第 5 回「三井ゴールデン匠賞」 入選者決定 日本の伝統工芸の持続・発展に貢献する 20 組を選出
現在、日本の伝統工芸はインバウンドや世界的な高級ブランドなど、日本だけでなく様々な国・業界から注目を集めています。一方、伝統工芸界に広がる後継者不足などの課題によって、職人などの担い手が減少し、存続の危機に直面している産地もあります。今般の応募では、日本の伝統を継承しながら未来につながるものづくりに真摯に取り組み、さらに発展させている伝統工芸の担い手の方々から、幅広い取り組みが集まりました。伝承技法に新たな独自の技術を加えて魅力を発信する方々や、現代によりなじむ伝統工芸の在り方を模索する方々など、応募内容はこれまで以上に多様化しています。
こうした多数の応募の中から厳正な審査の結果、以下の 20 組を入選者として選出しました。
【第 5 回「三井ゴールデン匠賞」 入選者一覧】 都道府県順・敬称略
<東北地区>
・青森県 木村 正人(きむら まさと)(津軽塗《つがるぬり》)
<関東地区>
・東京都 東京水引(とうきょうみずひき)(水引細工《みずひきざいく》)※団体として応募
・神奈川県 氣賀澤 雅人(きがさわ まさと)(硝子切子《がらすきりこ》)
<中部・北陸地区>
・新潟県 足立 照久(あだち てるひさ)(寺泊山田の曲物《てらどまりやまだのまげもの》)
・新潟県 小田 和生(おだ かずお)(村上木彫堆朱《むらかみきぼりついしゅ》)
・富山県 東中江和紙加工生産組合(ひがしなかえわしかこうせいさんくみあい)(越中和紙《えっちゅうわし》)※団体として応募
・富山県 株式会社二上(ふたがみ)(高岡銅器《たかおかどうき》)※団体として応募
・石川県 池田 晃将(いけだ てるまさ)(蒔絵《まきえ》・螺鈿《らでん》)
・石川県 針谷 絹代(はりや きぬよ)(山中漆器《やまなかしっき》)
・石川県 彦十蒔絵(ひこじゅうまきえ)(輪島の変塗《わじまのかわりぬり》)※団体として応募
・石川県 久恒 俊治(ひさつね としはる)(加賀友禅《かがゆうぜん》)
・岐阜県 エゴノキプロジェクト実行委員会(岐阜和傘《ぎふわがさ》)※団体として応募
・岐阜県 小栁津 仁(おやいづ ひとし)(山中和紙《さんちゅうわし》)
<近畿地区>
・三重県 伊藤 亀堂(いとう きどう)〈忠(ただし)〉(鈴鹿墨《すずかずみ》)
・京都府 板敷 惠子(いたしき けいこ)(神棚《かみだな》)
・大阪府 木下らんま店(きのしたらんまてん)(大阪欄間《おおさからんま》)※団体として応募
<中国地区>
・島根県 社会福祉法人 いわみ福祉会(伝統芸能「石見神楽《いわみかぐら》)」の全装具類)※団体として応募
・島根県 広瀬絣技術保存会(ひろせがすりぎじゅつほぞんかい)(広瀬絣)※団体として応募
<九州地区>
・福岡県 太田 富隆(おおた とみたか)(小石原焼《こいしわらやき》)
・大分県 別府⽵製品協同組合(べっぷたけせいひんきょうどうくみあい)(別府⽵細⼯《べっぷたけざいく》)※団体として応募
今後の予定につきましては、今回選出された入選者の中から、「三井ゴールデン匠賞」の受賞者を2024年10月に発表します。また、受賞者発表とともに、一般の方々に伝統工芸を身近に感じていただく事を目的とし、インターネットに加え、展示の会場で一般の方からの投票を実施。受賞者の中から「オーディエンス賞」を選出します。
【スケジュール】
・入選者発表 : 2024年7月30日(火)
・二次審査 : 2024年8月23日(金)
・受賞者発表 : 2024年10月
・オーディエンス賞投票: 受賞者発表後~2025年12月初旬
・贈賞式 :2025年1月30日(木)
応募期間《2023年12月15日(金)~2024年2月29日(木)必着》→入選者発表《2024年7月30日(火)》→受賞者発表《2024年10月》→オーディエンス賞投票《受賞者発表後~2024年12月初旬》→贈賞式 オーディエンス賞発表《2025年1月30日(木)》
【第 5 回「三井ゴールデン匠賞」 入選者紹介】
東北地区
■青森県 木村 正人(きむら まさと)
工芸品種類 :津軽塗(つがるぬり)
応募タイトル :「受け継がれてきた伝統と新たな可能性の探求」
関東地区
■東京都 東京水引(とうきょうみずひき) ※団体として応募 代表:中村 江美(なかむら えみ)
