わずか0.4haの畑で採れたブドウだけを使った「CuvéeShinden 2021」が2年ぶりに発売。畑に実ったブドウをそのまま収穫して醸造、230日間発酵・熟成したナチュラルワイン
GRAPE REPUBLICの原点である南陽市新田地区の有機栽培自社農園100%のフラッグシップ・ワイン
URL:https://grape-republic.com/
Instagram:https://www.instagram.com/graperepublicinc/
目次
制作背景|フラッグシップワインの誕生
「Cuvée Shinden 2021」の特徴
商品概要
開発の歴史|特徴的な新田地区のテロワール
テイスティングコメント|サローネグループ エグゼクティブ ソムリエ 野田俊輔
醸造責任者のコメント|GPARE REPUBLIC 醸造責任者・矢野陽之
製造スケジュール
会社紹介|GRAPE REPUBLICとは
制作背景|フラッグシップワインの誕生
「Cuvée Shinden 2021」は、GRAPE REPUBLICの醸造所の所在地である新田(山形県南陽市)から名前をとっています。新田には自社農園が1.6haほどあり、なかでも、専用の0.4haの畑で採れたブドウだけを使ったワインがCuvée Shinden 2021です。
Cuvée Shindenは、醸造所が設立された2017年からリリースされ続けているフラッグシップワインで、当初から新田地区で採れたブドウのみで醸造をしてきました。使われているブドウは、デラウェアとナイアガラ、シャインマスカットの3種類です。
GRAPE REPUBLICの最大の特徴の一つである、地中に埋めた素焼きの細長い巨大な壺の「アンフォラ」を使うのはもちろん、新田の畑でブドウを収穫した後、通常行う茎を取り除く除梗作業を行わずに発酵させる全房発酵を採用し、ひとつのアンフォラに3種類のブドウを入れて発酵させる混醸法も採りいれています。
さらに230日間もの長い時間をかけてアンフォラのなかで果皮とともに発酵・熟成(スキンマセラシオン)を行うのもCuvée Shinden 2021ならではの特徴です。
なお、現在熟成中の2020年ヴィンテージは未発売のため、Cuvée Shinden 2021が2年ぶりのリリースになります。
「Cuvée Shinden 2021」について
①フラッグシップワイン
自社農園のブドウ栽培では、硫酸銅と硫黄の混合溶液である殺菌剤・ボルドー液以外の農薬を散布せず、無肥料・無たい肥での有機農法を採用しています。なかでもCuvée Shindenでは、南陽市新田で採れたブドウのみを使用。発酵は、野生酵母で行い、その後も無清澄、無濾過、酸化を防止するために添加される亜硫酸塩も使わずにボトリングした、ナチュラルワインです。
②エレガントで骨格のある味わい
全房発酵によるタンニンと主要ブドウであるデラウェアの果実味とボリューム感、酸味のバランスもよく、GRAPE REPUBLICのなかでももっとも骨格があるワインといえます。
商品概要
「Cuvée Shinden 2021」(キュベ新田 2021)
定価 4,400円(税込)
発売日時 10月16日(月)正午
タイプ オレンジワイン(果実酒)
生産者 GRAPE REPUBLIC
生産地 山形県南陽市
ブドウ生産地 山形県南陽市産
ブドウ品種 デラウェア68%、ナイアガラ16%、シャインマスカット16%
アルコール分 13%
内容量 750ml
公式オンラインショップでの販売URL
https://shop.grape-republic.com/c/item/cat_wine/GRC1090
開発の歴史|特徴的な新田地区のテロワール
南陽市南部の新田地区に建つGRAPE REPUBLICの醸造所は、十分一山を登る鳥上坂を上りきった場所にあります。
新田は、古くからデラウェアなどの食用ブドウの栽培が盛んな地区でした。新田のブドウ畑がある十分一山の山裾は、大きな石や小石が多い土質で水はけが良く、ブドウの生育に適しています。さらに山を駆けあがる上昇気流によって風通しもよいため、病気にもなりにくくブドウ栽培に有利な環境でもあります。
新田は、弊社代表の平高行の親族の故郷でもあります。平は、2011年の東日本大震災の復興支援で東北地方をまわるなかで、幼い頃に訪れていた新田に頻繁に立ち寄るようになりました。
