視覚認知能力の低下が引き起こす社会課題に取り組むdo.Sukasuがシードラウンドで資金調達を実施
視覚認知能力の評価およびトレーニングを通じて社会課題解決に取り組む株式会社do.Sukasu(本社:奈良県、代表:笠井一希、以下「do.Sukasu(ドスカス)」)は、この度、シードラウンドでの資金調達として総額約4,500万円を、J-KISS新株予約権の発行によって行いましたことをお知らせします。
do.Sukasuは、超高齢社会において大きな社会課題となっている、視覚認知能力※に関する社会課題を解決するため視覚認知の評価及びトレーニングを開発しています。今回、やまと地域(奈良県及びその周辺地域)の課題を解決するインパクト地域の課題解決を図る社会インパクトファンド「やまと社会インパクト投資事業有限責任組合」と、シリコンバレーを拠点とするVCの「KICKER VENTURES I, L.P.(以下 Kicker Ventures)」から合計約4,500万円を調達しました。調達した資金は、視覚認知能力の評価と向上トレーニングを行うプロダクトの開発に活用いたします。
※視覚認知能力:空間認知能力と物体認知能力をあわせた能力のこと
■視覚認知能力の低下が引き起こす社会課題とは
視覚認知能力は、物の位置、距離感、遠近感を視認する空間認知能力と、線、図形、文字を視認する物体認知能力の2つに大きく分けることができます。どちらも加齢によって能力が落ちるため、社会課題になっている高齢者の自動車事故や工場での労災などの要因の一つだと言われている一方、これまでそれを可視化する手段や、効果的なトレーニング方法が確立されていませんでした。
そこで、do.Sukasuは視覚認知能力の適切なアセスメントとトレーニングを提供するため、VR技術を活用したプロダクト「de.Sukasu(デスカス)」(注1)の独自開発を行っています。これによって、自動車の運転や工場をはじめとしたさまざまな場面での安全性を高め、社会課題解決に至る道筋を体系的に図示化したロジックモデル(図1)のとおり、取り組みを進めてまいります。
図1
注1:視覚認知能力ソリューション「de.Sukasu」のサービスイメージ
https://www.youtube.com/watch?v=BIRG2UYK9Aw&t=66s&ab_channel=do.Sukasu
■今後の展望
今回の引受先の一つである「やまと社会インパクト投資事業有限責任組合」は、奈良県を基盤とする地銀である南都銀行が、地域の社会課題解決を目的に南都キャピタルパートナーズ株式会社、株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズと共同で立ち上げたやまと地域(奈良県及びその周辺地域)の課題を解決するインパクトファンドです。また、Kicker Ventures は、アメリカのシリコンバレーを拠点に「未来のヘルスケア」をテーマにしたベンチャー投資を行っています。
現在do.Sukasuでは、自動車メーカーや大手損害保険会社と実証実験を実行中です。これらの実証実験の結果をもって奈良をはじめとした地域の社会課題解決や、海外展開を目指しながら、実用化に向けた取り組みを加速させていきます。また、療育・介護施設、フィットネスジムなど、視覚認知能力に関するニーズが見込まれる業界に対しても順次取り組みを行っていく予定です。出資元や、自動車関連企業、介護領域企業、スポーツ関連企業、地域自治体などと幅広く連携しながら、視覚認知能力のアセスメントとトレーニングの社会実装を図ってまいります。
■今回の引受先からのコメント(順不同)
南都キャピタルパートナーズ株式会社
代表取締役社長 堺 敦行 氏
運転事故や労災は従来より非常に大きな社会課題ですが、これに高齢化が組み合わさると、運転を止めることや高齢者が働けなくなることで新たな課題が顕在化するという複雑な状況です。do.Sukasu社の技術は、この複雑化した課題を一気に解決できる可能性を持っていると考えます。
do.Sukasuはやまと地域を拠点としており、我々も地域金融機関のグループとして、do.Sukasuには「地方都市を拠点として大きく成長するインパクトスタートアップ」のモデルケースとなって欲しいと願っており、そのために全力で支援していく所存です。
株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ
代表取締役 青木 武士 氏
やまと地域では、『交通機関など働く方々の高齢化』や『生活手段として必要な運転の継続』が課題となっています。労働人口が減少する中で、高齢者に継続した社会参画が求められています。しかしながら、社会参画を延伸させる支援体制は十分ではありません。do.Sukasuのテクノロジーは、現状の視覚認知力を把握し、トレーニングによって維持向上を期待するもので高齢者の社会参画支援に適用できると見ています。今後、同社のサービスが社会実装されることで、やまと地域の課題解決が進み、大きなインパクトを生み出して頂けるものと期待しています。
Kicker Ventures
Managing Partner 清峰 正志 氏
do.Sukasuが開発した、脳機能の解析に基づく革新的な視覚認知能力評価のデジタルバイオマーカーおよび能力向上ソリューションは、超高齢化社会に直面する日本の課題に対処するだけでなく、世界中での応用にも大きな可能性を秘めています。このプラットフォームテクノロジーを活用し、ヘルスケアを含む幅広いアプリケーションへの展開をサポートしていくことを楽しみにしています。
■株式会社do.Sukasu 代表取締役社長 笠井 一希のコメント
現在、日本では世界に先駆けて高齢化が進んでおり、特に地方では高齢化による就労人口の減少によって今後社会インフラの持続が難しくなってくると考えております。視覚認知能力の評価とトレーニングにより健康/運転寿命の向上を図り、より長く社会参画頂くと同時に個人のQoLも上げる。これを奈良を起点に日本全国へ、最終的に世界各国へ広げて行きたいと考えております。
皆様のご支援に感謝を申し上げると共に、決意を新たに上記実現に向けて進めて参ります。
<ご参考>
■株式会社do.Sukasuについて
do.Sukasuは「優劣でなく個性に寄り添う社会の実現」をミッションに、2020年6月の設立以来、脳科学的なアプローチを用いた空間・物体認知能力評価技術開発を通じて社会課題解決に取り組んでいます。現在はヘルスケア、教育、運転、運動など、多岐に渡る事業領域の技術・事業開発を行っています。
会社名:株式会社do.Sukasu
本社所在地:〒630-8217 奈良県奈良市橋本町3-1
代表者:笠井一希
創業:2020年6月
事業:視覚認知能力の簡易定量化による事業開発
コーポレートサイト:https://www.dosukasu.co/
【本プレスリリースに関するお問合せ先】
株式会社do.Sukasu 広報担当:三浦
メールアドレス:rina@dosukasu.co
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