東北発の医療学習プラットフォーム構築に関する取り組みを開始
株式会社 CERCITは、東北大学病院、東北大学電気通信研究所、株式会社テンダとの4者共同で、麻酔医療教育アプリ「Anesth-on-the-Go」の技術を応用して、さまざまな医療分野の学習・研修に役立つプラットフォームを構築し、医療教育の発展に貢献します。
【概要】
東北大学病院(宮城県仙台市、東北大学病院長/張替 秀郎、以下「東北大学病院」)、東北大学電気通信研究所(宮城県仙台市、電気通信研究所長/羽生 貴弘、以下「電気通信研究所」、株式会社テンダ(東京都渋谷区、代表取締役会長/小林 謙、以下「テンダ」)と株式会社CERCIT(宮城県仙台市、代表取締役CEO/横川 裕大、以下「CERCIT」)は、東北発の医療学習プラットフォーム構築に関する取り組みを開始しました。
東北大学病院麻酔科、電気通信研究所のインタラクティブコンテンツ研究室およびサイバー&リアルICT学際融合研究センターが、学際的研究で開発した医療従事者や医学生向けの麻酔医療教育アプリ「Anesth-on-the-Go」は、全身麻酔の周術期管理についてシミュレーションを通じて学べる教育アプリであり、学習者が主体的に実践的なスキルを習得できる画期的なツールです。テンダは本アプリをさまざまな医療分野の学習・研修に役立つプラットフォームに再構築し、CERCITもこのプロジェクトを支援します。
東北大学、テンダ、CERCITの産学連携により、教育現場でのアプリ検証と改善を進め、医療教育のさらなる発展に貢献します。
取り組みの背景
世界のヘルスケア教育ソリューション市場規模は、2024年に90億6,000万米ドルと推定され、2029年までに152億4,000万米ドルに達すると予測されており、高い成長が見込まれています。日本においても同様に市場ニーズが見込まれるものの、ヘルスケア教育ソリューションの普及には至っていない状況です。
今回の取り組み
東北大学病院麻酔科、電気通信研究所のインタラクティブコンテンツ研究室およびサイバー&リアルICT学際融合研究センターが、学際的研究で開発した医療従事者や医学生向けの麻酔医療教育アプリ「Anesth-on-the-Go」は、全身麻酔に必要な薬剤や手技の手順、手術進行に伴い変化するバイタルサインの評価と対応を学ぶことができるシミュレーションゲームです。
本ゲームでは、学習者であるプレイヤーが腹部外科手術を受ける患者さんの周術期管理を行います。学習者は、全身麻酔に必要な薬剤や、気管挿管等の手技手順を選択します。誤った回答を選択した場合、ゲーム上の指導医が修正し、正しく導きます。実際の病院実習では、学生が治療方針を決定することはできません。一方、本ゲームでは学生などの学習者が主体的に薬剤や手技手順の選択を行うことで、その結果どのような反応が得られるかを体験することができます。また、シミュレーションゲームを通して、培ってきた知識をどのように実践に応用するかを、繰り返し学習することができます。
さらに、自己学習機能を有する本アプリは、診療や研究業務に追われる指導医の負担軽減につながることも期待できます。テンダは本アプリをさまざまな医療分野の学習・研修に役立つプラットフォームに再構築し、CERCITもこのプロジェクトを支援して、医療教育のさらなる発展に貢献します。
今後の展開
CERCITでは医療教育現場の課題を抽出し、アカデミアや企業様と共にさまざまな製品の共同研究開発を進めて参りました。この度、弊社役員でもある東北大学病院麻酔科の大西詠子と、東北大学電気通信研究所・北村研究室が共同で開発した「Anesth-on-the-Go」を、東北大学様および株式会社テンダ様との協働により医療系学習プラットフォームに発展させる機会をいただきました。
より効果的で効率的な医療教育を実現するとともに、データを活用することで将来の医療教育の発展にもつながるシステムになるよう取り組んで参ります。
CERCITは、東北大学の医療教育機関であるクリニカル・スキルスラボを母体とする東北大学発ベンチャーです。「新たな医療福祉教育の創造と普及を通じて、全ての人の学びと健康に貢献する」ことをミッションに掲げ、医学生や医療従事者の教育、企業との共同研究開発などの経験と知財を社会に還元するサービスを展開しており、麻酔医療教育アプリの社会実装化も支援しています。また、これまでに医療シミュレーションプログラム「GrowSIM(グロウシム)~救急初期診療編~」を開発・販売しています。
株式会社CERCIT(サーキット)
■問い合わせ先
980-0873 宮城県仙台市広瀬町3番34号
https://cercit.co.jp/
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