日本ガイシアリーナに『Pa・O Calmdown』正式導入-実証実験を経て快適性を向上、2026年アジア競技大会に向けた支援
実証実験を経て進化 発達障害・精神障害等のある方とそのご家族、介助者に安心の空間を提供

タック株式会社(本社:愛知県名古屋市、CEO:竹内成豊、以下当社)は、自社製品の「Pa・O Calmdown(パオ カームダウン)」を、2024年夏から約半年間の実証実験を経て、名古屋市の日本ガイシアリーナ(名古屋市総合体育館レインボープール、以下当施設)に正式導入しました。
【施設情報】
施設名 :日本ガイシアリーナ
(名古屋市総合体育館レインボープール)
所在地 :〒457-0833
愛知県名古屋市南区東又兵ヱ町5丁目1番地の5
設置場所:2階ロビー

競泳プールとアイスリンクを備えた
名古屋市の総合スポーツ施設
夏季は競泳プールは全国大会や市民向けの水泳イベントの会場として、冬季はアイスリンクはフィギュアスケートやアイスホッケー、スケート教室などに利用されており、子どもから大人まで幅広い世代に親しまれています。

実証実験の目的・背景
名古屋市(担当:スポーツ市民局スポーツ施設課、以下、名古屋市)では、2026年に開催予定の第20回アジア競技大会および第5回アジアパラ競技大会に向け、すべての人がより観戦しやすい競技会場づくりに取り組んでいます。
その中の一つの取り組みとして、さまざまな方が安心して利用できるよう「カームダウンスペース」の設置とその設置方法の検討を行っており、その中で既存施設にも対応可能で、かつ短時間(約1~2時間)で設置できる組み立て式カームダウンルーム「Pa・O Calmdown」を当社からご提案し、2024年夏より実証実験を行う運びとなりました。

「カームダウンスペース」とは?
主に感覚に敏感な方々に配慮した空間で、大きな音や雑音、視覚的な刺激をカットし発達障害や精神障害を抱える方等が、気持ちが高ぶったり、パニック状態になった際に、落ち着くための空間。
最近では空港や学校などへの導入が増えており、
設置に向けた取り組みが期待されています。

「Pa・O Calmdown」の製品特徴
既存施設にもスペースさえあれば簡単に後からでも設置できる置き型ブース。設置後の移動・別会場への移設も可能なので、設置環境の変化にも柔軟に対応でき、持続可能性にも配慮しています。
また設置場所や利用ニーズに応じてサイズ変更も可能で、カラーやデザインのカスタマイズも承ります。
▼より詳しい実証実験の経緯や、Pa・O Calmdownの仕様はこちらをご覧ください
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000124003.html
実証実験で得たフィードバックを反映し、第2号機を改良開発

実証実験で得た課題と改善点
名古屋市では利用者アンケートの結果に加え、実証実験期間中に利用が想定される方々をお招きし、さまざまなご意見を頂戴しました。
【ご意見の例】
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木目柄の木のぬくもりが素敵だった
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横になって落ち着きたい
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介助者と一緒に利用できる広さがほしい
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少し圧迫感を感じる
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心を落ち着かせるのにかかる時間は短くて30分、長くて1~2時間ほどかかるため、Pa・O Calmdownは短時間の利用に向いていると感じる
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「明るすぎず、暗すぎない」「メイン導線ではない」など、置く場所については検討が必要


課題を反映し、さらに快適で使いやすい仕様へと改善
頂いたご意見の中でも特に「広さ」に関する課題が多く挙げられ、具体的には、利用者が横になって落ち着くためのスペースや、介助者と一緒に利用するための十分な広さが必要だという声が多く寄せられました。
これらのご要望を踏まえ、当社では「広さ」を最優先にした製品改良に取り組み、新たによりゆとりのある空間を実現できる仕様に変更しました。
■改良前(正面) ■改良後(正面)

■改良前(上から見たイメージ) ■改良後(上から見たイメージ)


サイズの変更
サイズは幅W1200mmからW1800mmに変更し、「横になることが可能」なスペースを確保しました。
これにより、介助者の方が一緒に入っても余裕のある空間となり、ゆったりと心を落ち着かせることのできる空間を実現しました。

