学校法人昌平黌といわき市が日本初の国連「国際研修センター」を開設しました
学校法人昌平黌(福島県いわき市)といわき市役所は12月2日、国連唯一の人材育成機関「ユニタール(訓練調査研究所)」(本部・ジュネーブ)の日本初となる拠点を開設しました。
学校法人昌平黌(福島県いわき市)といわき市役所は12月2日、国連唯一の人材育成機関「ユニタール(訓練調査研究所)」(本部・ジュネーブ)の日本初となる拠点「CIFAL(シファール)ジャパン国際研修センター」を開設しました。世界的な視野を持つ地域リーダーの養成に向け、学校法人昌平黌といわき市役所が共同して運営に当たります。
●福島の復興や防災、障害者との共生など学ぶ
学校法人昌平黌は、福島県いわき市で東日本国際大学及び附属昌平中学・高等学校、いわき短期大学及び附属幼稚園を運営している学生・生徒・園児数 約2,400名を擁する総合教育機関です。
CIFALは、国連ユニタールが世界各国の地方都市に置く人材育成センターで、日本ではいわきが初めて、世界では35カ所目。地域課題の解決のため起業家や公務員、若者らが研修を受け、持続可能な開発目標(SDGs)の実現を目指します。CIFALジャパンは、とくに東日本大震災の被災地である福島の復興や防災、障害者との共生、健康福祉、高齢化、女性活躍などに力を入れ、学生の受講も視野に入れています。
開設の締結式はいわき市役所で行われ、アレックス・メヒア国連ユニタール・グローバル・ネットワーク部長、緑川浩司昌平黌理事長、内田広之いわき市長が「協力協定書」に署名し、国連旗も贈呈されました。
メヒア氏は「いわき市から世界が学ぶこともたくさんある」と述べ、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の経験を踏まえたテーマや日本が世界に先駆けて直面している高齢化社会に対する取り組みを世界に発信してほしいとも強調しました。緑川理事長は「国連の機関というスペースで人づくりを進めていきます」、内田市長は「日本のトップランナーを走る国際都市を目指します」とそれぞれ決意を表明しました。
●岸田前内閣総理大臣もビデオメッセージ寄せる
引き続き、東日本国際大学で称号授与式と記念講演会が行われ、CIFALジャパンの開設に貢献した元国連大使の星野俊也氏に東日本国際大学名誉教授、国連経済社会局障害者権利条約局長の伊東亜紀子氏に同客員教授の称号が授与されました。
記念講演会では、メヒア氏が「国際的なネットワークを通じて、地域課題の解決に向けた協力体制の構築が重要」と述べました。星野氏は「CIFALジャパンの設立は国連の理念を地域レベルで実現する象徴的な存在となる」と強調しました。
このあと、開設記念レセプションもいわきワシントンホテル椿山荘で開かれました。岸田文雄前内閣総理大臣がビデオメッセージを寄せ、「CIFALジャパンの開設という、いわき市と昌平黌のリーダーシップに敬意を表します。若者や市民がCIFALジャパンのプログラムを通して知識やスキルを深め、地域や世界の課題解決に貢献してほしい」と期待を述べました。
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