ナティクシスの調査によると、ファイナンシャル・アドバイザーおよび金融プロフェッショナルは市場の回復について楽観、2020年のリターンは2008年よりも2018年に近い水準になると予想

  • 金融プロフェッショナルは2020年の年間予想として、株式市場は若干の下落にとどまり、ボラティリティに対する強い懸念にも関わらず、下期にかけて継続した回復を見込んでいる
  • 金融プロフェッショナルの3人に1人が、ボラティリティの高まりは、市場が考えるよりも投資家の懸念が深刻だということを示していると考えている。市場の下落によりパッシブ運用ファンドのリスクと限界が露わになったことが要因
  • 回答者による市場の見通しは、米国外に比べて米国ではより楽観的な見方が多い。一方でアジアでは悲観的

【2020年6月16日、日本】投資アドバイザー、富裕層向け資産管理者(ウェルス・マネジャー)、ブローカー、ディーラー、ファイナンシャル・プランナーなどの金融プロフェッショナルは、2020年末には、米国株式は大幅な下落から回復し、年間の下落は3.6%にとどまると予想していることが、本日発表されたナティクシス・インベストメント・マネージャーズによる調査で明らかになりました。新型コロナウイルス感染拡大による危機を受け、最初の数週間で最大34%の下落が確認されたにも関わらず、下落幅は4月末までにわずか10%程度まで縮小しました。

今回の調査では、世界の金融プロフェッショナルの51%が、コロナ危機を受けた初期のボラティリティの高まりは、ファンダメンタルズではなく、投資家のセンチメントによってもたらされたと考えていることが明らかになりました。市場が引き続き下期にかけて改善するとの楽観的な見方が広がる中、金融プロフェッショナルの主な懸念材料は、投資家がどう対処するのかを含め、次に何が起こるか先が見えないことにあります。

ナティクシスは2020年3月16日から4月24日の期間に、米国の300名を含む、16カ国2,700名の金融プロフェッショナルを対象に調査を行いました。調査からは、世界中の回答者は今年末の予想として、S&P500指数で7%の下落、MSCI World指数で7.3%の下落を想定していることが判明しました。回答者による2020年のリターン予想は、S&P500が37%下落、MSCIが40.33%下落した2008年の水準よりも、2018[1]年に見られたような若干の下落に近いものとなっています。米国市場では、より楽観的な見通しが見られる一方、米国外では、金融プロフェッショナルは自国の株式市場に関して著しく悲観的に見ており、香港、オーストラリア、イタリア、ドイツでは、今年は年間で二桁の下落を予想しています。

金融プロフェッショナルによる2020年株式市場予測
指数 全体 フランス 香港 イタリア 豪州 ドイツ 英国 米国
MSCI World -7.3% -8.3% -9.5% -5.8% -13.4% -12.8% -6.9% -6.1%
S&P 500 -7.0% -7.1% -10% -7.2% -13.3% -14.1% -7.1% -3.6%
CAC 40   -5.6%            
Hang Seng     -11.5%          
FTSE MIB       -13.5%        
FTSE 100             -7.2%  
ASX 200         -12.6%      
DAX           -16.6%    


ポートフォリオのパフォーマンスおよび市場の見通しにおいては、現行のボラティリティが引き続き最大のリスク要因として挙げられています。世界の金融プロフェッショナルの69%が、最大の懸念要因としてボラティリティを挙げており、次いで67%が景気後退への懸念となっています。約半数(47%)が、地政学的イベントを取り巻く不透明要因をポートフォリオに影響を与えるリスク要因としています。また、懸念リスクの点で以前の調査と大きな違いが見られたのは、回答者の19%が低利回りに対して、17%が流動性問題に対して懸念を抱いている点です。


ナティクシス・インベストメント・マネージャーズの北アジア代表を務める加藤欣司は次のように述べています。「経済活動が緩やかに再開し、世界的に緊張が緩和される中、世界中の金融プロフェッショナルは景気回復に対して強気の見解を抱いています。しかし金融プロフェッショナルはまた、それに伴い今後予想されるボラティリティの高まりからどのようにしてお客様を守ることができるかについても、意識を向けています。コロナ危機は投資家センチメントに著しい影響を与え、また、今回の下落はパッシブ運用の限界を露呈したことから、現在の市況下では、金融プロフェッショナルの大半がアクティブ運用に期待を寄せています」

