痛み止めが『あたらしい頭痛』をつくる——頭痛薬を使う人の9人に1人が使いすぎ。頭痛専門医が自作したアプリ「ズツノート」の利用データで判明

頭痛日誌アプリ「ズツノート」の服薬記録を頭痛専門医が分析。使いすぎが頭痛を生む「薬剤の使用過多による頭痛(MOH)」の実態、Android版、iOS版を提供開始

株式会社Iris Wellness

頭痛薬を使う人の9人に1人が使いすぎ"

 頭痛日誌アプリ「ズツノート」を提供する株式会社Iris Wellness(東京都品川区、代表取締役:前川裕貴)は、アプリの利用者データを分析し、頭痛薬を使う利用者のおよそ9人に1人(10.9%)が、ある月に急性期の頭痛薬を10日以上使っていたことがわかりました。「薬剤の使用過多による頭痛(MOH)」が疑われる目安を超える使用量です。あわせて、6月に公開したiOS版に続き、このたびAndroid版の提供を開始し、iOS・Android・Webのすべてで使えるようになりました。ズツノートは頭痛専門医である代表の前川が自ら開発したアプリで、利用はすべて無料、広告は表示されません。


■ 痛み止めの飲みすぎが、新しい頭痛をつくる

 頭痛がつらいとき、市販の鎮痛薬やトリプタンはとても頼りになります。ところが、これらを頻繁に使い続けると、逆に頭痛が慢性化してしまうことがあります。「薬剤の使用過多による頭痛(MOH)」と呼ばれる状態です。


 国際頭痛分類(ICHD-3)では、トリプタンや複合鎮痛薬なら月に10日以上、市販薬などの単純な鎮痛薬なら月に15日以上使う状態が3か月を超えて続くと、MOHと診断されます。頭痛に悩む人ほど陥りやすく、一般の有病率は1〜2%とされています。ありふれた状態ですが、本人も医療者も見落としやすいのが難しいところです。

■ 利用データにあらわれた「使いすぎ」

 ズツノートで服薬を記録している利用者862名分のデータを集計しました。

  • 頭痛薬を使う利用者のおよそ9人に1人(10.9%)が、ある月に急性期の頭痛薬を10日以上使用していた(MOHが疑われる目安を超過)

  • 月10日以上の使用が3か月以上続いた利用者は1.3%(MOHが強く疑われる水準。一般の有病率1〜2%とほぼ一致)

  • 一方で、使用日数は平均すると月3.2日で、多くの利用者は適正な範囲におさまっていた

 多くの人は問題がない一方で、一部の人が気づかないうちに使いすぎの領域に入っている。記憶だけではなかなか自覚できないこの傾向が、記録から浮かび上がりました。

急性期頭痛薬の月間使用日数の分布。10日以上(オレンジ)がMOHの目安

■ 頭痛専門医・前川のコメント

 頭痛薬を使いすぎると、脳の痛みを感じる回路そのものが過敏になっていきます。中枢感作と呼ばれる現象で、ちょっとした刺激でも頭痛が起きるようになる。『効かないからまた飲む』という悪循環に入ってしまうのが、MOHの怖いところです。


 治療の基本は、原因になっている薬をやめる断薬です。ただ、断薬の途中は一時的に頭痛がひどくなることが多く、患者さんにとって本当につらい期間になります。だから私がいつも伝えているのは、そこまで追い込まれる前の減薬です。まだ余裕のあるうちに使用回数に気づいて、少しずつ減らしていく。そのためにまず必要なのが、自分が月に何日、頭痛薬を使っているのかを正しく知ることです。多くの方は、記憶だけだと実際より少なく見積もっています。数字で見えて初めて、対策の一歩が踏み出せるんです。

■ 記録すると、数字になって主治医にも伝わる

ズツノートに毎日の頭痛や服薬を記録すると、頭痛の日数や服薬回数、痛みの強さ、続いた時間などが自動で集計され、グラフで表示されます。記憶ではあいまいになりがちな服薬回数が数字で見えるので、使いすぎに自分で気づけます。

記録するほど、頭痛と服薬が数字で見える
治療効果、薬剤歴が可視化される

 利用者が「かかりつけ医療機関」を設定していれば、この集計データは主治医の診察画面にもそのまま届きます。減薬や予防薬の相談を、同じ数字を見ながら進められます。なお、かかりつけに選べるのは、ズツノートに登録している医療機関だけです。

■ 医療機関の皆さまへ

 いま述べた主治医への共有は、医療機関がズツノートに登録している場合にご利用いただけます登録は無料です。患者が「かかりつけ」に設定すると、頭痛日誌や服薬記録が診察画面に届き、MOHの把握や減薬・予防治療の判断に役立ちます。登録いただいた医療機関は「ズツノート連携医療機関」として一覧ページでも紹介しています。詳しくは「医療機関さま向け」ページからお問い合わせください。


■ データについて(調査概要)

調査主体:株式会社Iris Wellness

対象:頭痛日誌アプリ「ズツノート」の利用者のうち、急性期頭痛薬の使用を記録している862名

集計方法:利用者ごとに月別の「急性期頭痛薬(トリプタンまたは鎮痛薬)を使用した日数」を算出

目安:ICHD-3を参考に「急性期頭痛薬を月10日以上」の使用をMOHの目安とした

期間:サービス提供開始〜2026年7月/集計時点の利用者データに基づく

注記:利用者の自己申告による記録です。頭痛に悩む当アプリ利用者を対象としているため、一般人口とは分布が異なります。本結果は医学的診断ではなく、傾向を示すものです


■ 開発者プロフィール

開発者:前川 裕貴(脳神経内科専門医・頭痛専門医)

前川 裕貴(まえかわ ひろたか)

脳神経内科専門医・頭痛専門医/株式会社Iris Wellness 代表取締役

・日本神経学会 専門医/日本頭痛学会 専門医/日本内科学会 内科専門医

・東京逓信病院で初期研修後、東京大学医学部附属病院 脳神経内科に入局。脳梗塞などの急性期から、パーキンソン病・ALSなどの神経難病まで幅広く診療。現在は訪問診療と頭痛専門外来に従事

・自身も頭痛に悩んできた経験から、ライフワークとして頭痛診療を続ける。2025年、プログラミング未経験から独学でアプリ開発を開始し、「ズツノート」「Med-Tasuki(地域医療連携プラットフォーム)」を自ら開発

 ■ サービス概要

■ 会社概要

  • 会社名:株式会社Iris Wellness

  • 所在地:東京都品川区

  • 代表者:代表取締役 前川 裕貴

  • 事業内容:医療系Webアプリ開発、院内DX支援、コンサルティング

  • URLhttps://www.iris-wellness.jp/

■ 本件に関するお問い合わせ

株式会社Iris Wellness

Email:contact@iris-wellness.jp

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会社概要

株式会社Iris Wellness

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URL
https://www.iris-wellness.jp/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都品川区
電話番号
-
代表者名
前川裕貴
上場
未上場
資本金
50万円
設立
2025年08月