【レポート】世界最大規模!約1,204名が坐禅を通してひとつになった「總持寺 世界禅Challenge - Zen in One -大本山總持寺」

〜1年をかけて執り行われた「曹洞宗大本山總持寺 太祖 瑩山禅師700回大遠忌 特別企画」が、 5月12日(日)に閉幕!〜

曹洞宗大本山總持寺

全国に約15,000カ寺の寺院と1,200万人の檀信徒を有する曹洞宗の大本山である、曹洞宗大本山總持寺(そうとうしゅうだいほんざんそうじじ/所在地:神奈川県横浜市鶴見区/以下、總持寺)では、令和6年4月より順次執り行われる「曹洞宗大本山總持寺太祖 瑩山禅師700回大遠忌※2法要(だいおんきほうよう)」に向けて、令和5年より、禅や仏教に関心を持つ方だけでなく、多くの人々に向けて瑩山禅師の教えに触れていただく、ご縁をむすぶための取り組み「曹洞宗大本山總持寺 太祖 瑩山禅師700回大遠忌 特別企画」を実施してきました。

※1:5月14日(火)時点の速報値

※2:大遠忌とは各宗派を開かれたお祖師さまや、大本山の発展に深く関わったお祖師さまの法要。

瑩山禅師700回大遠忌法会は、令和6年10月15日(火)まで執り行われる予定です。(詳細:https://www.sojiji.jp/daionki/houe/

禅Challengeの様子
禅Talkの様子

そして5月12日(日)、特別企画のシンボル施策として全国7カ所を巡ってきた、体験型イベント「總持寺 世界禅Challenge - Zen in One -(https://zen-in-one.jp/)」の集大成として、 曹洞宗史上初の試みとなる“世界最大規模のイベント”を開催。本レポートでは、日本(全8カ所)と世界(全4カ所)を中継でつなぎ、約1,204名が坐禅を通してひとつになった当日の様子をお届けしていきます。

|メイン会場「總持寺」の1000枚畳には、溢れんばかりの参加者が!

   オープニングでは、被災した「大本山總持寺祖院」の中継も。

この日、メイン会場である「大本山總持寺」の大祖堂には645名が訪れ、設置された巨大スクリーン2台を通じて、国内外の寺院との中継をつなぐ、かけあいからイベントがスタート。

オープニングの様子
大本山總持寺祖院 倒壊の様子

冒頭、大遠忌局 照井文隆老師は簡単な挨拶を述べたのち、『まず初めに、この度の「令和6年能登半島地震」により被災された皆さま、ならびにそのご家族の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。ご存知の方も多いと思いますが、能登半島 輪島市には、大本山總持寺祖院がございます。その場所は、大本山總持寺の始まりの地であることは言うまでもありませんが、本プロジェクトのスタートにふさわしい会場として昨年11月に「總持寺 世界禅Challenge - Zen in One -」を開催しました。このたびの被災により尊い命をなくされた方々のご冥福をお祈りし、哀悼の意を表するために、黙祷を捧げたいと思います。』と話し、来場者全員で1分間、祈りを捧げました。

大本山總持寺祖院の中継 / 髙島弘成老師
照井文隆老師とみほとけさん

肅然とした雰囲気のなか、照井老師は復興を願い今日のイベントに参加を決意した、「大本山總持寺祖院」の副監院である髙島弘成老師の熱い想い 、“震災直後はもう復興することが無理かと思った。でも、こうやってイベントに参加することで目標ができて、生きる勇気が湧いてくる”と いう、メッセージを力強く語られました。そして、土砂降りのなか中継に臨まれた髙島老師は、寺院内を巡りながら『回廊は倒壊しています。僧堂は、前回の地震の時に全壊になってしまい、そこから再建をしました。しかしながら、今回の地震で再度被害を受けてしまって、今現在は坐禅をすることができません。修行生活が送れない状況です。坐禅堂の前にある石碑も、180度回転しました。』と、地震で被害を受けた様子をレポートすると、メイン会場から 『すごく大きな揺れがあったことが伝わってきますが、そんななかでも今日は高島老師のお顔が見れて嬉しいです...!』と返事をしたのは、突然現れたみちょぱさん...ではなく、お寺・仏教研究科としても活躍する、お笑いタレントのみほとけさん!大遠忌の特別企画を1年伴走し、昨年11月には現地を訪れていたみほとけさんの明るい姿に、髙島老師にも笑みがこぼれました。

|世界最大規模の「禅Challenge」に向けて、日本(8カ所)、海外(4カ所)の中継会場をご紹介!