予想の修正:厳しい教訓と学びの時
12年連続で約13%[2]の平均年間リターンをあげ、2020年の1月と2月には最高値を更新したS&P500指数の、コロナ感染症のパンデミック(世界的な感染拡大)を背景とする暴落は、その速さと規模という点において驚くべきものでした。金融プロフェッショナルの約半数(47%)が、当時の市場が過大評価されていたことを認めているどころか、81%が長期におよぶ強気相場により、投資家が全般的にリスクに対して無関心になってしまったと見ています。また回答者の49%が、市場が上昇を続ける限り、お客様はポートフォリオのリバランスを避けると言及しています。

今回の調査では以下の点も明らかになりました。
  • 67%の金融プロフェッショナルが、個人投資家は市場の下落に対する準備ができていなかったと回答
  • 75%が、歴史的に見て、強気相場の長さは未曾有のもので、これが標準的な状況ではないことを投資家は忘れてしまったと感じている
  • 76%が、個人投資家は一般的に、自らのリスク許容度を把握するのに苦心しており、また同じ割合の金融プロフェッショナルが、お客様はリスクが現実のものとなるまで、実際にリスクを認識しないと回答

 ナティクシスのセンター・フォア・インベスター・インサイトのエグゼキュティブ・ディレクター、デイブ・グッドセルは次のように述べています。「今回の市場の下落、および今後の市場回復は、実際の損失や目標の未達などを伴う、苦い経験だとしても、行動ファイナンスにおける教訓となります。投資家は再度、リスクがどのようなものか垣間見ることができ、多くのことを学ぶことが出来ます。金融プロフェッショナルは、リスクとリターンの見通し、耐性を備えたポートフォリオの構築の支援、市場の変動時に感情を抑えるための手段などについて、お客様との実質的な話し合いを通じて、自らの価値を示すことができます」

金融プロフェッショナルの79%が、現在の市場環境はアクティブ運用に有利だと確信しています。ボラティリティを、買い増しやリバランスの機会をもたらす可能性と見ている投資家にとっては、今はポートフォリオのポジションやアクティブ運用について多くを学ぶことが出来ます。アドバイザーの約7割が、投資家はパッシブ運用に対して誤った安心感を抱いており(68%)、また、パッシブ運用に伴うリスクを理解していない(72%)と述べています。

金融プロフェッショナルは、お客様の投資、予測、行動を管理する上での新たな課題に向き合っています。規制や業界、市場からの圧力を受け、金融プロフェッショナルのアプローチは、投資戦略、クライアントサービス、実務の管理や投資教育など、あらゆる面において変化しています。今後発表を予定している一連の報告において、ナティクシス・センター・フォア・インベスター・インサイトは、金融プロフェッショナルがどのように適応しているのかについて、詳しく調査していきます。

[1] 2018年には、S&Pは4.38%、MSCI Worldは8.2%下落している
[2] 出所:モーニングスター

調査方法
ナティクシス・インベストメント・マネージャーズの「金融プロフェッショナルのグローバル調査:2020年」は、2020年3月16日から4月24日の期間に、調査会社CoreData Researchにより実施されました。同調査では、アジア、欧州大陸、中南米、英国、米国を含む世界の16カ国の証券会社のアドバイザー(ワイヤハウス・アドバイザー)、登録投資顧問、独立系ブローカーおよびディーラーを含む、1,346億を上回る顧客資産残高を有する、2,700名の金融プロフェッショナルからの回答を得ました。米国では、CoreDataは289億を上回る資産残高を有する、平均22年の経験を備えた300名の金融プロフェッショナルを対象に調査を実施しました。詳細に関しては、ウェブサイトをご参照ください(https://www.im.natixis.com/intl/research/2020-financial-professionals-survey-pandemic-market-investor-behavior)。

