グローバルな技術ソリューションプロバイダーのアヴネット、エンジニアの製品開発時のAI活用に関する調査を発表
-世界のエンジニアの40%が設計時にAIを導入、日本のエンジニアはデータ分析とAIの最適化を優先-
グローバル・テクノロジー・ディストリビューターおよびソリューションプロバイダーであるアヴネット株式会社(日本法人本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 茂木康元)は、2021年から調査している、アヴネット(Nasdaq: AVT)の第4回年次調査「Avnet Insights」を発表しました。この調査によると、エンジニアの多くは、AIが業務のどの分野に最も大きな影響を与えるかを評価している状況であり、製品開発における人工知能(AI)の可能性について慎重ながらも楽観的な見方をしています。
エンジニアは全体的に楽観的になり始めており、75%のエンジニアが自社の設計製品の市場状況が改善していると考えています。さらに、半数(49%)が、来年の経済および市場状況によって自社の製品設計および開発業務が進むことを期待しています。地域別では、メキシコのエンジニアが最も高いレベルの楽観度を示し(87%)、次いで中国(85%)となっています。日本のエンジニアも楽観的な見方を示していますが、そのレベル(49%)は世界平均を大幅に下回るものでした。
「Avnet Insights」は、エンジニアを対象とした年次調査です。2024年のオンライン調査では、2024年10月31日から11月15日の間に、米国、メキシコ、英国、ドイツ、中国、日本を含む世界各国のエンジニアリング専門職1,204名の意見を収集しました。また、調査対象エンジニアの34%をアジア太平洋地域の回答者が占めました。
AIテクノロジーはあらゆる分野に影響を及ぼす
「Avnet Insights」は、今後1年間に影響を及ぼす可能性がある主要なテクノロジーとしてAIに注目しました。調査の結果、AIが急速に製品設計を変革しつつあり、すでに世界中のエンジニアの42%がAIを導入していることが明らかになりました。中国のエンジニアが先頭を切っており、ほぼ3分の2(66%)が設計にAIを取り入れています。2位は米国(47%)です。日本では、調査対象となったエンジニアの30%がすでにAIを製品設計に取り入れており、市場内での採用率が上昇していることを示しています。
アヴネット株式会社代表取締役社長の茂木康元は次のように述べています。「世界的にAIをめぐる状況が急速に進化する中、日本には成長とイノベーションの大きなチャンスがあります。今回の調査結果は、日本のエンジニアの間でAIへの関心が高まっていることを示しています。こうしたテクノロジーを取り入れ、必要なスキルを開発することで、日本は先進的な製造業とテクノロジーのリーダーとしての地位を確固たるものにできるでしょう」
アヴネットはエンジニアに対し、AI主導のシミュレーションやテストから、ハードウェア設計ツールやソフトウェアコード生成など、14分野の中で新興AI技術が最も大きな影響を与える可能性がある領域について尋ねました。回答者は、特定の分野を一つも特定することはできませんでしたが、これは、あらゆる分野にチャンスがあることを示しています。
特に製品開発に注目すると、ほぼすべてのエンジニア(96%)が、AIが製品開発の主要機能に「ある程度から極めて高い確率で」影響を与える可能性があることに同意しています。その機能には、設計タスクの自動化の拡大、よりパーソナライズされてカスタマイズされた設計の実現、市場ニーズの予測能力の向上、製品開発サイクル全体の時間の短縮などが含まれます。
アヴネット株式会社代表取締役社長の茂木氏は次のように述べています。「製品開発のあらゆる側面におけるAIの潜在的な影響力は否定できません。今回の調査結果は、そのことを明確に示しています。設計サイクルの加速や製品性能の向上、さらに、まったく新しい可能性の創出まで、エンジニアはAIが業務を大幅に改善できる幅広い領域を特定しています」
専門知識を加えることで課題に対応
本調査によると、エンジニアがAIを自社製品に統合する際に想定する主な課題として、セキュリティとプライバシーに関する懸念(37%)とデータ品質の問題(31%)があげられました。また、エンジニアの約4分の1は、既存のツールとの統合(25%)と高コスト(24%)を最も懸念しています。日本では、セキュリティとプライバシーに関する懸念(36%)とデータ品質の問題(33%)がエンジニアにとっての主な課題の上位3つに入っており、世界的な傾向と一致しています。さらに、日本のエンジニアは、AIシステムのパフォーマンス向上(34%)の必要性を強調しており、目標を達成するには高品質なデータが不可欠であることを認識しています。これによって、品質と精度に重点を置くことが日本のエンジニアリングの特徴であることが明らかになっています。
また、今回の調査では、エンジニアは特定のスキルがあれば、目の前のチャンスを最大限活用できると考えていることが明らかになりました。エンジニアが製品設計にAIを効果的に活用するために最も必要だと感じているスキルは、データ分析と解釈(16%)、AIモデルの最適化(16%)、問題解決と批判的思考(16%)です。これは、日本での調査結果とも一致しており、エンジニアがデータ分析と解釈(23%)とAIモデルの最適化(23%)をさらに重視していることが明らかになっています。
「AIの導入は世界中で急速に進んでいますが、日本市場には大きな成長の可能性があると考えています。今回の調査で明らかになった課題、特にデータ品質とパフォーマンス向上の必要性に対処し、協力的なエコシステムを形成することで、日本におけるAIの導入はさらに加速するでしょう」と、茂木氏は付け加えました。「アヴネットは、グローバルな事業展開とAIテクノロジーに関する豊かな専門知識を活用し、最先端のソリューションへのアクセス、業界間の連携の促進、AIの可能性を最大限に引き出すために必要なスキルをエンジニアに提供することにより、日本企業のAIの導入をサポートしていきます」
ダウンロードはこちら
https://www.avnet.com/wps/portal/japan/resources/research/avnet-insight-2025-embracing-ai/?locale=JP
アヴネットについて
アヴネットは、グローバルな技術ソリューションプロバイダーとして、膨大なエコシステムを活用し、製品のライフサイクル全体を通じて設計、製品調達、マーケティング、サプライチェーン管理の知識と経験を提供しています。革新的なアイデアを実用的なソリューションへと変換し、商品化に伴う時間、コスト、複雑さを削減します。約 100 年にわたり、世界中のお客さまやサプライヤーとともに技術革新を支援してきました。詳細は、https://www.avnet.com/japan をご覧ください。
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