渋谷という都市の記憶を巡る170枚の写真──『渋谷アーカイブ写真展2025』、テーマは「名づけられた渋谷の通り」
大正・昭和・平成の渋谷の風景を展示。渋谷ヒカリエ 8/COURTで13日間開催。
コモンズ・アーカイブ・コレクティブ(CAC)が主催する『渋谷アーカイブ写真展2025』が、渋谷ヒカリエ 8/COURT(東京都渋谷区)にて開催されます。会期は2025年11月18日(火)から30日(日)の13日間。
本展は、渋谷という都市の過去となった移り変わりを再提示し、未来へと継承するアーカイブ・プロジェクトです。
移ろいゆく街並みの中でも、通りの名は記憶をつなぐ──
名づけられた渋谷の通りを巡る写真アーカイブ
渋谷には、道玄坂、公園通り、センター街、文化村通りなど、名付けられた通りが数多くあります。谷間にある駅を中心にひろがる道では、ひと・もの・ことが行き交い、網目のように「通り」となって人々に親しまれています。
それらの通りの名前は、明確な由来があるものだけではありません。名前の由来に諸説ある通りや、さまざまな背景から、いつの間にかそう呼ばれている場合もあるようです。渋谷の通りは、道路の形状だけではないそれぞれの個性を持ち、時には表情を変え、まちの回遊を楽しませてくれています。
今回は、地形、商業、文化、そして人々の生活が重なり合うことで形成されてきた「名づけられた渋谷の通り」をテーマに、写真を中心とした渋谷のアーカイブ展示を行います。

「名づけられた渋谷の通り」
私たちCACのリサーチで、渋谷駅から約1km圏内にはおよそ70箇所の「名づけられた通り」が存在することが明らかになりました。そのうち30箇所の通りごとに分類した写真約170点を展示します。地点・年代に加え、独自リサーチした通りの背景とともにご紹介。展示写真以外の40箇所の通り名も記載されたMAPも展示します。
今ではもう見ることのできない風景
軒を連ねた映画館、宮益坂の路面電車、渋谷駅上空のケーブルカー、建設途中の首都高速3号線、恋文横丁やメリケン横丁、1円PHSの広告など、大正・昭和・平成の渋谷駅周辺でかつて見られた渋谷の風景が会場に並びます。渋谷を取り巻く出来事を時系列で示すタイムライン展示と合わせてご覧いただくことで、まちの変遷をより鮮明に感じていただけます。
時代、場所、そして視点。
地元商店街、企業、大学、行政など、さまざまな方々に貴重な写真記録をご提供いただき、リサーチに基づき「渋谷の通り」で分類しました。時代や場所の違いだけでなく、あらゆる視点、背景で撮影された写真が一つの空間に並ぶことで、渋谷という多面的なまちを歩くように鑑賞していただけます。
会場では、渋谷の通りをプロットした大判MAP、記録写真と連動した渋谷のタイムラインに加え、Google ストリートビューで現在の風景と見比べることもできる展示を実施。
ぜひ、ご来場いただき「名づけられた渋谷の通り」を手がかりに、都市の記録と記憶の蓄積をお楽しみください。
『渋谷アーカイブ写真展2025』 開催概要
日時:2025年11月18日(火)〜30日(日)11:00−20:00
※初日(18日)の一般入場は19:00まで ※最終日(30日)は18:00閉場
会場:渋谷ヒカリエ 8/COURT(東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ8階)
入場無料
主催:Commons Archive Collective
共催:渋谷道玄坂商店街振興組合
協賛:東急株式会社、東急不動産株式会社、東急建設株式会社、三井不動産株式会社、世紀東急工業株式会社、一般社団法人渋谷駅前エリアマネジメント
後援:渋谷区
助成:アーツカウンシル東京[地域芸術文化活動応援助成]
WEBサイト:https://spae2025.studio.site/
オフィシャル画像は以下からダウンロードしていただけます。
https://drive.google.com/drive/folders/1f5jLAOidtlBLFbmgbDH-tg_4i4Pg5azd?usp=sharing
写真提供:一柳弘子様、渋谷公園通商店街振興組合、渋谷再開発協会、白根記念渋谷区郷土博物館・文学館、東急(株)、東京都、The Oliver L. Austin Photographic Collection at Florida State University、Photo courtesy of m20wc51、SHIBUYA CITY RECORD (五十音・アルファベット順に記載)
エキシビジョングッズ販売
会期中、会場にてオリジナルグッズを販売します。「渋谷アーカイブ写真展2024」で展示された1970〜80年代の原宿・代官山の写真を収めたアーカイブカタログをはじめ、現在、CACのECサイト(https://cacshop.official.ec/)にて販売されている「道玄坂の商店主が見た渋谷1962-1983 アーカイブカタログ」など、その他オリジナルグッズを販売予定です。※電子決済のみの対応
『渋谷アーカイブ写真展』で目指していること
100年に一度と言われる渋谷の再開発は、鉄道と街が一体で複雑に変化するプロジェクトであり、世界中から関心を集めています。一方で、移り変わる建物や風景が人々の記憶から薄らいでゆく中、かつての渋谷を惜しむ声も多くあります。それでも都市は変化し続け、その速度はしばしば記憶を追い越します。そして、この変化の速さは、情報発信拠点と言われる渋谷らしさの一要素でもあります。
本展は、そんな変化していった風景や日常を記録写真で再提示することで、渋谷というまちの記憶・情報を共有する場を創出します。単なる懐古ではなく、地域の歴史や文化を継承し、現在を通して過去と未来をつなぐ鑑賞体験を提供します。アーカイブとは、記録を「保存」するだけでなく、次世代へ「継承」し、それらが資産として「活用」される一連の流れを支えることです。『渋谷アーカイブ写真展』では、渋谷の街並みをアーカイブして視覚体系化することで、記録からストーリーを紡ぎ、そこに見出される価値を共有資産としていきます。