ロサンゼルスの「禅宗寺」の国際布教主任の小島秀明老師
總持寺会場の様子

その後「禅Challenge」の本番に向けて、照井老師は『「禅Challenge」のテーマである「Zen in One」は、“禅の心でひとつになる” ”全員がひとつになる“という想いが込められています。早速ですが、これまで一緒に「禅チャレ」を盛り上げてきた国内外のお寺を一気にご紹介したいと思います!』と切り出し、国内からは、北は北海道の「定光寺」、南は九州の「安國寺」まで、いままで巡った寺院がスクリーンに映し出されました。

なかでも、メイン会場で“それは、知らなかった!”と言わんばかりにお客さんが驚いていたのは、岡山県小田郡の「洞松寺」。海外から日本にきた 修行僧が11カ国もいるとのことで、人種や国籍を超えてつながる坐禅の可能性にびっくりした様子でした。

続いては今回、曹洞宗史上初となる世界最大規模のイベントとして、北米からヨーロッパまで、中継でつながった世界の寺院4ヶ所を紹介。日本時間は13時30分でありながらも、ハワイ州ホノルルの「両大本山布哇別院正法寺」は18時30分、カリフォルニア州 ロサンゼルスの「両大本山北米別院禅宗寺」は21時、パラグアイ共和の「拓恩寺」は深夜の0時30分、ヨーロッパのオランダ北部「禅川寺」は朝の6時30分という、深夜および早朝の参加に、日本の各地の会場からは拍手が沸き起こりました。

またロサンゼルスの「禅宗寺」の国際布教主任の小島秀明老師からは、『コロナ禍ではみんな孤立してしまい、一緒に集まって坐禅をするということができなかったのですが...世界の曹洞宗のお坊さんにご協力をいただきまして、コロナの早期終息を願う「みんなで唱えよう般若心経」というオンラインイベントを企画しました。』というお話も。いち早く、オンラインでひとつになる取り組みを導入した様子に、みほとけさんも感嘆の眼差しでした。

最後には、5月5日(日)に開催したばかりの福井県吉田郡「大本山永平寺」に中継がつながり、吉祥閣講師 君島真実老師は『先日は、沢山の方にお越しいただいたのもそうなんですが、何より積極的に取り組んでいただいたことに感動しました。こうやって私たちは支えられてるんだなぁ...と、励みになりました。』と感想を述べ、みほとけんさんから『曹洞宗には「永平寺」と「總持寺」、二つの大本山がありますが、瑩山禅師も永平寺で修行なさったと聞きました。その関係性を教えていただけますか?』という質問には、『まず瑩山禅師様のお婆さまが、道元禅師様の信者さんだったと言われています。8歳の時に「永平寺」に入られまして、13歳の時に道元禅師様から直接正しい仏法を受け継がれのち出家し、僧侶となり、19歳のときに諸国行脚旅に出て、正しい教えを世の中に広められました。』と話し、700年以上も続く曹洞宗の歴史についてわかりやすい解説がはいることで、会場からも”なるほど〜!“と、頷く方がちらほら。

みほとけさんのジョークも交えながら、各寺院の魅力が伝わったとことで、いよいよ会場は40分間の「禅Challenge」へと移っていきました。

|全1,204名が、一炷(約40分)の坐禅にチャレンジ!

ご祈祷の様子
禅Challengeの様子

「禅Challenge」の前には、坐禅をともできることに感謝を表し、そしてすべての人々を豊かに心穏やかに過ごせることを願い、ご祈祷の法要が行われました。

その後、ステージには「大本山總持寺」の花和浩明老師が登場し、参加者に坐禅を指南。『普段私たちは「一炷(いっちゅう)」と言って、線香1本が燃え尽きる約40分間坐禅をしています。坐蒲に腰を掛けるまでの一連の流れを説明しますので、正面にいるお手本の僧侶を見ていただき、その後みなさんにも実際に行ってもらいます。』と説明しました。坐り方、脚や手の組み方など、細部にわたって心身を整えリラックスしながら行う方法を、ひとつひとつ丁寧に伝授しました。『それでは準備が整ったようなので、はじまりを告げる「止静鐘」が3回鳴ったら、坐禅開始いたします。』と話し、静まった会場にはゴーン、ゴーン、ゴーンと、大きな鐘の音が響き渡りました。