工芸品種類 :水引細工(みずひきざいく)
応募タイトル :「世界と時代を結ぶ:東京水引が切り拓く新たな可能性」
■神奈川県 氣賀澤 雅人(きがさわ まさと)
工芸品種類 :硝子切子(がらすきりこ)
応募タイトル :「日本の伝統工芸である硝子切子の技術と新たな可能性を模索し続け、
日本人のモノづくりの心を未来へつなげる取り組み」
中部・北陸地区
■新潟県 足立 照久(あだち てるひさ)
工芸品種類 :寺泊山田の曲物(てらどまりやまだのまげもの)
応募タイトル :「古く使えなくなった曲輪(まげわ)の再利用《リメイク曲輪スツール》」
■新潟県 小田 和生(おだ かずお)
工芸品種類 :村上木彫堆朱(むらかみきぼりついしゅ)
応募タイトル :「村上で300年以上続く漆工技術の内漆精製用具と糊空木箆の製作と継承」
■富山県 東中江和紙加工生産組合(ひがしなかえわしかこうせいさんくみあい) ※団体として応募
代表:宮本 友信(みやもと とものぶ)
工芸品種類 :越中和紙(えっちゅうわし)
応募タイトル :「千年の歳月に耐える、楮100%の悠久紙」
■富山県 株式会社二上(ふたがみ) ※団体として応募 代表:二上 利博(ふたがみ としひろ)
工芸品種類 :高岡銅器(たかおかどうき)
応募タイトル :「唯一無二の生型鋳造技術~手仕事を究めて高岡銅器の源流を次世代へ」
■石川県 池田 晃将(いけだ てるまさ)
工芸品種類 :蒔絵(まきえ)・螺鈿(らでん)
応募タイトル :「現代における装飾工芸品の制作」
■石川県 針谷 絹代(はりや きぬよ)
工芸品種類 :山中漆器(やまなかしっき)
応募タイトル :「蒔絵アクセサリーの誕生 家族と共に歩む道」
■石川県 彦十蒔絵(ひこじゅうまきえ) ※団体として応募 代表:若宮 隆志(わかみや たかし)
工芸品種類 :輪島の変塗(わじまのかわりぬり)
応募タイトル :「縄文時代から続く漆と平安時代から続く蒔絵意匠と技術を使った
日本の美意識を未来に繋げる取り組み」
■石川県 久恒 俊治(ひさつね としはる)
工芸品種類 :加賀友禅(かがゆうぜん)
応募タイトル :「草木染め加賀友禅の再興、未来へとつなげる」
■岐阜県 エゴノキプロジェクト実行委員会 ※団体として応募 代表:長屋 一男(ながや かずお)
工芸品種類 :岐阜和傘(ぎふわがさ)
応募タイトル :「全国から職人や関係者が集い、森づくりから取り組む和傘の維持継承」
■岐阜県 小栁津 仁(おやいづ ひとし)
工芸品種類 :山中和紙(さんちゅうわし)
応募タイトル :「伝統で家族の未来を紡ぐ、和紙のキッズメジャー」
近畿地区
■三重県 伊藤 亀堂(いとう きどう)〈忠(ただし)〉
工芸品種類 :鈴鹿墨(すずかずみ)
応募タイトル :「1200年以上続く伝統技術の継承と鈴鹿墨の新たな可能性の創出」
■京都府 板敷 惠子(いたしき けいこ)
工芸品種類 :神棚(かみだな)
応募タイトル :「女性職人でも十分に出来ます」
■大阪府 木下らんま店(きのしたらんまてん) ※団体として応募 代表:木下 文男(きのした ふみお)
工芸品種類 :大阪欄間(おおさからんま)
応募タイトル :「住宅の洋風化により消えゆく400年余り続く欄間技術を未来へつなげる取り組み」
中国地区
■島根県 社会福祉法人 いわみ福祉会 ※団体として応募 代表:室﨑 富恵(むろさき とみえ)
工芸品種類 :伝統芸能「石見神楽(いわみかぐら)」の全装具類
応募タイトル :「伝統芸能《石見神楽》の全装具類を職人と障害者チームで製作伝承」
■島根県 広瀬絣技術保存会(ひろせがすりぎじゅつほぞんかい) ※団体として応募
代表:永田 佳子(ながた よしこ)
工芸品種類 :広瀬絣
応募タイトル :「現代に生きる絣の創作、広瀬絣の伝統技法の映像化による伝承・公開、
ウェブサイトによる情報発信と地域との取り組み」
九州地区
■福岡県 太田 富隆(おおた とみたか)
工芸品種類 :小石原焼(こいしわらやき)
応募タイトル :「どこか懐かしい。だけど新しい。ここからはじまる小石原焼の新しいカタチ」
■大分県 別府⽵製品協同組合(べっぷたけせいひんきょうどうくみあい) ※団体として応募
代表:岩尾 ⼀朗(いわお いちろう)
工芸品種類 :別府⽵細⼯(べっぷたけざいく)
