オフィスケイワン、3次元モデルを用いた「点群取得シミュレーター」を開発
~構造物の3次元モデルと点群生成システムにより3Dスキャン活用技術を向上~
オフィスケイワン株式会社(本社:大阪市西区、代表取締役:保田敬一)は、構造物の3次元モデルを用いて、現地での3Dレーザースキャナ計測で得られる点群データの取得結果を、パソコン上でシミュレーションすることが可能なシステムを開発しましたので、お知らせいたします。
1.3Dレーザースキャナとは
3Dレーザースキャナは、計測対象にレーザーを放射状に照射することで、対象物の表面形状の3次元座標を取得することができる計測機器です。計測機器にはレーザーを照射するミラーを鉛直方向に回転する機構と、そのミラーを水平方向に回転させる機構から構成されており、機器から直接見える範囲を360度計測することが可能です。一方で死角となる範囲は点群が取得できないため、機器を移動させながら複数個所から点群を取得し統合することで、死角の少ない高精度な点群を取得することができます。
2.開発システムの概要
対象の橋梁3次元モデルをシステムに読み込んで、3Dレーザースキャナの設置位置とスキャン密度(点間隔)を指定して実行します。システムは計測機器と同様に仮想レーザーを360度全方向に照射し3次元モデルにもっとも手前で交差した点の座標値と法線ベクトルを計算し、点群ファイル(xyz形式)に出力します。点群の密度は実際の機器と同じように高密度、標準、低密度(10m先で点の間隔=6mm~20mm程度)から選択できます。部材数に比例して膨大な交点計算が必要となるため、独自の計算アルゴリズムを用いて処理時間の短縮を実現しています。今後、点群の色取得や、計測機器が内包する誤差(ばらつき)を考慮できる機能を実装していく予定です。
3.開発の背景
高速道路の大規模更新工事や既設橋の改築工事等において、既設構造物がどのような形状で存在しているかを工事着手前に把握することは、設計・施工の品質確保において重要となります。既設橋梁では、地上レーザースキャナを用いた点群取得が一般的に行われていますが、スキャナを現地のどこに何箇所配置する必要があるかを、事前に設計図面や現地踏査によって確認作業を実施しています。しかしながら、鋼橋の場合、主桁下フランジや横構ブレースなどが死角となり、設計に必要な部材の点群が十分に取得できないケースが考えられます。そこで、オフィスケイワンは3次元モデルを用いて事前に3Dスキャン作業で取得できる点群データを生成できるシステムを開発しました。これにより、点群測量作業における課題を早期に把握できることから、設計・施工に向けて、より高精度な計画立案が可能となります。
4.今後の展開
今回開発した「点群取得シミュレーター」(特許出願中)により、鈑桁橋や箱桁橋など構造形式ごとの3次元モデルを用いて、スキャン位置やスキャン数ごとの点群取得データを、低コストで生成することが可能となります。また、構造物の3次元モデルと点群生成データのケーススタディーは、点群データからの形状推定技術の開発、点群処理ソフトウェアを用いた3次元モデリング技術のトレーニングにも活用できると考えております。オフィスケイワンは、「点群取得シミュレーター」を自社の点群処理技術の向上に向けて活用し、将来はケーススタディーデータおよびシステムの外販も検討してまいります。
5.オフィスケイワンについて
2014年の創業以来、橋梁向けのBIM/CIMシステムの開発・販売、3次元設計サービス、3次元モデルの利活用研究を中心に事業展開しています。橋梁建設現場での生産性向上の取り組みにより、日建連表彰2020 第1回土木賞 特別賞を受賞するなど、設計と施工をつなぐICTベンダーとして建設DXに貢献します。
公式サイト https://www.office-k1.co.jp/
橋梁CIMシステム https://cim-system.com/
橋梁の建設現場におけるオープンイノベーション https://prism.office-k1.co.jp/
6.お問合せ先
オフィスケイワン株式会社 TEL.06-6567-8951 保田(やすだ)宛て