ナティクシス・インベストメント・インスティチュートについて
ナティクシス・インベストメント・インスティチュートは、Active Thinking®のもと、投資をとりまく環境を形づくる重要な問題に対する様々な考察を行っています。同機関は世界中で、ナティクシス・インベストメント・マネージャーズの投資家心理、マクロ経済、ポートフォリオ構築の分野における専門知識や運用子会社およびグループ外の専門家による独自の見解など、幅広い知見を集約させています。全方位からの市場見解や投資トレンドの洞察に満ちた分析を提供することで、問題に関する議論をより根拠のあるものとすることを目的としています。

ナティクシス・インベストメント・マネージャーズについて
ナティクシス・インベストメント・マネージャーズは、ポートフォリオ構築に対する鋭い洞察力に裏付けられたアプローチを通じて金融プロフェッショナルにサービスを提供しています。世界の20社を超える投資運用会社の専門能力を結集して、Active Thinking®のもと、あらゆる市場でより良い成果を追求するお客様をサポートする先見的なソリューションを提供しています。ナティクシスは世界トップクラスの資産運用会社のひとつ(1)で、運用資産総額(2)は9,089億ドル(8,284億ユーロ)に達します。

パリとボストンに本社を置くナティクシス・インベストメント・マネージャーズは、ナティクシスの子会社です。パリ証券取引所に上場しているナティクシスは、フランス第2位の銀行グループBPCEの子会社です。ナティクシス・インベストメント・マネージャーズの関連資産運用会社は次の会社が含まれます。AEW; Alliance Entreprendre; AlphaSimplex Group; DNCA Investments(3); Dorval Asset Management; Flexstone Partners; Gateway Investment Advisers; H2O Asset Management; Harris Associates; Investors Mutual Limited; Loomis, Sayles & Company; Mirova; MV Credit; Naxicap Partners; Ossiam; Ostrum Asset Management; Seeyond; Seventure Partners; Thematics Asset Management; Vauban Infrastructure Partners; Vaughan Nelson Investment Management; Vega Investment Managers(4); and WCM Investment Management。 投資ソリューションは、ナティクシス・アドバイザーズおよびナティクシス・インベスト・ソリューションを通じても提供されます。管轄地区によりご提供できない運用戦略もございます。詳細は、当社ウェブサイト(im.natixis.com )およびLinkedIn(linkedin.com/company/natixis-investment-managers)をご覧ください。

ナティクシス・インベストメント・マネージャーズは、ナティクシス・ディストリビューションL.P.ならびにナティクシス・インベストメント・マネージャーズS.A.(ルクセンブルク)、ナティクシス・インベストメント・マネジャーズ・インターナショナル(フランス)、およびその傘下の欧州およびアジアにおけるすべての販売関連のサービス会社を含みます。ナティクシス・ディストリビューションL.P.は、ナティクシス・インベストメント・マネージャーズの関連会社がアドバイザリー・サービスを提供するさまざまな米国登録投資運用会社のための限定目的のブローカー・ディーラーおよび関連サービス会社です。
  1. Cerulli Quantitative Update: Global Markets 2019によれば、ナティクシス・インベストメント・マネージャーズは2018年12月末時点の受託運用資産(AUM)規模で世界第17位となっております。
  2. AUMは2020年3月末現在の数値。これには、想定資産、資産運用サービスを提供している資産、グロス資産、少数持分関連会社の資産、ナティクシス・インベストメント・マネージャーズの関連会社が資産運用サービスを提供しているその他の規制対象外のAUMが含まれている可能性があります。
  3. DNCA Financeのブランド。
  4.  ナティクシス・ウェルス・マネジメントの完全子会社。

本文書に含まれる情報は情報提供のみを目的とするものであり、金融商品やサービスの販売および勧誘を目的とするものではありません。本文書の記載内容、データ等は作成時点等のものであり、今後予告なしに変更することがあります。また、本文書は翻訳、作成された資料であり、内容については原文(英語)が優先します。

 
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