ふとしたとき平は、見慣れていた里山の風景に違和感を覚えます。幼い頃の記憶にあった、山の斜面一面に広がっていたブドウ畑の約2/3がなくなっていたのです。詳しく話を聞いてみると、果物農家の多くは高齢で規模を縮小する家や、跡継ぎがいなく廃業をする家もあることを知りました。
長く受け継がれてきた美しく実り豊かな故郷の文化が断絶されようとしている――。南陽市の果物栽培の主要産品のひとつブドウを使ったワイン造りで、故郷の危機を救いたいという想いが、GRAPE REPUBLICを創業する大きなきっかけの一つでもありました。Cuvée Shindenは、創業の原点を宿すという意味でもフラッグシップ・ワインと呼ぶにふさわしいキュベということができます。
テイスティングコメント|「サローネグループ」 エグゼクティブ ソムリエ 野田俊輔
「Cuvée Shinden 2021」
☑味わいの考察
香りは、オレンジのマーマレードをベースにジャスミンや青いハーブなども合わさり、フレッシュさと複雑さが混在した印象があります。味わいは、食用ブドウの甘酸っぱさとスキンマセラシオン由来のタンニンがアンフォラの効果もありバランス良くまとまっています。アフターにまで柔らかくみずみずしいブドウの味わいが感じられますが、やや奥行きにアルコールの熱さを残しています。
☑温度や提供法の考察
渋みが強くならないように、冷え過ぎていない状態で提供します。グラスはワインのみずみずしい味わいを活かして大き過ぎず、香りが広がるようなボウルの広めな形状のものがオススメです。
☑料理の組み合わせ
ワインのボリュームに合わせて、主食材は重くないものが好ましいです。また、ワインの柔らかいタンニンを活かして、軽い油脂やゼラチン質のある食材と相性が良いです。
料理との提案
・甘辛な手羽先の唐揚げ
・メカジキの香草パン粉焼き
☑その他
瓶の口にロウを掛けて保護しておりますので、抜栓時に液体にロウが落ちないように注意してください。
醸造責任者のコメント|GPARE REPUBLIC 醸造責任者・矢野陽之
Cuvée Shinden 2021は、車で5分も走れば1周できてしまうような新田という小さな地区で採れたブドウを使っているだけでなく、混植混醸といって、品種の割合を決めて醸造するのではなく、畑に実ったブドウをそのまま収穫してアンフォラで醸造します。そのため、年ごとの収穫時期や実り具合によって品種の割合や熟度が異なるため味わいも異なるワインです。
畑の環境をそのままワインにするため、フィールド・ブレンドともいわれて、近年注目が集まる醸造法です。
新田の自社農園では、デラウェアとナイアガラ、シャインマスカット、ネオマスカットを混植していますが、それぞれ熟期が微妙に異なります。Cuvée Shinden 2021の主要品種であるデラウェアの熟期に合わせて一斉に収穫しているため、ナイアガラやシャインマスカットなどの状態が年によって異なってくるのも混植混醸の特徴です。
じつは長年混植している畑では、たとえばシャインマスカットとネオマスカットという個性が異なる品種がだんだんと似てきて、どちらがどちらかわからなくなってくるんです。さらに発酵もアンフォラのなかで混醸するので、ますます違いがわからなくなっていきます。
きっと僕たちには見えないことが空気中や土のなかで起きているんだと思います。まったく他人の夫婦が、長く一緒にいると少しずつ顔つきや雰囲気が似てくるみたいなものですね。
製造スケジュールを見て「なんだ、ブドウを収穫し、アンフォラに入れておくだけじゃないか。簡単だな」と感じられるかもしれません。実際その通りなのですが、それでもアンフォラにブドウを入れてからは、いちばんヤキモキする時間なんです。
というのも、全房発酵で梗や果皮とともに果汁に浸けつづけていると、発酵がじんわりと少しずつ続いていくんです。ですので、発酵の終わりを見極めるのが難しい。発酵が終わったかなと思っても、まだちょっとずつ進んでいるんです。
発酵が終わったらアンフォラの蓋をしないといけないため、この見極めがとても難しい。発酵している途中で蓋をしてしまうと、蓋からワインが噴き出てしまったりして、ちゃんと見続けないといけない、大変手がかかる造りといえます。
もちろん手はかかるんですが、発酵も熟成も悪かったことはない。これが不思議なんです。
毎年個性が違うワインができるので、品質が安定しないとお叱りを受けるかもしれませんが、おかげさまでその未完成さをおもしろく感じ、毎年Cuvée Shindenを楽しみにしてくださるお客様も多くいらっしゃいます。造っている私たちも、自然に任せて造っていることを感じ、ワインを造るおもしろさを教えてもらえるような、GPARE REPUBLIC にとって大切なワインです。
