海洋ごみ問題学習カードゲーム「Recycle Master」が「2023年度 グッドデザイン賞」を受賞いたしました。
一般社団法人日本プロサーフィン連盟(理事長:細川 哲夫、以下 JPSA)は、海洋ごみ学習カードゲーム「Recycle Master(リサイクルマスター)」において「2023年度グッドデザイン賞」を受賞いたしました。
「Recycle Master」は、ビーチクリーンに参加していたサーファーたちの会話をきっかけに「もっと多くの人に海洋ごみ問題に関心をもってもらう」ために企画開発されました。
カードゲームのデザインでは、多種多様な海のごみをコミカルなキャラクターとして表現。ゲームで遊びながら、海洋ごみ問題について楽しく学べるように設計されています。
茅ヶ崎市の小学校の特別授業で採用されたほか、企業とともに、海洋ごみ問題の啓蒙活動の一環としてワークショップも行なってきました。このたび、これらの活動の意義および、カードゲームのデザイン性を高く評価いただき、グッドデザイン賞の受賞となりました。今後も海洋ごみ問題に関する社会の理解促進につとめてまいります。
【グッドデザイン賞受賞ページ】
https://www.g-mark.org/gallery/winners/17918
● ゲームで遊びながら、海洋ごみ問題やリサイクルについても学べる。
海洋ごみ問題は、リサイクルの方法や課題が多様なこともあり、本質的な解決につながる教育、啓蒙活動が難しいと言われてきました。海洋ごみ学習カードゲーム「Recycle Master」
は、ペットボトル、漁網などの海洋ごみをキャラクターとしてデザイン。「ごみは汚くて見たくないもの」から「かわいくて面白いもの」として、子どもたちが集めたくなるように工夫しました。
さらに「ごみをその材質、種類別に集めればリサイクルできる」ことをゲームルールにすることで、ごみの分別回収の大切さやリサイクルの仕組みなど、日常生活に即した知識を遊びながら学ぶことができます。
● ごみ処理の専門家の解説も聞けるワークショップも開催。ファシリテーター養成講座も開講予定。
海洋ごみ学習カードゲーム「Recycle Master」には、ワークショップのプログラムもあります。ワークショップには、廃棄物処理の専門家も講師として参加。「Recycle Master」で子どもたちと一緒に遊びながら、ゲームの進行にあわせて海洋ごみ問題の現状や、リサイクルの心がけなどの話も聞くことができます。
ワークショップにご参加いただいた方からは「ごみを捨てるときにわざわざ分けるの、初めて意味がわかった」「気づきがいろいろあって、家族で改めて話し合いました」「遊びながら考えて学べるっていうのが、すごくいいなと思いました」などの声をいただきました。
なお、このワークショップを独自に主催、開催されたいというご要望も多くいただいており、「ファシリテーター養成講座」も開講させていただく予定です。養成講座では、ゲームのルールや進行方法だけでなく、海洋プラスチック問題の現状、リサイクルに関する専門的な知識などもあわせて学んでいただきます。「ファシリテーター養成講座」を履修いただいた方には、「Recycle Master」を貸与し、社内研修、学校授業などでワークショップを独自に開催いただけます。詳細は、お問い合わせください。
● 企業のSDGs対応商品をデザインしたオリジナルカードも開発。
「Recycle Master」では、海によく落ちているごみをキャラクターで表現した「ごみカード」、ごみの素材別に組み合わせる「リサイクルカード」、リサイクル後に手に入る製品別の「プロダクトカード」の3種類のカードを使います。「ごみカード」を素材に応じた「リサイクルカード」と組み合わせ「プロダクトカード」と交換するなかで海洋ごみやリサイクルの仕組みを知ることができます。
企業との取り組みでは、リサイクルにより手に入る製品をあらわす「プロダクトカード」に企業のSDGs対応商品などをモチーフにしたオリジナルのカードを制作。そのカードを使ったワークショップの開催も行なっています。
● 個別の企業では難しいことも、力をあわせて。
「Recycle Master」は、日本プロサーフィン連盟の海洋保全プロジェクト「ReWave」により企画開発されました。「たくさんのことを教えてくれた海に感謝したい」というサーファーたちの思いからスタートしたReWaveは「できることから、ひとつ、ひとつ。」という姿勢を大切にしています。個別の企業では実現しにくいことも、力をあわせることで、少しずつでもゴールに近づけるかもしれません。
