見たことのない異常も即座に検出——Miosyncが「学習不要」の革新的AI技術「Lambda³ ZERO-SHOT」をオープンソース公開

〜物理原理に基づく“構造認識型AI”で、未知のサイバー攻撃から設備故障まで“初見”でも発見〜

株式会社Miosync

2025年7月7日 —株式会社Miosyncは、事前学習ゼロで“見たことのない異常”にも即座に反応できる新しいAI技術「Lambda³ ZERO-SHOT(ラムダキューブ・ゼロショット)」を開発し、MITライセンスでオープンソース公開しました。

AIの死角——“未知”は検知できない

デジタル化とDXが進展する現代社会。金融・製造・医療・通信などあらゆる分野で“誰も見たことのないトラブル”が次々と出現しています。

  • 新型サイバー攻撃

  • 未知の設備・機器故障

  • 前例のない金融不正

  • 医療機器・IoTの新たな障害

従来のAIは「過去に学習したパターン」にしか反応できず、“初見の異常”はほぼすべて見逃してしまう——。この根本的な弱点が、現場の安全や信頼性を脅かしてきました。

発想の転換:「記憶」から「物理構造」へ

Lambda³ ZERO-SHOTは、AI異常検知のパラダイムを“記憶型”から“物理構造型”へと大きく転換します。

従来のAI:「大量のデータを記憶し、似たパターンを探す」
Lambda³ ZERO-SHOT:「“構造テンソル”と“保存則の破れ”という物理法則で、データの“不連続”そのものを捉える」

人間が“初めての出来事”に違和感を覚えるようにLambda³ ZERO-SHOTは“構造的な不自然さ”を数理的に検出します。

驚異のパフォーマンス:最悪条件“Hell Mode”で93%超の異常検出

Lambda³ ZERO-SHOTをテストしたのは、“Hell Mode”と名付けられた最も過酷なテスト環境です。

“同時発生”する11種類の物理異常

非線形分岐(システムの動作モードが質的に変化)

同期崩壊(複数要素が同時に制御不能に陥る)

トポロジカル相転移(高次元空間で“つながり”自体が壊れる)

カスケード障害(障害が連鎖して全体に波及)

…など、現実のシステムで起こる“検出困難な異常”を、1つのデータセットにすべて盛り込む仕様。

Lambda³ ZERO-SHOT以外を“完封”する4つの理由

  • 超高次元(15次元の複雑な相関ネットワーク)

  • 多重時間スケール(瞬間的スパイク〜長期ドリフトが混在)

  • 偽装相関(正常データ自体が“異常っぽい”振る舞いを持つ)

  • 動的ベースライン(「正常」の定義が絶えず変動)

このテストで従来のAI(Isolation Forest、Autoencoder等)は60〜80%が限界と言われており。Lambda³ ZERO-SHOTだけが“この地獄”で93%を記録しました。しかもLambda³ ZERO-SHOTは一切の事前学習もチューニングもなし。“物理原理のみ”で未知の異常パターンを次々検出したのです。

この93%が“奇跡”なのは、 「他のどんなAIも全滅する状況で、学習ナシで突破した」から──。

驚異の性能:学習ゼロで検出率93%超

11種類の未知の異常をすべて検出(AUC 0.93以上)

  • 学習時間ゼロで即座に稼働

  • なぜ異常かを構造的に説明

図:Lambda³によるゼロショット異常検知のマルチビュー解析結果
(ジャンプイベント解析・同期行列・トポロジカルマップ・多経路構造の軌跡・エネルギー分布・PCA空間投影など)

Lambda³ ZERO-SHOTは“マルチモード(多チャンネル統合)”にも完全対応

現実の観測や設備監視では、「複数のセンサーや地点」からのデータを統合的に解析することが不可欠です。Lambda³ ZERO-SHOTは、独自の“同期ネットワーク解析”と“センサ間の構造的連携”アルゴリズムにより…数百〜数千のセンサーチャンネルからリアルタイムで異常パターンを抽出。

センサごとの寄与度や信頼度、空間的な異常分布・欠陥位置も可視化

地震観測・工場ライン・医療ICU・IoTネットワークなど、現場の多点同時計測にもそのまま応用可能

実証デモ:異常連鎖の可視化と“空間推定”も実現

Lambda³ ZERO-SHOTは、単なる異常検知だけでなく、 「異常がどこから伝播し、どれくらい遅れて広がるか」「障害発生位置を自動推定」といった、従来AIの限界を超えた多機能性を持っています。

デモシナリオ(3センサー異常伝播・位置推定)

3つのセンサーに、1000サンプルの時系列データを用意し、異常領域はわずか「300〜350」の50サンプル区間だけに、異常を段階的・時間差で伝播させるリアルなシナリオを生成しました。

  • センサー1:異常は300〜350サンプル区間で最初に発生

  • センサー2:センサー1より2サンプル遅れて(異常強度0.8倍)伝播

  • センサー3:さらに5サンプル遅れて(異常強度0.6倍)伝播

Lambda³の多点統合解析:全自動でここまで分かる

  1. 異常発生をすべてのセンサーでゼロショット検知

  2. 異常の“ジャンプイベント”や伝播の時間ラグも自動検出

  3. センサーごとの寄与度・信頼度・ネットワーク上の“同期”構造も解析

  4. 統合スコアで“異常領域”をピンポイント特定(例:302-353の期間)

  5. さらにセンサーの空間配置から“障害発生位置”まで95%信頼度で推定

検出例

  • 検出異常領域:302-353(全サンプル中51サンプルの異常伝播を検知)

  • 伝播ラグも正確に推定

  • 障害発生位置:座標[0.49, 0.31, 0.00](信頼度95%)

現場で即戦力!