40分後ー。

坐禅の終わりを告げる「放禅鐘」を合図に、『皆さま、お疲れ様でした。それでは合唱を一礼。ゆっくりと体を左右にゆらして、大きく深呼吸をし、 体をほぐしていきます。』とアナウンスが入り、参加者がゆっくりと目を開けると、ステージには足を引き摺りながら登場するみほとけさんが...!『少し足がしびれてしまったんですが...ぶわっと体の境界線が広がった気がしています!なので、進行のをさっぱり忘れました...!』とコメントすると、『そうしたら、また新たな気持ちで進行いただければと思います。(笑)』と、笑いを誘う照井老師のあたたかい合いの手で、会場は一気に和やかな雰囲気に。

また、慣れない坐禅に参加者からは『足が痛いので途中で解いてしまったのですが...呼吸を意識しできて、時間はあっという間に過ぎました!』や、先月も岩手県でチャレンジした参加者は『前回よりも集中するというか、矢印が内向きになったり、呼吸が整うのも早かったのでコツを掴んできたと思いました。呼吸が整うと、個と他とのつながりも一層感じることができました。』といった嬉しいコメントも寄せられ、回を重ねるごとに達成感も味わいながら、坐禅を楽しむ様子が伝わってきました。

|脳生理学者にアスリート、アーティストまでが注目する、坐禅の魅了とはー。

禅Talkの様子
禅Talkの様子

この日は集大成ということもあり、メイン会場にはスペシャルゲストが登場。脳生理学者、ミュージシャン、アスリートの視点から、禅が心と身体に与えるちからを紐解いていく「禅Talk」も開催されました!

ステージには、總持寺の鈴木永一老師も登場し、戦が激化していく鎌倉期の苦しい状況の最中で、正しい仏法を中国から日本に伝えた道元禅師様、そして教え受け継ぎ世に広めた瑩山禅師様の功績をお話しながら、『受け継がれてきた教えとは、坐禅の一言です。真実を伝えられるのは、坐禅だけだと言われています。例えば、頭の中で伝えたい文章があったとしても、言葉で伝えると、みんなそれぞれ捉え方が変わってしまいます。つまり、真実とは言えません、自分の考えなのです。』と、改めて700年以上も続く“教え”について語ると、元サッカー日本代表の中澤佑二さんは『700年...想像ができないですね!“真実を伝えられるのは、坐禅だけ”という言葉に、坐禅に関する捉え方が変わりました。今後、自分の暮らしに坐禅の増やしていくと思うので、こういった歴史にも触れながらできるといいですね。』感慨深げにコメント。また、呼吸で音を奏でる世界最古の楽器ディジュリドゥの奏者で画家としても活躍されるGOMAさんは、教えについて『素晴らしいことだと思います、ぶれない軸があって。そこから新しいチャレンジもするんですけど、伝統のラインにたどり着く、一番シンプルで強くてかっこいいと思いました!』と、脈々と受け継がれる伝統文化に思いを馳せました。

またトークテーマは、会場にいた全員が体感した“坐禅”に関する話題に。                                          鈴木老師は『坐禅において「調身」「調息」「調心」、みんな大事です。まず「調息」ですが、1分間吸って吐いてを4回〜5回。ビギナーの方は真似しないように、それぞれのあった呼吸法を探して欲しいんですが、どちらかというと吐くことに集中します。これが一旦できなくなると、生きて生きていけなくなります。私が学生の時は、一呼吸ごとに想いを手放していくようにという練習をしていました。そして「調身」は、ちょっとお腹を出すように、なるべく背筋が曲がらないようにしていただくと、体の負担は少なくなります。最後に手を組み、足を組み、思いを手放して切り替えていくのが「調心」につながります。』と解説すると、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の第一人者である脳生理学者の有田秀穂さんは『昔、とあるテレビ番組の「呼吸法」特集で共演したアスリートの方は、グラウンドに入る前、ロッカールーム6分間坐禅を行うと言っていました。呼吸をしっかり行うと、私たちの脳の中には、心と体を整えてくれる物質が現れます。アスリートの方がよくいう、(自然と体が動くような感覚で)良い結果につながりやすい「ゾーン」という 状態をいかにつくりだせるか、やはり坐禅の呼吸法が、脳そして心に平常心をもたらすと私は考えますね。』と、医学的な知見からコメント。