これまでの活動実績
2021年10月「渋谷公園通り写真展 1977–1997」(会期: 10日間/来場者: 700名)
2023年11月「渋谷アーカイブ写真展」(会期: 7日間/来場者: 約2,500名)
2024年7月「道玄坂の商店主が見た渋谷 1962-1983アーカイブカタログ」出版
2024年11月「渋谷アーカイブ写真展2024」(会期: 9日間/来場者: 約6,600名)
2025年2月「渋谷アーカイブ写真展2024 at DIG SHIBUYA」(会期: 4日間/来場者: 約200名)




Commons Archive Collectiveについて
コモンズ・アーカイブ・コレクティブ(CAC)は、埋もれたまま忘れられつつある記録を整理・体系化し、それを視覚的にデザインすることで記録の価値を伝え、共有資産として社会にひらくことを目的とした団体です。
社会で作り上げられてきた物質的な「もの」や文化的な「こと」は、時の経過とともに日々新しいものに置き換えられていきます。CACはその「失われていくもの」を歴史のありさまを示す一つの事実として、誰もがアクセスできる形としてアーカイブすることが重要だと考えています。
そして、世代を超えて誰もが価値を共有できる資産=「コモンズ」とするのが活動の目的です。
『渋谷アーカイブ写真展』のほか、アーカイブ資料の背景になる地理情報・歴史リサーチ、アーカイブ活動に係るユース育成プログラムのメンター、それらの企画のビジュアルデザインなど、国内のさまざまなエリアで多角的な実践を展開しています。
団体について詳しくは公式サイトをご覧ください。
団体名:Commons Archive Collective(CAC)
所在地:東京都世田谷区
代表:杉浦草介
活動内容: 展覧会の企画・運営、および冊子などの印刷物のデザイン・発行など
設立:2021年10月
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