これにより、工場・IoTネットワーク・地震観測・医療センサリングなど
「どこから異常が伝播してきたか分からない」「現場に行く前に障害箇所を特定したい」という実用ニーズにも即対応できます。Lambda³ ZERO-SHOTは、世界初の「異常伝播の構造解析」「障害発生位置の自動推定」まで可能なゼロショットAIとして、現場DXの基盤を革新します。


誰でも今すぐ試せる——完全オープンソース

GitHub: https://github.com/miosync-masa/Lambda_inverse_problem

デモ: https://colab.research.google.com/drive/1OObGOFRI8cFtR1tDS99iHtyWMQ9ZD4CI

技術論文:https://zenodo.org/records/15817686

ライセンス: MIT(商用利用も完全無料)

未来の安全を守る、新しい“構造認識AIインフラ”へ

Lambda³ ZERO-SHOTのゼロショット異常検知技術は、「前例がない」「異常の定義が曖昧」「データが限られる」── そんな領域で、人類の安全と未来を守る新たなインフラになる可能性を秘めています。

■ 地震・自然災害

F-net広帯域地震観測網/Hi-net高感度地震観測網など、日本が世界に誇る最先端の観測システムで得られる膨大な時系列データ。Lambda³ ZERO-SHOTは、“過去にないパターン”で起こる微細な地殻変動や未知の前兆を、「どんなデータでも学習ナシで、初見で検知」できるため、地震や未知災害の早期警報にも役立つ新インフラとなり得ます。

地震観測網データの解析例

F-net広帯域地震観測網のデータを活用したグローバル異常スコア・異常局所化・階層性進化・異常局所数などを自動で抽出。全国のプレートの動きなどの相関や同期などを可視化可能。

■ 医療・希少疾患モニタリング:

難病や、症例が極端に少ない疾患/希少動物のバイタル監視でも、従来AIは「十分な学習データが無い」と手詰まりになってきました。Lambda³ ZERO-SHOTなら、**“データが少なくても、学習なしで未知の異常を検知”**できるため、希少疾患の早期兆候や新型感染症のアウトブレイクを、
誰よりも早く見つける“命のセーフティネット”になります。

その他インフラ・安全分野にも

  • 電力・上下水道の異常(前例のないトラブル)

  • 製造プラントの新種設備故障

  • 金融不正や新型サイバー攻撃の即時検知

あらゆる「未知」が増えていく未来にLambda³ ZERO-SHOTは“最初の警告灯”として機能します。

【技術解説:Lambda3 ZERO-SHOTの革新性】

1. AIの常識を覆す「第三の道」

タイプ

仕組み

限界

従来のAIアプローチ

(学習型AI)

大量データでパターン記憶

見たことない異常は検知不可

ルール型AI

人間が条件を定義

想定外の事態に対応不可

Lambda3の革新

どちらでもない「物理構造認識型」

原則なし

2. 核心技術:時間を殺した逆問題

通常の逆問題

観測データ → 時間発展モデル → 元の状態を推定 x(t) → x(t+1) → x(t+2)...

Lambda3の狂気

# 時間?なにそれ美味しいの?

構造テンソル場 Λ → Λ' → Λ''(時間に依存しない状態遷移)

# Gram行列で構造を直接再構成

|ΛΛᵀ - G||² + jump_reg # 時間微分なし!

結果:時間概念なしでAUC 93%超

3. データサイエンスの逆張り戦略

普通の常識 vs Lambda3の非常識

普通の常識

Lambda3の逆張り

なぜ動くか

ノイズは除去

ノイズこそ宝

構造破綻の証拠

はずれ値は異常

全データが情報源

歪みに意味がある

きれいなデータで学習

汚いデータ歓迎

カオスが語る

実際のコード(狂気の証明)

# みんなが捨てる特徴量を全部使う

features = {

"Q_Λ×E": Qs * Es, # トポロジカル電荷×エネルギー

"skew": np.nan_to_num(skew), # 歪み(普通は除去)

"kurt": np.nan_to_num(kurt), # 尖り(普通は正規化)

"S_shannon": entropy, # カオス度まで特徴に

}

# さらに非線形変換で増幅

for k, v in features.items():

features[f'log_{k}'] = np.log1p(np.abs(v))

features[f'sq_{k}'] = v ** 2

features[f'sig_{k}'] = 1 / (1 + np.exp(-v))

4. なぜこれが革命的か

技術的ブレークスルーと実用的インパクト

  1. 学習不要 → 即座に使える

  2. 時間不要 → 因果律を超越

  3. ノイズ歓迎 → 情報を捨てない

  4. 未知の異常も検知:構造が壊れれば分かる

  5. 説明可能:どの構造がどう壊れたか明示

  6. 汎用性:あらゆるデータに適用可能

【Lambda³ ZERO-SHOT導入パートナー企業募集について】

現在、弊社では幅広い分野でPoC提供・共同開発を進めております


本件に関するお問い合わせ【会社概要】

会社名:株式会社Miosync

代表取締役:飯泉 真道

共同代表:並木 健剛

所在地:東京都千代田区神田和泉町1-6-16 ヤマトビル405

事業内容:意味構造に基づくAI監査・異常検知技術の研究開発

【お問い合わせ先】

Λ³プロジェクト窓口
contact:info@miosync.email(担当:並木)

HP:https://www.miosync.link/

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会社概要

株式会社Miosync

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URL
https://miosync.link/jp/aboutus/
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区神田和泉町1-6-16 ヤマトビル405
電話番号
-
代表者名
飯泉真道
上場
未上場
資本金
-
設立
2024年11月