IL-17AとIL-17Fをともに選択的かつ直接的に阻害する乾癬治療薬「ビンゼレックス® 皮下注160mg シリンジ、皮下注160mgオートインジェクター」在宅自己注射が可能に
ビンゼレックスは、2022年4月に発売された乾癬治療薬で、IL-17AとIL-17Fをともに選択的かつ直接的に阻害する作用機序を持ち、乾癬全体の85%あまりを占める尋常性乾癬1に対し、臨床試験において他の既存の生物学的製剤より高い皮疹消失効果を示しています2,3,4,5。
通常、ビンゼレックスは、1回320mgを初回から16週までは4週間隔、以降、患者の状態に応じて、8週間隔もしくは4週間隔で皮下投与されますが、これまでは、本剤の処方を受けられる施設に通院の上、院内にて医師や看護師による投与が必要とされていました。2023年5月からは、4週間隔で投与が必要な患者さんにおいては、在宅での自己注射が可能となり、通院による身体的、経済的、時間的負担が軽減され、日常生活への影響の軽減によるQOL(生活の質)向上に貢献することが期待されます。
ユーシービージャパンの免疫・炎症事業部長 山口一郎は 「ユニークな作用機序を持つビンゼレックスは、発売以来、多くの患者さんに新しい価値をお届けしてきました。この度は、在宅での自己注射が可能になることで、患者さんのニーズに応じた治療選択の柔軟性というさらなる価値を提供できることを嬉しく思います。ビンゼレックスでの治療によって多くの患者さんが笑顔になることを祈っております」と述べています。
ビンゼレックス(ビメキズマブ)について
ビメキズマブは、炎症性疾患の発症に重要な役割を果たしている炎症性サイトカインであるIL-17AとIL-17Fをともに選択的かつ直接的に阻害するヒト化モノクローナルIgG1抗体です 。ビメキズマブはIL-17Aのみならず、IL-17Fも選択的に阻害することで、IL-17Aのみの阻害よりさらに大きな炎症抑制が期待されます。
乾癬について
乾癬は難治性の慢性皮膚疾患で、免疫反応の異常に伴う皮膚細胞の過剰な増殖が特徴です。乾癬の主な皮膚症状は、皮膚が赤く盛り上がった皮疹や銀白色のうろこのような鱗屑(りんせつ)で、痒みを伴うこともあります。乾癬は症状によって、尋常性乾癬、乾癬性関節炎(関節症性乾癬)、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症などの病型に分類されています。
患者数は世界で人口の約3%、およそ1億2500万人です6。乾癬治療には未だ満たされていないニーズがあり、ある集団ベースの調査では、乾癬患者の約30%について、現在の治療では症状抑制、かゆみ軽減、落屑減少などの主要治療目標が達成されていないと報告されています7。なお、日本においては約43万人が乾癬に罹患していると推定されています8。
患者さんへの情報提供と治療サポートについて
医師が妥当と判断した患者さんが医師の指導の下、自己注射を行うにあたり、より安全に安心して治療が行えるよう、UCBCares(ユーシービーケアーズ https://ucbcares.jp/ja)のウェブサイトで患者さんとそのご家族向けに本剤の使い方の動画などを公開し、自己注射の方法をわかりやすく解説しています。また、本剤を使用する患者さんはLINE公式アカウントの「ビンゼレックス治療サポーター」を友だち追加していただくことにより、服薬や通院のリマインドや自己注射サポート機能をはじめ、治療に役立つさまざまな情報の提供を受けることができます。
UCB(ユーシービー)について
UCB(www.ucb.com)は、ベルギーのブリュッセルに本社を置くグローバルバイオファーマで、ニューロロジーや免疫・炎症領域の重篤な疾患と共に生きる患者さんのより良い生活の実現を目指して、革新的な医薬品の研究開発ならびにソリューションの提供に力を注いでいます。約40カ国に拠点を置き、従業員数は8,700名あまりを擁しており、2022年の収益は55億ユーロでした。UCBはユーロネクスト・ブリュッセル証券市場に上場しています。
ユーシービージャパン株式会社 (https:/www.ucbjapan.com/) はUCBの日本法人として1988年に設立され、抗てんかん薬「イーケプラ®」、「ビムパット®」、関節リウマチ治療薬および乾癬治療薬「シムジア®」、新規機序を持つ乾癬治療薬「ビンゼレックス®」を中心に医薬品事業を展開しています。患者さんにとっての価値を創造するバイオファーマリーダーとして、従来の治療で十分な改善が得られなかった患者さんに、新たな治療の選択肢を提供することを目指しています。
出典
1 Ito T, et al. J Dermatol. 45: 293―301, 2018
2 Reich K, Papp KA, Blauvelt A, et al. Bimekizumab versus ustekinumab for the treatment of moderate to severe plaque psoriasis (BE VIVID): efficacy and safety from a 52-week, multicentre, double-blind, active comparator and placebo-controlled phase 3 trial. Lancet. 2021;397(10273):487-498.
3 Gordon KB, Foley P, Krueger JG, et al. Bimekizumab efficacy and safety in moderate to severe plaque psoriasis (BE READY) : a multicentre, double-blind, placebo-controlled, randomised withdrawal phase 3 trial. Lancet. 2021;397(10273):475-486.
4 Warren RB, Blauvelt A, Bagel J, et al. Bimekizumab versus Adalimumab in Plaque Psoriasis. N Engl J Med. 2021;385(2):130-141.
5 Reich K, Warren R, Lebwohl M et al. Bimekizumab versus Secukinumab in Plaque Psoriasis N Engl J Med. 2021;385(2):142-152.
6 National Psoriasis Foundation. Statistics. Available at: https://www.psoriasis.org/content/statistics. Last accessed: September 2020.
7 Lebwohl MG, Kavanaugh A, Armstrong AW et al. US Perspectives in the Management of Psoriasis and Psoriatic Arthritis: Patient and Physician Results from the Population-Based Multinational Assessment of Psoriasis and Psoriatic Arthritis (MAPP) Survey. Am J Clin Dermatol. 2016;17(1):87-97.
8 Kubota K. et al. BMJ Open. 2015 Jan 14;5(1)
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像