デジタル通貨DCJPY(仮称)で企業決済の実証実験を実施
~DCJPYと連携したスマートコントラクトにより、企業決済関連作業の効率化、取引と決済のデジタル一体化を目指す~
株式会社ディーカレットDCP(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 村林 聡、以下:当社)は、事務局を務めるデジタル通貨フォーラムにおいて、三菱商事株式会社(以下:三菱商事)および日本電信電話株式会社(以下:NTT)が、海上輸送で発生する滞船料等の決済を題材にデジタル通貨DCJPYを活用した実証実験を実施したことをお知らせいたします。
デジタル通貨フォーラムは、日本を代表する銀行や、小売、運輸、情報通信など広範な分野にわたる80社以上の企業・銀行・自治体・団体、有識者およびオブザーバーとしての関係省庁・中央銀行にご参加いただき、日本におけるデジタル通貨の実用性を検討する取り組みです。
1.背景
産業流通における決済分科会は、ブロックチェーンを採用したデジタル通貨・スマートコントラクトの知見を幅広く獲得するための実証実験を企画・推進すべくデジタル通貨フォーラムメンバーとして活動しています。貿易取引での各種料金の決済においては、契約当事者間の作業重複や、請求から決済に至るオペレーションの煩雑さ、資金化までの長いタイムラグ等の様々な課題を抱えています。本取り組みでは、三菱商事が行う貿易取引に係る滞船料等の決済において、デジタル通貨を活用した契約自動執行の実証実験を通じ、デジタル通貨とスマートコントラクトで複雑かつ資金の受け渡しまで長期間を要するという課題解決に寄与すべく、技術検証や導入効果の確認を実施しました。実施にあたっては、三菱商事とNTTが産業DX推進を目的に設立した共同出資会社である株式会社インダストリー・ワン(以下:インダストリー・ワン)の協力のもと進められました。
2.デジタル通貨DCJPYについて
デジタル通貨DCJPYは、円と完全に連動する「円建て」のデジタル通貨として設計されており、民間銀行が債務として発行することを当面前提としています。また、かかる債務は「預金」と位置づけられると想定して検討を進めております。
デジタル通貨DCJPYを発行・送金・償却するために「共通領域」と「付加領域」と呼ばれる2つの領域を設け、これらを連携する仕組みが「二層構造デジタル通貨プラットフォーム」です。付加領域は様々なニーズに応じたプログラムの書き込みを可能であり、これによりデジタル通貨DCJPYをモノの流れとリンクさせた形で決済に用いることなどが可能となります。
3.実証実験概要
インダストリー・ワン:全体企画、スマートコントラクト基盤構築、実証実験の推進・評価
当社:二層構造デジタル通貨発行のためのシステム提供
<本実験の対象となる業務の流れ>
4.実証実験の結果と今後について
今回の実証実験では、三菱商事の貿易取引においてスマートコントラクトを用いてデジタル通貨DCJPYで決済を実行する仕組みが有効に働くことが証明されました。また、付加領域にプログラムを組み活用を望む事業者と二層構造プラットフォームによる連携が可能であることが確認できました。このスマートコントラクトを活用した貿易取引の契約自動執行により、案件の登録から決済までを一つのシステムで一貫して実施できること、企業間決済に関連する作業について最大約80%の削減が見込めることがわかりました。
本実証実験の様にスマートコントラクトを用いてデジタル通貨DCJPYによる決済を行う仕組みは、日本の中小企業から大企業まで共通する企業間決済業務において効果を発揮し、特に決済件数が多く業務の複雑性が高い企業ほど効果を得やすいと考えます。
また、既存の電子マネーなどを用いたデジタル決済は、自社の経済圏の拡大や経済圏内での顧客ロイヤルティの向上等を狙うため、相互運用性が制約されることが多かったと言えます。これに対しデジタル通貨DCJPYでは、共通領域を通じた相互運用性が確保されるため、顧客の利便性が高まるとともに、企業にとっても経済圏をまたいで提供するサービスを新たに構築するためのインフラとして機能します。
さらに、自社開発したアプリの一部にデジタル通貨DCJPYの機能を組み込み、これを共通領域に連携させる“Digital Payment as a Service”ともいえる形で、デジタル通貨決済サービスを、あたかも自らの広範なサービスの一部のように提供することも可能であり、デジタル通貨DCJPYは様々な形で企業との連携が可能です。
