次世代分散型データストレージサービス「IPFS SOUKO」、寺田倉庫とデジタルデータのアーカイブ実証実験を開始
- IPFS SOUKOの特徴
IPFS SOUKOは、従来のストレージ(クラウドを含む)とIPFS・Filecoin分散ストレージの間のデータのアップロードとダウンロードをスムーズに行うことができるデジタルアーカイブサービスです。シンプルなUI・UXにより、最先端の技術であるIPFSおよびFilecoinに精通していない人材でも、気軽に自分の持つデータを、IPFSおよびFilecoin側の分散ストレージに保存したり(アップロード)、取り出したり(ダウンロード)することが可能です。今回、アーカイブするデータとして、文化財および芸術関連デジタルデータの受け入れも開始したことを発表いたします。
- 文化財および芸術関連デジタルデータをIPFS SOUKOでアーカイブする意義
文化財および芸術作品を将来の世代に残すことは人類の文化的資産を守る上で極めて重要な取り組みとなります。精緻なデジタルデータにすることで、オリジナル資料へのアクセスの必要性を減らすことが出来るため、将来的にもオリジナル資料の物理的な損傷を最小限にすることが可能になる他に、デジタル通信で遠隔地に転送したり、新たなコンテンツの素材として再利用することも可能になります。また、文化財や芸術作品に止まらず、過去の情景、風俗を記録した映像はその国や地域にとって貴重な文化遺産であるという発想から、それら映像遺産を散逸と消滅の危機から守り保存することも重要と考えられています。昨今コンピュター処理技術の向上によって、高精度の3Dグラフィックスの構築や、ARへの転換も可能となり、データ容量が急速に増大してきております。以上のことから、文化財および芸術関連のデータをデジタルアーカイブすることの重要度が高まってきています。IPFS・Filecoin分散ストレージは、プラットフォームに依存せずに将来にわたってセキュアなデータ・アーカイブを実現する保存方法であり、こうした文化財及び芸術関連デジタルデータの保存に適しています。
- 寺田倉庫との実証実験の概要
スマートフォンや5Gの普及によってますますデータ容量は増大していきます。IPFSを活用したデジタルアーカイブは、次世代インフラとして注目を集めています。データの保全性向上や耐故障性の増大が期待できます。当社との実証実験では、この次世代ストレージであるIPFS技術の有効性評価を行うとともに、寺田倉庫と当社にとって持続可能性ある事業の構築が可能かどうかフィージビリティスタディを行う計画です。
- 本実証実験の概要
・IPFSストレージを活用したデジタルアーカイブ機能の実現
・データの保全性、堅牢性の検証
・IPFSストレージの運用コストの検証
IPFS SOUKOに関する詳細は下記にてご覧いただけます。
https://nonentropy.jp/about-services/
※Web3.0とは、ブロックチェーン技術による非中央集権的な分散ネットワークの構築により、不正アクセスや情報漏えい、データ改ざんのリスクなどが解消され、ユーザー間で自由に情報と価値の交換が可能となる世界です。
※IPFS(Interplanetary File System)とは、⽶国Protocol Labs(https://protocol.ai/)が提唱する分散型のインターネットファイルシステムです。HTTPではプロトコルではファイルのロケーションを指定し、それを複数のサーバーを経由して閲覧するのに対して、IPFSでは、コンテンツ・アドレッシング⽅式といい、世界中のストレージに分散化されたコンテンツを直接収集して閲覧します。IPFSには耐障害性、負荷分散、耐検閲性、耐改ざん性といったメリットがあり、HTTPを補完する技術として注⽬を集めています。
※Filecoinとは、世界100箇所以上の暗号資産取引所にて上場している暗号資産の1つです。IPFSと同様⽶国Protocol Labsが運営元として、2017年より事業展開されています。現在世界には2500カ所以上のFilecoin分散ストレージが存在し、6.5EiBという膨⼤なデータ量を保存するネットワークとなっています。
※ARとは、Augmented Reality」の略で、一般的に「拡張現実」と訳される。拡張現実とは、人が知覚する現実環境をコンピュータにより拡張する技術、およびコンピュータにより拡張された現実環境を指します。
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