カラーの変更
Pa・Oシリーズでご用意している3つの木目柄の中から、より広く感じられ、圧迫感を感じにくい「ホワイトヒッコリー色」を採用いただきました。

防犯と安全対策
当初、施設管理者による安全確認を行えるよう、透明度を切り替えられるガラス窓を設置していましたが、名古屋市様とも相談し安全確認については足元の開口部から確認ができる点と、万が一のパニックにも配慮し、今回の導入では、小窓のない仕様にて提供いたしました。
当事者や現場の声をもとに、「Pa・O Calmdown」はサイズの変更、カラーの変更、そして防犯と安全対策を見直し、利用者が望む空間に一歩近づいたのではないかと考えています。
実証実験を終えて
■名古屋市 スポーツ市民局スポーツ施設課 ご担当者様
今後はカームダウンスペースが、バリアフリートイレのようにより多くの人々に浸透し、健常者の理解が深まることで、その重要性が広く認識されることが必要だと考えています。
行政としては、カームダウンスペースが現在よく目にする空港に限らず、スポーツ施設や図書館などのような、さまざまな公共施設にも設置が進むことを期待しています。
特に新たに部屋を設ける場合、施設改修には大掛かりな工事が伴うことが多いのですが、「Pa・O」のような後から設置できる置き型ブースであれば、設置に対するのハードルが低く、より多くの施設に導入が可能となるため今後も様々な施設への導入に向け検討を進めていきたいと思っています。
今後の展望・期待
今回の実証実験は、公民連携により実現し、普段はご意見を伺う機会が少ない障がいのある当事者や介助者の皆さまから、製品に対する貴重なご意見やニーズを頂くことができました。
こうした“現場の声”を形にし、製品をより良くアップデートしていくことこそ、私たちにできる重要な役割だと実感しています。
今後も、実証実験で得たフィードバックをもとに、仕様の見直しや製品開発に取り組むとともに、カームダウンスペースをはじめとした「潜在的に必要とされる製品」のニーズに応えることで、より多くの方が快適に過ごせる社会づくりに貢献してまいります。
また、「Pa・Oシリーズ」をご利用いただいているお客様からのご意見も大切にしながら、製品とサービスのさらなる向上に努めてまいります。




ミニマルマークブース「Pa・O」

「Pa・O」の誕生は、2020年のコロナ禍にさかのぼります。
リモートワークやオンライン会議のための専用スペースの確保に苦慮しているというお客様からの声を受け、当社は建材メーカーとしてのノウハウを活かし、オフィス向けの個室ブースの開発に取り組みました。この背景から生まれたのが、「Pa・O」です。
<Pa・Oだからこそできること>
「Pa・O」は、木製の素材を活かし、以下のような独自の強み・特徴を持つ製品です。
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柔軟なサイズ変更:お客様のニーズに合わせてサイズを自由に変更できるため、設置場所に合わせた最適なスペースが確保できます。
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豊富なカスタマイズ:カラーやデザインの変更が可能で、オフィスや施設のインテリアに合わせた提案ができます。
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既存施設に後から設置可能:内装工事が不要。現地でのパネル組立式なので、初期投資を抑えつつ、必要に応じてブースを追加で導入することができます。
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移動可能:置き型のブースであるため、設置後に移動することもでき、環境の変化に対応しやすいです。
<Pa・Oシリーズ>
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オフィス向け個室ブース
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ミーティングブース
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ベビーケアルーム
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フィッティングルーム
…など、さまざまな利用シーンに対応できる製品群として展開しています。今後も、ユーザーの多様なニーズに応えるべく、進化し続ける製品を提供していきます。
タック株式会社
タック株式会社は、1945年に愛知県名古屋市で創業し、2025年に80周年を迎える建材製品およびインテリア家具の製造メーカーです。
創業以来、木製チップを圧縮したパーティクルボードや、定番商品のカラーボックスなど、数々のアイデアを形にしてきました。
建材やインテリア家具など、幅広い商品を取り扱う当社の強みを生かし、空間づくりのご相談から提案、内装工事まで一貫してワンストップで提供しています。
ショールームのご案内

今回ご紹介した「Pa・O Calmdown」をはじめとした多くの「Pa・Oシリーズ」をご体感いただけます。
所在地:〒460-0024
愛知県名古屋市中区正木4丁目11番19号
▼来場予約はこちらから
会社概要
■タック・ハイテクウッドグループ企業概要
所在地:〒460-0024 愛知県名古屋市中区正木4丁目2番31号
代表者:CEO竹内成豊
創業:1945年11月
事業内容:建材製品・インテリア家具・介護製品の製造・販売・卸
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