北京のChina General Technology(Group)Holding Co.,Ltd.(Genertec)に属しています。Genertec社は世界100カ国に51社を展開しており、従業員数は約45,000名です。Kelch GmbHはヨーロッパ企業グループの技術拠点でもあります。工具ホルダ、洗浄・収縮・セット装置、計測技術の開発・生産・販売、工具物流サービスを行っています。

  • Moog Animaticsについて

Moog Inc.のサブブランドであるMoog Animaticsは、2011年以来機電一体型オートメーションソリューションの世界的リーダーです。モーションコントロール業界で30年以上の実績を持つ同社は、米国に本社を構えドイツや日本にもオフィスがあります。また世界中にオートメーションソリューション・プロバイダーのネットワークがあります。

  • 日本ムーグ株式会社について

ムーグは、モーションコントロール分野における世界的企業です。世界各国のメーカーに最高峰のモーションコントロール技術を提供し、より自由で柔軟性のある開発・設計を可能にしてきました。日本ムーグ株式会社はMoog Inc.(本社:米国)の日本法人として、1970年に設立されました。現在、ムーグのアジア太平洋地域における中核として、一般産業用製品および航空宇宙製品の設計・製造を行い、製造業の発展に貢献しています。日本では、重要な社会インフラ、例えば通信衛星、旅客機、鉄道、医療用画像診断などの分野に応用されるモーションコントロールソリューションの開発、構築、サポートを手がけ、絶大な信頼を得ています。
会社ホームページ:https://www.moog.co.jp/

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会社概要

日本ムーグ株式会社

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URL
https://www.moog.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
神奈川県平塚市西真土1-8-37
電話番号
0463-55-3615
代表者名
古澤 卓万
上場
未上場
資本金
2億2600万円
設立
1970年12月