応募タイトル :「別府竹細工の伝統と技術の首都圏における普及・認知向上と
その発信を通じた伝統と革新性への貢献」
【第 5 回「三井ゴールデン匠賞」概要】
「三井ゴールデン匠賞」は日本の伝統工芸の持続・発展に貢献する業界関係者・団体を表彰するものです。
伝統工芸界には、後継者不足など課題がある中、日本の伝統を継承しながら未来につながるものづくりに真摯に取り組み、さらに発展させている伝統工芸の担い手がいます。本賞は、こうした取り組みの担い手に称賛が集まる機会を作り、日本の伝統を次世代につなぐ取り組みを応援しています。このため、本賞は伝統工芸品の職人はもとより、器具・素材の開発や、経営・流通に関わる方など、伝統工芸界を支える幅広い個人や団体を応募対象としています。
日本の伝統文化の継承・発展、また国内外への情報発信の重要性が高まる昨今、三井広報委員会は「三井ゴールデン匠賞」の実施を通じて伝統工芸の担い手を称えるとともに、伝統工芸の素晴らしさを広く伝える機会の創出に寄与して参ります。
※ 2015年に「三井ゴールデン匠賞」創設。
これまでに4回(2015年度/2017年度/2019年度/2021年度の隔年実施)にわたり、
優れた活動を行う伝統工芸の担い手にスポットライトを当て、その功績を称える活動を行ってきました。
「三井ゴールデン匠賞」公式サイト : https://mgt.mitsuipr.com/
【 主 催 】 三井広報委員会
【 後 援 】 一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会
【 協 力 】 和くらし・くらぶ
【 賞の種類 / 賞金 】
・ 三井ゴールデン匠賞 :5名または5団体以内。
審査員による審査で選出。トロフィーおよび賞金50万円を贈与。
・ 審査員特別賞 : 若干名(該当者無しの場合もあり)
審査員による審査で選出。トロフィーおよび賞金20万円を贈与。
・ 奨励賞 : 若干名(該当者無しの場合もあり)
審査員による審査で選出。トロフィーおよび、賞金10万円を贈与。
・ 入選 :上記の受賞者を含めて20名または20団体以内。
・ オーディエンス賞 :1名または1団体。
一般の方に伝統工芸を身近に感じていただくことを目的とし、
インターネットに加え、展示の会場で一般の方からの投票により、
三井ゴールデン匠賞受賞者の中から選出。トロフィーを贈与。
【受賞者発表】 2024年10月
【オーディエンス賞投票】受賞者発表後~2024年12月初旬
【贈賞式】 2025年1月30日(木)
【審査ポイント】 「技術・技能」、「創造性」、「持続性」。
その視点から未来につながる取り組みを評価します。
【審査員】
・外舘 和子(工芸評論家 多摩美術大学教授) ※審査員長
・小林 祐子(三井記念美術館 学芸課長)
・河井 隆徳(一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会 常務理事)
・戸田 敏夫(日本伝統工芸士会 会長)
・千 宗屋(武者小路千家家元後嗣)
【三井広報委員会について】
三井グループ企業24社で構成される三井広報委員会は、
“人を大切にし、多様な個性と価値を尊重することで社会を豊かにする”という理念のもと、
様々な文化活動および広報活動を行う組織です。
活動を通じ、国際交流や地域社会の活性化に貢献するとともに、社会の繁栄と福祉に
寄与し、三井グループのより一層のイメージ向上を目指しています。
〈会員会社一覧〉
三機工業 新日本空調 三井住友建設 サッポロビール 東レ 王子ホールディングス デンカ 三井化学
日本製鋼所 三井金属 東洋エンジニアリング 三井E&S 商船三井 三井物産
三越伊勢丹ホールディングス 三井住友海上 三井住友銀行 三井住友ファイナンス&リース JA三井リース
大樹生命 三井住友信託銀行 三井不動産 三井倉庫ホールディングス エームサービス
〈主な活動〉
・ 「三井ゴールデン匠賞」の主催
・ 「三井ゴールデン・グラブ賞」の提供
・ 「三井ゴールデン・グラブ野球教室」の開催
三井広報委員会公式サイト :https://www.mitsuipr.com/
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