Cuvée Shindenは、将来的に現在と同様に、置賜地域で伝統的に栽培されてきた生食品種のデラウェアを主体にしていくのは変わりませんが、新田地区にソーヴィニヨン・ブランなど5品種を植えているので、それらをデラウェアと合わせて造るのもおもしろいと思っています。僕がおいしいと感じるCuvée Shindenを造っていきたいです。
矢野陽之 プロフィール
1989年、神戸市出身。調理師学校卒業後に神戸市のイタリアンレストランに勤務。ソムリエの資格取得後、イタリア、オーストラリア、ニュージーランドに渡り、ブドウ栽培、ワイン醸造を学んだ。ニュージーランドでは、GRAPE REPUBLICのアドバイザーでもあるAlex Craighead(アレックス・クレイグヘッド)氏に師事。2018年、「GRAPE REPUBLIC」に参画するため帰国し、山形県南陽市に移住。2019年から醸造責任者に。
製造スケジュール
「Cuvée Shinden 2021」(2021年収穫)
9月25日 デラウェアとナイアガラ、シャインマスカットを手摘み収穫、除梗せずアンフォラへ。蓋をせず、全房発酵のまま発酵が終わるのを待つ(スキンマセラシオン)
10月22日 発酵が終わったのを確認し、果皮と梗はそのままでアンフォラに蓋をし熟成
5月13日 圧搾、液体をステンレスタンクへ
5月27日 滓引きをしステンレスタンクへ
8月11日 滓引きして瓶詰、瓶内熟成
GRAPE REPUBLICとは
GRAPE REPUBLICは、土地ごとの気候、地勢、土壌のみならず、そこに暮らす人や、人々が育んできた文化を含めた「テロワール」という概念を第一に考えたワイナリーです。山形県南陽市に、2017年に醸造所を設立して以来、一貫して“Made of 100% Grapes”という言葉を掲げてワインを造り続けています。ブドウ以外のものを使わず、ワインを造るという意味で、醸造の過程で、酸化防止剤は使用せず、補糖や補酸も行わず、酵母は天然のものだけにこだわっています。
この姿勢は、ワインの原料になるブドウの栽培においても一貫しており、南陽市や置賜地域の風土を生かして作られたワイン用ブドウを第一に、自社畑では除草剤や殺虫剤をはじめとする農薬等は使用せず、有機栽培を行っています。
南陽市新田地区のなかでも醸造所があるのは、十分一山の山裾で、吹きあげる風の影響から、冬になると2m近く雪が降り積もる日本でも有数の豪雪地帯です。
じつは、雪が多いのはブドウの樹にとっては、必ずしも悪いわけではありません。もちろんブドウの樹は寒さに弱い植物です。南陽市は、マイナス10℃やマイナス15℃にもなります。しかし、雪の中ではマイナス2℃くらいで、外気に比べると暖かいことから樹が死なずに冬を越すことができるのです。
また、春になれば雪解け水が、水はけのよい斜面の奥深くを流れます。この水を求めてブドウの樹は根を地中に向かって伸ばしていくため、力強く栄養をたくさん吸収する樹に育っていくのも、新田ならではの特徴です。
新田地区では、まだまだ新しいブドウ畑を造っていく余地はあると私たちは考えています。というのも地域のブドウ農家の高齢化が進み、農地は空いてきています。栽培ができなくなって畑を手放し耕作放棄地になってしまうと、そこからふたたび開墾して農地にしていくのはとても苦労がかかるものです。できるだけ栽培が難しくなったブドウ農家の農地を引きついでいくことが重要だと考えています。
山形県南陽市でしか造りえない土地の個性(テロワール)を表現したワインというのは、こういった地域の歴史や風土のもと受けつがれてきた文化を引きうけていくことでもあると、GRAPE REPUBLICは考えています。
【会社概要】
会社名:株式会社グレープリパブリック
所在地:〒999-2205 山形県南陽市新田3945-94
代表者:平 高行
法人設立:2015年8月
URL:https://shop.grape-republic.com
事業内容:ワインの製造
【お問合せ先】
株式会社グレープリパブリック
広報担当:三ヶ山(みかやま)
電話:0238-40-4130
メールアドレス:info@grape-republic.com
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