ASEMtech、シリーズAラウンドで2.5億円を調達
〜非侵襲で病理組織学的評価を可能とする超音波センシング技術「ASEM法」で医療・産業分野の革新に挑む〜

今般の資金調達により、臨床研究を加速し、非侵襲で組織学的な評価が可能な画像診断機器を目指します
超音波による電気・磁気の可視化技術である、音響誘起電磁法(Acoustically Stimulated Electromagnetic method, 以下ASEM法)の社会実装を目指すASEMtech株式会社(本社所在地:東京都小金井市、代表取締役:生嶋健司、新実信夫、以下ASEMtech)は、2025年4月に実施したシリーズAラウンドにおいて、第三者割当増資による総額2.5億円の資金調達を実施しました。
本ラウンドには、株式会社みらい創造インベストメンツ、BPキャピタル株式会社、レオ電子株式会社、クオンタムリープベンチャーズ株式会社が参加しています。
ASEM法は、超音波を照射することで生体組織や産業マテリアルに発生する微弱な電磁信号(ASEM信号)を検出・解析する技術です。従来の超音波(エコー)画像では捉えきれなかった、コラーゲン線維の配向性や蓄積といった病理組織学的な“質”の情報を、非侵襲・定量的に可視化できる点が最大の特徴です。

この革新により、骨・腱・靭帯などの運動器疾患や、血管・臓器の線維化を伴う慢性疾患・がんなどに対する早期診断・進行度評価が可能になり、予防医療や個別化治療の高度化に貢献します。また産業分野では、鉄鋼・EVモーターなどにおける材料の劣化・変性状態を非破壊で検出する技術としても期待されています。
今回の第三者割当増資で調達した資金は、コラーゲン線維評価を通した運動器(骨、腱・靭帯)や血管の疾患に関する臨床研究を加速させるために活用します。これを踏まえ、医療機器としての薬事申請に向けた取り組みを展開してまいります。さらに、シードラウンドにて開発された、インフラ保守や品質評価を目的とする産業用非破壊検査装置も、顧客企業の多様なニーズに応える製品として積極的に市場展開していきます。
私たちの技術:音響誘起電磁法(ASEM法)

超音波によって誘起される電磁信号(ASEM信号)をセンシングする技術を事業化します。通常の超音波検査(エコー法)では内部構造や異物を検査していますが、ASEM法は生体組織や産業マテリアルの結晶性に起因する“劣化や変性”といった新たな情報を可視化します。
非侵襲にコラーゲン蓄積や配向性等の組織学的評価が可能となることから、運動器や血管に関する検診に加え、がんや慢性疾患に伴う臓器の線維化診断にも応用可能です。病変の早期発見や疾患の進行度評価がより精度高く行えるようになり、予防医療や個別化治療の発展に寄与することが期待されます。
引受先のコメント
株式会社みらい創造機構 執行役員/パートナー 高橋 遼平
みらい創造インベストメンツは、シードラウンドに引き続き、シリーズAラウンドにおいてもリード投資家としてASEMtechへの出資を行いました。シードラウンド以降、同社が非医療機器分野において着実に販売実績を積み上げ、事業の有効性を実証していることを高く評価しています。また、将来を見据えた堅実な組織構築を進めていること、さらに薬機法への申請に向けた規制対応や品質管理体制の整備が順調に進展していることも大変心強く感じています。引き続き、ASEMtechが医療・非医療の双方の市場でさらなる成長を遂げるよう、新規の投資家の皆様を交えたALL ASEMtechの一員として、頑張っていきたいと思います。
BPキャピタル株式会社 チーフキャピタリスト 濱村 晃司
シードラウンドから引き続き、シリーズAラウンドも生嶋CEOはじめ東京農工大学関係者およびみらい創造インベストメンツと力を合わせて取り組んできました。同社はシードラウンド以降、着実にマイルストーンをクリアして来ており、東京農工大学における研究成果の社会実装に向けて更なる成長を期待しております。引き続き、新規の投資家の皆様を交えたASEMtech船の乗組員として、事業成長に共に取り組んで参ります。
レオ電子株式会社 常務取締役 吉野 悟志
レオ電子は、生嶋CEOが発見されたASEM現象に大きな可能性を感じ、従前より研究開発に必要な基板や治工具の製造に携わらせていただきました。今般、増資をされるにあたり、より緊密な関係を構築し事業会社としてビジネス拡大に向け共に邁進したい思いから出資を致しました。当社の強みである海外での高品質なものづくりとASEMtechの技術により確実な製品の上市に向け皆様と取り組んでまいります。
クオンタムリープベンチャーズ株式会社代表パートナー 諏訪博俊
生嶋CEOを中心とするASEMtechの皆さまとご一緒できることを、心より嬉しく思います。生嶋CEOが発見し、長年にわたり研究を重ねてこられた革新的センシング技術「ASEM法」が、医療・インフラ領域に新たな価値をもたらし、同社がさらなる飛躍を遂げていくことを期待しております。
ASEMtech株式会社 代表・生嶋健司のコメント
ASEMtechは、超音波による電気・磁気の可視化技術 『ASEM法』 を核とし、医療・ヘルスケアおよび産業分野において革新的なソリューションを提供することを目指しています。今回の資金調達を契機に、運動器・血管疾患をターゲットに臨床研究を加速し、医療機器としての薬事申請に向けた準備を本格化させるとともに、インフラ保守や品質評価を目的とした産業用非破壊検査装置の市場展開を積極的に進めてまいります。
我々は、『健康寿命の延伸』と『安心・安全な社会の実現』に貢献することを使命とし、研究開発を推進しながら、革新的技術の社会実装を加速させていく所存です。今後も、皆様のご期待に応えられるよう、邁進してまいります。
ASEMtech株式会社について
【会社概要】
社名:ASEMtech(エイセムテック)株式会社
本社所在地:〒184-0012 東京都小金井市中町二丁目24番16号 東京農工大学小金井キャンパス
先端産学連携研究推進センター(URAC)106室
代表取締役 社長兼CEO 生嶋健司
副社長 新実信夫
事業内容: ASEM法に関わる医療応用機器の研究開発、設計、製造、販売、賃貸
ASEM法に関わる産業用非破壊検査機器の研究開発、設計、製造、販売、賃貸
設立: 2023年11月
d136583-5-92a40480bc170f7c8348e21758c15ff1.pdfこのプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像