海洋プラスチック問題に対する思いを同じくする企業、自治体、あるいは個人の方とのコラボレーションや協業などに、これからも積極的に取り組んでまいります。
● 審査委員の評価コメント
今後、課題としてより大きくなる海洋プラスチック問題をゲームという形で学び、さらには捨てられたプラスチックのアップサイクルの可能性もしっかりと提示してくれるこのゲームは、単に課題を認識させるだけではなく、海洋プラスチックをゴミではなく資源として認識し、海への関わりを高めるポジティブで良いアプローチであると評価した。また子どもでも理解しやすいルールやビジュアルやサイズ感は、課題共有の場を広げてくれるだろう。今後、教育普及だけではなく家庭やイベントなど様々な場所での展開されることを期待したい。
● 受賞を受けて関係者のコメント
(アートディレクション・デザイン担当 株式会社 スパイス 鈴木 智景 氏)
この度は「リサイクルマスター」を高く評価いただきましたこと、とても光栄に感じております。デザインするにあたり子供たちから親しまれるものにしたいと思い、ポップでカラフルな色使いや可愛らしいキャラクターデザインになるようにしました。海洋ごみのことやリサイクル方法など、ゲームの中で楽しくわかりやすく学べるようレイアウトやアイコンのデザインも工夫しています。今後は多くの方々にこのカードゲームを通じて、楽しくリサイクルについて学んでいただけると嬉しいです!
( 監修 ごみの学校 主宰 寺井 正幸 氏 / 副主宰 東野 陽介 氏)
監修させて頂いた「リサイクルマスター」が評価いただけて非常に嬉しいです。ゲームを行った後に子どもも大人もごみについて新たな発見を得たり、関心を持ってほしいという想いで監修をさせて頂きました。ごみのキャラクターたちの特徴や、リサイクルされた後の商品についても驚きやわくわくを得られるような内容となっているので、ゲームの中での参加者の方のリアクションが毎回とても楽しみなゲームです。色々な方がこのゲームを通じてごみのことやリサイクルの世界を感じてもらえればと思います!
(一般社団法人日本プロサーフィン連盟 理事長 細川 哲夫)
このたびは、グッドデザイン賞という栄誉あるアワードにて、私たちの活動を高く評価いただきましたこと、大変嬉しく思っております。JPSAは、プロサーフィン競技を通して企業や地域との信頼関係の構築、選手の競技環境や活躍の場を広げること、さらに社会に貢献することを基本理念として活動しています。
今後も海洋ごみ問題、環境問題に、ひとつひとつ取り組みながら、美しい海を皆さまとともに守っていきたいと考えています。
■グッドデザイン賞とは
1957年に創設された日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の仕組みです。デザインを通じて産業や生活文化を高める運動として、国内外の多くの企業やデザイナーが参加しています。これまでの受賞件数50,000件以上にのぼり、受賞のシンボルマークである「Gマーク」は、よいデザインを示すシンボルマークとして広く親しまれています。
※GOOD DESIGN AWARD
https://www.g-mark.org/
■ReWaveとは
ReWaveとは、Reduce, Reuse, Recycle などのサステナブルな行動を象徴するRe(再び/元 に)と、Wave(波)を組み合わせた言葉であり、海を守るためのいろいろな想いが波紋のように、多方面に波及してほしいという願いが込められています。
できることから、ひとつ、ひとつ。海洋プラスチック問題を中心に、海を守るための具体的なアクションに取り組み、海の環境保全に関する賛同の輪を広げます。
1. ビーチクリーンをはじめ、身の回りのことからできる具体的アクションを実践します。 2. 海の素晴らしさ、美しい海の大切さを伝え、考えるきっかけをつくります。
3. 企業、個人、自治体の立場を問わず、誰でも楽しく参加できる活動に取り組みます。
ReWaveでは、業種を問わず、同じ思いを共有できるパートナーを広く募集しています。
以下のサイトよりお問い合わせください。
■本件に関するお問い合わせ
一般社団法人日本プロサーフィン連盟・JPSA
電話:03-5449-4145 e-mail:rewave@jpsa.com
事務局: 〒108-0074 東京都港区高輪 2-14-9 三愛ビル 405
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