デジタル通貨フォーラムでは、民間発行デジタル通貨DCJPYの実現に向け、様々な観点から積極的かつ活発な議論や取り組みを進めて参ります。
【会社概要】
企業名 :株式会社ディーカレットDCP
URL :https://www.decurret-dcp.com
代表者 :代表取締役会長兼社長 村林 聡
事業内容:デジタル通貨事業
※記載されている社名、製品名などは、各社の登録商標または商標です。
1.背景
産業流通における決済分科会は、ブロックチェーンを採用したデジタル通貨・スマートコントラクトの知見を幅広く獲得するための実証実験を企画・推進すべくデジタル通貨フォーラムメンバーとして活動しています。貿易取引での各種料金の決済においては、契約当事者間の作業重複や、請求から決済に至るオペレーションの煩雑さ、資金化までの長いタイムラグ等の様々な課題を抱えています。本取り組みでは、三菱商事が行う貿易取引に係る滞船料等の決済において、デジタル通貨を活用した契約自動執行の実証実験を通じ、デジタル通貨とスマートコントラクトで複雑かつ資金の受け渡しまで長期間を要するという課題解決に寄与すべく、技術検証や導入効果の確認を実施しました。実施にあたっては、三菱商事とNTTが産業DX推進を目的に設立した共同出資会社である株式会社インダストリー・ワン(以下:インダストリー・ワン)の協力のもと進められました。
2.デジタル通貨DCJPYについて
デジタル通貨DCJPYは、円と完全に連動する「円建て」のデジタル通貨として設計されており、民間銀行が債務として発行することを当面前提としています。また、かかる債務は「預金」と位置づけられると想定して検討を進めております。
デジタル通貨DCJPYを発行・送金・償却するために「共通領域」と「付加領域」と呼ばれる2つの領域を設け、これらを連携する仕組みが「二層構造デジタル通貨プラットフォーム」です。付加領域は様々なニーズに応じたプログラムの書き込みを可能であり、これによりデジタル通貨DCJPYをモノの流れとリンクさせた形で決済に用いることなどが可能となります。
3.実証実験概要
- 実施内容
- 商材
- 実施期間
- 役割
インダストリー・ワン:全体企画、スマートコントラクト基盤構築、実証実験の推進・評価
当社:二層構造デジタル通貨発行のためのシステム提供
<本実験の対象となる業務の流れ>
4.実証実験の結果と今後について
今回の実証実験では、三菱商事の貿易取引においてスマートコントラクトを用いてデジタル通貨DCJPYで決済を実行する仕組みが有効に働くことが証明されました。また、付加領域にプログラムを組み活用を望む事業者と二層構造プラットフォームによる連携が可能であることが確認できました。このスマートコントラクトを活用した貿易取引の契約自動執行により、案件の登録から決済までを一つのシステムで一貫して実施できること、企業間決済に関連する作業について最大約80%の削減が見込めることがわかりました。
本実証実験の様にスマートコントラクトを用いてデジタル通貨DCJPYによる決済を行う仕組みは、日本の中小企業から大企業まで共通する企業間決済業務において効果を発揮し、特に決済件数が多く業務の複雑性が高い企業ほど効果を得やすいと考えます。
また、既存の電子マネーなどを用いたデジタル決済は、自社の経済圏の拡大や経済圏内での顧客ロイヤルティの向上等を狙うため、相互運用性が制約されることが多かったと言えます。これに対しデジタル通貨DCJPYでは、共通領域を通じた相互運用性が確保されるため、顧客の利便性が高まるとともに、企業にとっても経済圏をまたいで提供するサービスを新たに構築するためのインフラとして機能します。
さらに、自社開発したアプリの一部にデジタル通貨DCJPYの機能を組み込み、これを共通領域に連携させる“Digital Payment as a Service”ともいえる形で、デジタル通貨決済サービスを、あたかも自らの広範なサービスの一部のように提供することも可能であり、デジタル通貨DCJPYは様々な形で企業との連携が可能です。
デジタル通貨フォーラムでは、民間発行デジタル通貨DCJPYの実現に向け、様々な観点から積極的かつ活発な議論や取り組みを進めて参ります。
【会社概要】
企業名 :株式会社ディーカレットDCP
URL :https://www.decurret-dcp.com
代表者 :代表取締役会長兼社長 村林 聡
事業内容:デジタル通貨事業
※記載されている社名、製品名などは、各社の登録商標または商標です。
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