プロペラのない次世代型風力発電機の実用化を目指すチャレナジー、台風4号において発電に成功し、発電可能な最大瞬間風速の記録を30.4m/sに更新。
従来のプロペラ式風力発電機の弱点を克服した「垂直軸型マグナス式風力発電機(以下 マグナス風車)」を開発する株式会社チャレナジー(本社:東京都墨田区、代表取締役:清水敦史、以下 当社)は、沖縄県石垣島に設置している実証実験用マグナス風車において、発電可能な最大瞬間風速の記録を30.4m/s*に更新しました。
はじめに、今夏の台風災害により被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
2020年8月1日に沖縄の南海上で発生した台風4号は、発達しながら北西に進み石垣島地方に接近しました。石垣島地方は2日12時頃に強風域、3日2時頃には暴風域に入り、石垣市登野城で最大瞬間風速36.4m/sを記録し、この台風の影響で、道路の冠水や800戸近い停電が発生しました。参考:沖縄気象台 令和2年台風第4号について https://www.jma-net.go.jp/okinawa/data/kencho/T2020/T2004.pdf
実証実験用マグナス風車は2018年8月の稼働開始から約2年間にわたり、台風をはじめとする自然条件下でのデータ収集、性能向上を目的とした構造変更、制御の最適化を行ってきました。マグナス風車の発電可能な上限風速は技術上40m/sですが、これまで実証試験機での記録は2018年10月の台風25号時に記録した最大瞬間風速24m/sが最大値でした。今回取得したデータから、最新の形状での発電可能な最大瞬間風速は30.4m/s*となりました。今回の台風で得られたデータは更なる性能向上、安全性の確立、メンテナンス性の充実に活用していきます。
*マグナス風車に設置されている風向風速計により計測された1秒平均の最大瞬間風速
■垂直軸型マグナス式風力発電機について
マグナス力と垂直軸を組み合わせた、プロペラのない次世代型風力発電機。プロペラによる揚力ではなく、円筒の回転で発生するマグナス力を利用することで、制御できる風速域が広いのが特徴です。
一般的な風力発電機では風速25m/sを超える場合、破損や故障のリスクがあるため止めるように設計されていますが、垂直軸型マグナス式風力発電機は風速40m/sまで安定的に発電できます。また、垂直軸を採用することであらゆる風向に対応できます。さらに、一般的な風力発電機と比較して低回転のため、騒音やバードストライクなどの周辺環境への影響を下げることも期待できます。
■会社概要 株式会社チャレナジー
福島の原発事故をきっかけに日本のエネルギー問題に着目し、世界的にも気象環境の厳しい日本において風力発電を普及させるべく、風向風速の変化に強い垂直軸型マグナス式風力発電機の開発を行っています。2018年に石垣市で実証試験を開始し、量産化を目指します。
”風力発電にイノベーションを起こし、全人類に安心安全なエネルギーを供給する”
https://challenergy.com
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