目から鱗の情報に被せるように、中澤さんは『サッカーでも、特にPK戦のような危機的状況の時に、より冷静な判断を下せる選手は「呼吸法」を気をつけている人が多いですね。選手のトレーニング方法も日々進化していて、昔はトレーニングだけやっていれば良い記録が残せると言われていましたが、練習だけでなく食事、睡眠、今は脳のトレーニングとして呼吸法を取り入れている方もいます。』と話しました。GOMAさんも、『呼吸を整えると、邪念がとんでいきます。僕が扱う楽器は、呼吸がそのまま音となって響き渡るので、その音でみんなが動いて、会場自体のエネルギーが膨れていく気がします。アスリートのみならずアーティストも、自分のパフォーマンスの上げ方にそれぞれの工夫をしていると感じています。』と述べ、改めて普段から気軽に取り入れられる坐禅の魅力について、それぞれの角度から紐解いていきました。

|禅の“教え”を、これからもずっと。4時間にもわたるイベントが閉幕

總持寺での集合写真

「禅Talk」 が終わると、いよいよエンディングに。   

「曹洞宗大本山總持寺 太祖 瑩山禅師700回大遠忌 特別企画」を推進する三村契一局長は『禅宗の僧侶・寺院として、より多くのひと、まだ坐禅に触れたことのない人に向けて、このイベントを発案をし、そして今日いよいよ集大成を迎えることができました。私どもは、「機」という一文字を大事にしています。縁をつけると「機縁」でございます。この機ということは、チャンスであり、変えることであり、気づくことであり、自らを精一杯生きることにつながります。』と話し、毎日でなくても禅の心を思い出して欲しいというメッセージを届けました。

最後に、来場者全員で記念撮影を行い、約1年にも渡り執り行われた壮大なプロジェクト「曹洞宗大本山總持寺 太祖 瑩山禅師700回大遠忌 特別企画」は幕を閉じました。


<開催概要>

イベント名:總持寺 世界禅Challenge - Zen in One -大本山總持寺

開催日:5月12日(日)午後1時00分~午後5時30分頃

メイン会場:大本山總持寺(〒230-0063 神奈川県横浜市鶴見区鶴見2丁目1-1) 「大本山總持寺 大祖堂」

中継会場(日本):大本山永平寺(福井県吉田郡)、定光寺(北海道釧路市)​、正法寺(岩手県奥州市)​、 總持寺祖院(石川県輪島市)、正法寺 愛知専門尼僧堂(愛知県名古屋市)、洞松寺(岡山県小田郡)​​、安國寺(福岡県福岡市)​​​)

中継会場(世界):両大本山布哇別院正法寺(ハワイ)、拓恩寺(パラグアイ共和) 、禅川寺(ヨーロッパ / オランダ)、両大本山北米別院禅宗寺(北米 / カリフォルニア州)

※グレートバウ禅モナストリー・大願禅寺(北米 / オレゴン州)は、オープニング映像のみ参加

参加費:無料

公式サイト:https://zen-in-one.jp/

クラウドファンディングURL:https://ubgoe.com/projects/707

参加人数(5/14時点速報値):リアル会場/1,004名、オンライン会場/200名(瞬間同時視聴者数)

※5/15(水)時点で、オンライン会場のユニークユーザー数が1,163名ということが明らかになりました。

集まった募金額:700,134円

【ゲスト】

脳科学×禅:有田 秀穂さん(脳生理学者)

ミュージシャン×禅:GOMAさん(ディジュリドゥ奏者・画家)

アスリート×禅:中澤 佑二さん(元サッカー日本代表)

ゲストMC​:みほとけさん(お寺・仏像研究家、お笑いタレント)

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会社概要

曹洞宗大本山總持寺

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業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
神奈川県横浜市鶴見区鶴見2-1-1
電話番号
045-581-6021
代表者名
三村 契一
上場
未上場
資本金
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設立
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