〒550-0013 大阪府大阪市西区新町1丁目10-2 大阪産業ビル8階
お問合せフォーム https://www.office-k1.co.jp/contact
以上
3Dレーザースキャナは、計測対象にレーザーを放射状に照射することで、対象物の表面形状の3次元座標を取得することができる計測機器です。計測機器にはレーザーを照射するミラーを鉛直方向に回転する機構と、そのミラーを水平方向に回転させる機構から構成されており、機器から直接見える範囲を360度計測することが可能です。一方で死角となる範囲は点群が取得できないため、機器を移動させながら複数個所から点群を取得し統合することで、死角の少ない高精度な点群を取得することができます。
2.開発システムの概要
対象の橋梁3次元モデルをシステムに読み込んで、3Dレーザースキャナの設置位置とスキャン密度(点間隔)を指定して実行します。システムは計測機器と同様に仮想レーザーを360度全方向に照射し3次元モデルにもっとも手前で交差した点の座標値と法線ベクトルを計算し、点群ファイル(xyz形式)に出力します。点群の密度は実際の機器と同じように高密度、標準、低密度(10m先で点の間隔=6mm~20mm程度)から選択できます。部材数に比例して膨大な交点計算が必要となるため、独自の計算アルゴリズムを用いて処理時間の短縮を実現しています。今後、点群の色取得や、計測機器が内包する誤差(ばらつき)を考慮できる機能を実装していく予定です。
3.開発の背景
高速道路の大規模更新工事や既設橋の改築工事等において、既設構造物がどのような形状で存在しているかを工事着手前に把握することは、設計・施工の品質確保において重要となります。既設橋梁では、地上レーザースキャナを用いた点群取得が一般的に行われていますが、スキャナを現地のどこに何箇所配置する必要があるかを、事前に設計図面や現地踏査によって確認作業を実施しています。しかしながら、鋼橋の場合、主桁下フランジや横構ブレースなどが死角となり、設計に必要な部材の点群が十分に取得できないケースが考えられます。そこで、オフィスケイワンは3次元モデルを用いて事前に3Dスキャン作業で取得できる点群データを生成できるシステムを開発しました。これにより、点群測量作業における課題を早期に把握できることから、設計・施工に向けて、より高精度な計画立案が可能となります。
4.今後の展開
今回開発した「点群取得シミュレーター」(特許出願中)により、鈑桁橋や箱桁橋など構造形式ごとの3次元モデルを用いて、スキャン位置やスキャン数ごとの点群取得データを、低コストで生成することが可能となります。また、構造物の3次元モデルと点群生成データのケーススタディーは、点群データからの形状推定技術の開発、点群処理ソフトウェアを用いた3次元モデリング技術のトレーニングにも活用できると考えております。オフィスケイワンは、「点群取得シミュレーター」を自社の点群処理技術の向上に向けて活用し、将来はケーススタディーデータおよびシステムの外販も検討してまいります。
5.オフィスケイワンについて
2014年の創業以来、橋梁向けのBIM/CIMシステムの開発・販売、3次元設計サービス、3次元モデルの利活用研究を中心に事業展開しています。橋梁建設現場での生産性向上の取り組みにより、日建連表彰2020 第1回土木賞 特別賞を受賞するなど、設計と施工をつなぐICTベンダーとして建設DXに貢献します。
公式サイト https://www.office-k1.co.jp/
橋梁CIMシステム https://cim-system.com/
橋梁の建設現場におけるオープンイノベーション https://prism.office-k1.co.jp/
6.お問合せ先
オフィスケイワン株式会社 TEL.06-6567-8951 保田(やすだ)宛て
〒550-0013 大阪府大阪市西区新町1丁目10-2 大阪産業ビル8階
お問合せフォーム https://www.office-k1.co.jp/contact
以上
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