【登壇レポート】少額の未払いを解決する「ワンネゴ」を提供する株式会社AtoJ、法務省主催のADR・ODR推進フォーラムに登壇いたしました
フォーラムの開催目的
裁判外でのオンライン紛争解決を目指すODR。法務省は、令和4年3月に策定された「ODRの推進に関する基本方針~ODRを国民の身近なものとするためのアクション・プラン」に基づき、法務大臣により認証された民間事業者や関係団体などと共にADR・ODRに関する理解と関心を高め、国民に身近な紛争解決手段とするため、12月1日を「ADRの日」、同日から12月7日までを「ADR週間」と定めています。
今回のフォーラムの開催目的は、本年10月に大阪で実施されたADR・ODRフォーラムの結果も踏まえて、認証ADR事業者と相談機関との連携を強化し、相談機関に寄せられるトラブル相談の中の潜在的なADR需要への働きかけを行うとともに、裁判外紛争解決手続であるADR・ODR全体の拡充・活性化を目指すものです。
大阪で開催された法務省フォーラムの概要は以下をご参照下さい。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000126490.html
当日の内容(テーマ)
当日の発表内容は以下のとおりです。
・開会挨拶 法務省大臣官房司法法制部長
・基調講演 (一財)日本ADR協会代表理事・京都大学大学院法学研究科教授山田文氏
・パネルディスカッション ADR事業者と相談機関との連携の在り方について
開会挨拶では、近年はオンラインで紛争を解決するODRの推進に取り組んでいること、ODRは場所や時間に制約なく非対面で多様な紛争解決に資する手続であり、紛争解決分野でのイノベーションを起こすことが期待されることが言及されました。
基調講演では、裁判外紛争解決手続においては、「システム」や「デザイン」がいかに当事者をうまく話し合いを解決する形となっているかが重要であること、相談機関と認証ADR事業者の連携が重要であることに言及されました。
パネルディスカッション(当日挨拶順)
【認証ADR事業者】
家族のためのADRセンター代表理事 小泉道子氏
株式会社AtoJ代表取締役CEO 森理俊
公益社団法人民間総合調停センター事務局長 田渕学氏
一般社団法人Acutellus代表理事 坂本美登利氏
【相談機関】
日本司法支援センター(法テラス)本部第一事業部長 生田康介氏
東大阪市市長公室広報広聴室市政情報相談課長 沖之島理恵氏
大阪府消費生活センター所長 岡本清孝氏
株式会社AtoJは、当社CEO森理俊より、相談機関と認証ADR事業との連携に加えて認証ADR事業者同士の連携が重要となること、法務省実証事業「ONE」のようにオンラインで法律相談から紛争解決手続まで接続連携していく導線を引くことが重要となることを報告しました。
また、当日参加団体より、相談や紛争解決はどのようにオンライン化を進めていけば良いかとの質問をいただき、「何を」「どこまで」オンライン化するのかを判断すること、オンライン紛争解決システムの開発に知見を有するシステム開発事業者と連携を取ることが重要となるとの回答を行ないました。
相談機関と認証ADR事業者の各連携の深化に向けて、連携可能性が広がるフォーラムとなりました。
実証事業「ONE」について
ONE(ODR New Experience)は、法務省所管の「ODRの社会実装の促進に関する調査研究業務」として、法務省の委託により、公益財団法人日弁連法務研究財団および同財団から委託を受ける日本弁護士連合会が行う、ODR(オンライン紛争解決)に関する実証事業です。
ODR実証事業「ONE」の新規申立受付は、2023年9月1日から同年12月8日まで予定されています。ONEでは、養育費や家賃、診療費といった金銭に関するトラブルについて、弁護士によるオンラインでの法律相談及び調停を実施します。
当社は、こちらの実証事業について、システム開発及びデザイン構築等を担当しております。
ONEの流れやODRについては、ONEの利用開始時のプレスリリースもご参照下さい。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000126490.html
株式会社AtoJについて
株式会社AtoJは、ひとりでも多くの方に司法へのアクセスを提供する”Access to Justice”を理念に、現役の弁護士5名により2020年に創業されました。法務大臣による裁判外紛争解決手続の認証事業者です(認証番号No.176)。
”Access to Justice”の実現に向けたサービス第1弾として、スマホ1台であらゆる金銭債権の紛争解決をめざすOneNegotiation(ワンネゴ)を開発し、これを提供しています。
ワンネゴでは、名前・連絡先・未収額の3項目を入力するだけでオンライン調停の申立てが完了します。連絡を受けた債務者は、申立書を確認後、「全額支払う」「末日から分割で支払う」「請求に身に覚えがない」などの選択肢をタップするだけで論点整理が可能となっています。オンライン調停では、両者の話し合いをサポートするオンライン調停人を介した三者でのZoom会議を行なうことが出来ます。
ワンネゴのシステム開発にあたっては、金銭債権の紛争に潜むパターンを抽出し、その紛争解決プロセスをデザインするDispute System Designを実践しています。ODR実証事業「ONE」のシステム開発・運営、及びデザイン構築等のサポートにあたってもその考え方を転用しています。
ワンネゴのサイトは以下のとおりです。
【会社情報】
株式会社AtoJ
代表取締役CEO森理俊(弁護士) / 代表取締役COO冨田信雄(弁護士)
住所:大阪市北区角田町1番12号阪急ファイブアネックスビル2階
事業内容:オンラインでの紛争解決サポート
お問い合わせ先:info@atoj.jp
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