リズム株式会社(7769)の増配提案に対する賛同のお願い
植島幹九郎及び株式会社D&Iインベストメント(以下「提案株主」)は、他の共同保有者と合わせて2024年3月31日時点でリズム株式会社(以下「リズム」)の発行済み株式総数の約32.7%を保有する株主です。
提案株主は、2024年6月21日開催予定の定時株主総会に向けて、リズムに対し、会社提案の1 株当たり48.5円の配当実施に加え、普通株式1 株当たり139.5円の配当実施を求める株主提案(以下「株主提案」)を行いました。株主提案は、定時株主総会第4号議案として付議される予定です。
株主の皆様におかれましては、株主提案をご理解いただき、ご賛同いただくことが、リズムの株主価値の向上につながるものと信じております。株主提案にご賛同いただける場合、リズムから届く招集通知に同封の「議決権行使書」に従い、会社提案の配当議案(第1号議案)及び株主提案の配当議案(第4号議案)の双方について、賛成の議決権行使をしていただきたく存じます。
会社提案の配当議案(第1号議案)及び株主提案の配当議案(第4号議案)の双方が株主総会において可決された場合には、株主の皆様は、1株あたり合計188円の配当を受け取ることができます。当該188円の配当は、リズムの2024 年3月期期末における1株当たり純資産の金額(自己株式を除く)に 0.05 を乗じて計算された金額、すなわち、株主資本配当率 (Dividend on Equity。以下「DOE」)5%相当の金額です。当該配当が実施された場合、PBR1倍の株価(約 3772 円)における配当利回りは約 5%となり、株価がPBR1倍を下回って推移する場合は、配当利回りが 5%を超える水準となります。なお、PBR1 倍は、東証が「資本コストを上回る資本収益性を達成できていない、あるいは、成長性が投資者から十分に評価されていないことが示唆される 1 つの目安」とする水準です。
本書では、株主の皆様にご判断いただくにあたり、参考材料として、①株主提案の内容、②株主提案に対するリズム取締役会の反対意見、③当該取締役会反対意見を踏まえた提案株主の考え方を説明させていただきます。
また、株式会社D&Iインベストメントのホームページ( URL:https://di-i.co.jp/ )において、株主提案の詳細説明及びリズム取締役会反対意見に対する提案株主の反論の詳細を記載しておりますので、よろしければ合わせてお読みください。
最後に、提案株主は、リズムの潜在的可能性を信じ中長期的な成長を期待して、約3年前からリズムの株式を保有しております。また、リズム経営陣の皆様とは2022年1月頃から定期的に面談を行い、リズムにおける経営課題の問題提起、意見交換や議論を重ねております。株主提案の内容は、リズムの財務状況等を具体的に踏まえた上で、リズムの中長期的な成長及び東証が求める「資本コストや株価を意識した経営」の視点から双方の視点から慎重に検討したものです。決して提案株主の短期利益を追求するものでも、リズムの中長期的な企業価値を損なうものでもなく、むしろ、株主の皆様を含むステークホルダーにとって最も合理的であると考えます。
ご質問・ご不明な点がございましたら、株式会社D&Iインベストメント(リズム担当)までお気軽にご連絡ください。電話:03-6271-5346、メール:info@di-i.co.jp
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1. 株主提案の内容
提案株主がリズムに対して提出した株主提案は、概要以下の通りです。
剰余金の処分の件 (第4号議案)
株主提案は、普通株式1 株当たり48.5円の配当を求める会社側提案の配当議案(第1号議案)に加えて、株主提案の配当議案として、普通株式1 株当たり139.5円の配当を求めるものです。
株主提案が実現すれば、株主の皆様は、会社提案である1株当たり48.5円の配当(第1号議案)と合わせて1株あたり合計188円の配当を受け取ることができます。
2. 株主提案に対するリズム取締役会の意見(以下「反対意見」)
リズム取締役会は、
「DOE5%相当額の配当は、配当性向324.9 %となる点や配当総額が利益剰余金を上回る点において過大であり、これを実施すれば、リズムの事業成長のために必要な投資が著しく妨げられる」
