“流し”たちが世界へ!?インバウンド対応を始めたパフォーマー集団の進化とはーー
〜2025年7月28日「全日本流し協会 総会」開催決定〜
かつて昭和の飲み屋街を彩った“流し”たちが、令和の今、世界を相手に動き出している。

日本の横丁文化と共に復活し、全国各地の飲食店を盛り上げてきた流しパフォーマーたち。そんな彼らが、今やインバウンド観光客向けの対応を本格的に開始したことをご存知だろうか?
現在の日本では円安や万博開催の影響もあり、2025年の上半期での訪日外国人旅行客が過去最多を記録している。
そんな中2025年5月に豊島区にて開催された、流し向け講座「流しの教習所」では、海外の方にも流しの文化を楽しんでもらう施策についての講義が行われた。講師は海外でも活躍しているSAMURAI PERFORMERS synのYAMATO氏が担当し、インバウンド対応のための特別講義として、英語MC術や観光客の心を掴む選曲、パフォーマンスの工夫が紹介され、受講者たちは熱心にメモを取る姿が印象的だった。

彼らの流し活動がどのように進化していくか、今後期待していきたい。
また協会では2月に確定申告講座・年金講座など、「職業としての流し」を支える制度づくりも進行中。
そして協会が紹介する現場数は、2023年に25会場だったのが、2024年には33会場、そして2025年は64会場にまで拡大しており、この成長スピードは一大ムーブメントを起こしている。
そんな流し業界の今とこれからを語り合う場として「全日本流し協会2025総会」が開催される。
◆全日本流し協会2025 総会 概要◆
■ 日程
2025年7月28日(月)
■ 会場
福包酒場 池袋サンシャイン60通り店
(〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目12-10 ヤンズビル6F)
■ 内容
これまでの活動報告、新団体の表明、今後の展望などを共有予定。
■ 対象
全日本流し協会に所属・
関係する全メンバー(※定員50名)
■ タイムスケジュール
第1部 総会 受付14:30/開会15:00 第2部 懇親会(食事付き・飲み放題)開始16:30~
■ 主催
全日本流し協会
■ お問い合わせ
TEL:044-455-5854
MAIL:info@geinou.co.jp

流しの歴史について聞いてみた
諸説ありますが、歴史をさかのぼると、流しの始祖は江戸時代のかわら版屋にあるとも言われています。当時の市民は文字を読むことができない人もいたため、川沿いに掲出されたかわら版を読み聞かせする職業が必要になってきた。それが「演説師」です。
演説師は次第にただかわら版を読むだけでなく、時事ネタを面白おかしく歌に乗せて伝えるようになる。「演歌師」と言われるものが現れ、のちのちみなさんがよく知る「演歌」になっていきます。
演歌師は時事ネタで笑いをとってお客さんを集めるもんだから、いろんな飲食店から重宝されてお店からお店に呼ばれて川のように流れながら歌っていくんです。それが「流し」の始まりだとされています。当時は三味線を持ってた方が多いようで、昔の建物の壁は薄いので近所にポロンポロンと音が聞こえてくる。それでどんどん声がかかっていったみたいですね。
諸説ある理由としては、
歌舞伎音楽から派生する三味線ひきの2人が1組となって街頭をゆっくり歩きながら演奏する新内流しは有名ですし、
明治から大正にかけて絶大な人気を誇った演歌師、添田唖蝉坊は瓦版に源流があり、最初の演歌を歌ったとも言われています。
要はいろんな形で偶発的に自然発生したということですね。
明治時代から昭和時代にかけて繁華街を中心に盛んに流しが行われていたが、平成に入り普及したカラオケと反比例するように数を減らしていったが、2020年代に入り飲食店が密集する「横丁」人気が高まってきた事をキッカケに、再び流しアーティスト・団体が生まれるようになってきた。
「横丁文化が続く限り、流しも100年以上続く文化になる」と代表理事である岩切大介氏は語り、その目標実現のために全日本流し協会は6つの目標を掲げている
①文化の再興、継承
②全国へ普及
③地位の向上
④健全なガイドラインの共有
⑤適切な税務財務の遂行
⑥行政、著作権団体との連携
流しを「文化的な仕事」として捉え当事者たちの意識改善と労働環境を整備することで、全国的に流し文化を普及させアーティスト自身の認知度を高める事が期待できると同時に、関係省庁や行政との連携を深めることで業界の地位向上を目指している。
「全日本流し協会」
代表理事;岩切大介
理事:中山剛/武田智/遠藤記央
加盟団体
「平成流し組合」
代表:中山剛(芸名:パリなかやま)。2015年に発足、所属メンバー約80名の団体はギター弾き語りやヴァイオリン奏者等を中心としている。活動拠点は主に恵比寿、新橋、有楽町等。
「柏流し」
代表:武田智(芸名:サトス)。2010年に発足し、毎月15日を「流しの日」として千葉県柏駅周辺の約25店舗で活動している。地元出身・在住のアーティストが中心である事も特徴。
「NOREN YOI×芸」
代表:岩切大介。2017年にほぼ新宿のれん街を皮切りに発足し、東京だけでなく愛知県や沖縄県にも拠点を増やしている。お笑いや似顔絵、ジャグリングなど従来の流しの枠に収まらない多様なジャンルを特徴としている。
「縁貯化計画」
人との縁を“貯める”流し!
全国的に活動を広げる
縁が貯まるというユニークなコンセプト。
人との繋がりを何より大切にしている。
「ゆーとまちのおと」
音と人のまちづくりを掲げる若手女性中心の新団体!
ギター・ノスタルジックな要素も交えた多彩なパフォーマンス。
表現力や地域との温かい関係を目指す。
ライター/酒巻孝正
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