と断言した上で、株主還元の改善は、業績改善が実現するまで待つべきとして、現行の配当方針(配当性向 30%以上、1株当たり 30 円以上)を維持するスタンスを示しています。
3. 反対意見を踏まえた提案株主の意見
提案株主は、リズムの成長を支援しております。中期経営計画でも削減を謳っている政策保有株式等を有効活用すれば、成長投資を妨げることなく、DOE5%相当の配当実施が可能であることは、リズムの財務状況に照らして明らかです。
リズムは上場会社として、「資本コストや株価を意識した経営」の観点から、最低限PBR1倍超えの株価を安定して維持できるよう、株主還元の改善に努めるべきです。
<株主提案であるDOE5%配当の必要性>
「資本コストや株価を意識した経営」が昨今特に求められるなか、リズムの株価は、東証も問題視するPBR1倍を大きく下回って推移していた期間が長く、現状の取り組みが市場から評価されているとは言えない
→ 株価に対する意識を明確にし、自らの企業価値に関して市場に強いメッセージを発信する上でも、DOE5%の安定配当を通じて継続的かつ積極的な株主還元に取り組むことは株主の皆様を含むステークホルダーにとって合理的な選択
<株主提案であるDOE5%配当の妥当性>
① 約70%という高水準の自己資本比率(=過去に積み上げた内部留保)
→ リズムの今期業績が特に芳しくないゆえに単年度での配当性向 324.9 %となるが、過去に積み上げた潤沢な内部留保があるため、DOE5%相当は過大な基準ではない。
むしろ業績にブレがあっても、それを一時的なものとして捉え、リズムの本質的な潜在能力や業績改善に対して経営陣が強い信念を持っていれば、単年の配当性向にとらわれずに、中長期的な視点に基づいた着実な株主への利益還元という観点から、DOE5%配当を実施することは適切
② 現預金110億円の他、時価34億円の政策保有株式や29億円の事業の用に供しない不動産の保有
→ 仮に現預金をすべて事業資金や成長投資に充てる場合でも、合計60億円を超える売却可能資産を現金化することが可能なため、DOE5%に相当する年間15.5億円程度の配当を継続的に実施しても、決して成長投資の妨げないことは財務上明らか。中期経営計画に記載しながらも削減が進んでいない政策保有株式については、金融庁からもその弊害が指摘されており、株主還元の議論に関わらず、速やかに削減を実行すべき
③ 将来的にはDOE5%相当の配当総額を超える利益を単年度で稼ぎ出す潜在力
→ 例えば、中期経営計画においては、2025年3月期の当期利益水準として16億円を想定(2024年5月公表の直近の決算短信において12億に修正)しており、リズムは1、2年以内に、DOE5%相当の配当総額である約15.5億を超える利益を単年度で稼ぐ見込み。
また、中期経営価格において近い将来の目標として掲げるROE8%が実現されれば、DOE5%水準の配当を実施しても、毎年自己資本の3%を超える内部留保の積み増しが可能であり、高い 収益力をベースとして積極的な成長事業投資と高い水準の株主還元をバランスさせることで、PBR1倍に止まらないさらなる企業価値の向上へとつながる
<「配当総額が利益剰余金を超える」という反対意見の記載に関する補足>
a) 反対意見において配当総額を上回ると指摘するのは単体ベースでの利益剰余金に過ぎず、2024年3月期の連結財務諸表における利益剰余金は46億62百万円と、配当総額15億52百万円を大きく上回る。このことは、子会社の利益剰余金を適切に管理することにより、配当総額を超えるよう単体の利益剰余金を増加させることが可能であることを意味する
b) 政策保有株式や事業の用に供しない賃貸等不動産は30億円超の多額の含み益があるため、それらの売却が進めば、さらなる単体の利益剰余金を増やすことが可能である
c) その他資本剰余金も利益剰余金同様、配当可能原資であるから、資本剰余金からの配当そのことが問題であるかのような反対意見の記載が適切とは言えない。実際に、その他資本剰余金から配当を実施した上場会社も数多く存在する
以上
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- その他
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- 証券・FX・投資信託電子部品・半導体・電気機器
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