中学校・高校教員60人が回答!学校の「英語教育での生成AI活用」に関する調査

期待する効果トップは「スピーキング練習量の増加」、悩みは「効果的な活用法」

一般社団法人HelloWorld

国際交流を起点に多様性あふれる社会の実現を目指す一般社団法人HelloWorld(ハローワールド、沖縄県沖縄市)は、国際交流や多文化理解等に関する調査・研究を推進するため、IntEx(*)研究所を設立しています。この度、IntEx研究所の独自調査として、英語教育を担当する中学校・高等学校の教員に対し「学校の英語教育での生成AI活用に関するアンケート調査」を実施し、60名から回答を得ましたので結果を公開します。

(*)「IntEx」(インテックス)とは、International Exchange / International Experienceの総称。リアル・オンラインを問わず、多文化理解等を目的に、人と人が国際交流をする活動を総体的に捉える概念をいいます。


一般社団法人HelloWorldの取り組みと調査背景について

一般社団法人HelloWorldは、英語をコミュニケーションの手段として学び使えるようになることで、より多くの子どもたちが世界の多様性に触れることができ、ひいては分断がなく持続可能な社会の実現につながると考えています。この考えのもと、HelloWorld株式会社(本社:沖縄県沖縄市、Co-CEO野中光、冨田啓輔)と連携して、同社が提供する教育機関向けの英語教材「WorldClassroom」への生成AI機能を軸に、学校教育での活用促進につながるノウハウ提供などに取り組んでいます。

生成AI活用は教育業界でも注目されており、文部科学省は、令和6年度「小・中・高等学校を通じた英語教育強化事業(AIの活用による英語教育強化事業/AI英語モデル校事業・AI英語活用リーダー事業)」を推進しています。この事業は、急速な発展が見込まれる生成AIの効果的活用により、「話すこと」「書くこと」について、練習量の増加や動機付けの強化等、英語教育の抜本強化を目指すものです。

一方、学校現場からは効果を期待する声とともに、教育者としての取り組みについて課題や不安の声も聞かれることから、一般社団法人HelloWorldは独自に調査を実施しました

調査結果

<ポイント>

★生成AIを活用した英語教材の導入状況、60%が「トライアルも含めて利用したことはない」。

 感じているメリットは「生徒ごとに個別学習が可能になること」や「教員の負担軽減」。

★期待する効果、上位は「スピーキング練習量の増加」「英語での自己表現力の向上」。

★導入に関する悩みや課題として、

 約6割が「効果的なAI活用促進方法や活用の仕方が分からない」と回答。

<調査結果 詳細>

1. 生成AIを用いた教材について、「WorldClassroom」へ生成AI活用機能が搭載される前の活用度合いを尋ねたところ、60%が「試験導入を含めて授業やカリキュラム内で使ったことはない」と回答しました。社会全体で生成AIの活用がトレンドとなっている昨今でも、教育現場では導入が進んでいないことから、活用に向けて大きな課題があることがうかがえます。

▼Q.「生成AIを用いた教材について、WorldClassroom導入前の活用度合いについて教えてください。」

2. Q1で「正式に導入し、授業やカリキュラム内で活用している」または「試験的に活用したことがあるが、正式には導入していない」と回答した方に、生成AIを用いた教材を授業に取り入れるメリットをコメント形式で伺いました。一部をご紹介します。

・生徒のレベル、学習進度に応じたやり取りを徹底して行えることで、自信がつく

・教材作成、生徒自身での添削が可能になるため、教師の業務効率化や負担軽減が図れる

・生徒が発信したい内容に対して、個別に対応した様々な活用ができるので、生徒が主体的かつ自立した学習者として英語を学ぶことができる。

・アイデアの多様性が期待できる

3. 「生成AIを用いた英語教材に、期待することは何ですか」と伺ったところ、76.7%が「スピーキング練習量の増加」と回答しました。次いで高かったのは「英語での自己表現力の向上」で53.3%でした。スピーキングや自己表現といった、アウトプットを伴う領域に対し効果が期待されていることがうかがえます。また、3番目に回答率が高かったのは「生徒一人ひとりの学習進度に合わせた指導の実現」で、教員の負担を増やさずに教育の質を高めることへも期待が寄せられているようです。

▼Q.「生成AIを用いた英語教材に、期待することは何ですか。」(複数回答)

4. 併せて、生成AIの英語教材導入における悩みや課題も伺いました。6割以上が「効果的なAI活用促進方法や活用の仕方が分からない」と回答し、前例の少ない生成AIを用いた英語教材を、どのように使いこなし効果を高めるかに悩む教員が多いことが分かりました。また、「既存のカリキュラムとの組み合わせやバランスを取るのが難しい」と回答した教員も半数近くに及んだことから、新たなツールを授業に取り入れ、進度を落とさず授業を進めていくことの難しさに直面する教員も多いようです。

教材選定の基準についての悩みに加え、取得データや生成されるコンテンツへの不安を抱える教員もそれぞれ3割以上に達しており、個人的な業務効率向上ではなく生徒に提供する教材だからこその悩ましさもあることがうかがえます。

▼Q.「生成AIの英語教材導入における悩みや課題として当てはまるものは何ですか。」(複数回答)

「その他」と回答した方からは、「導入によって教員の負担が増えないか不安」「PCに不慣れな生徒や教員にとっては活用ハードルがあるため、教育現場に特化した簡易版が必要」といった声が寄せられました。

<総括>

本調査を通じて、生成AI活用に対しては「スピーキング」や「自己表現力」など特に「話すこと」「書くこと」への効果に期待が寄せられていることがうかがえます。一方、教員の多くが導入に当たって不安や悩みを抱えていることもわかりました。中でも、活用促進方法に課題意識をもつ教員が多く、新たな技術であるために参考にできる前例や成功事例が少ないことが背景にあると考えられます。また、データやコンテンツへの配慮なども挙げられており、教育現場への導入ならではの不安も見られました。

一般社団法人HelloWorldでは、より多くの子どもたちの英語学習を支援し、多様性あふれる社会の実現に貢献すべく、生成AI教材の効果的な活用に向け、今後もこうした教員の声を踏まえた情報発信やノウハウ提供に取り組んでまいります。

<調査概要>

調査期間

2025年4月9日~5月20日

調査機関

一般社団法人HelloWorld、HelloWorld株式会社

調査対象

「WorldClassroom」を導入している中学校・高等学校の英語科教員

有効回答数

60名

調査方法

インターネット調査

<団体概要>

団体名 :一般社団法人HelloWorld

代表者 :野中 光・冨田 啓輔

所在地 :沖縄県沖縄市中央1-7-8

設立  :2023年10月

活動内容:まちなか留学基金の運営、企業/団体等とのコラボレーションによる子どもたちへの支援など

URL  : https://hello-world.education/

本件に関するお問い合わせ先

一般社団法人HelloWorld 広報担当

電話:050-1706-6578 メール:association@hello-world.city

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会社概要

一般社団法人HelloWorld

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業種
教育・学習支援業
本社所在地
沖縄県沖縄市中央1-7-8
電話番号
-
代表者名
野中 光
上場
未上場
資本金
-
設立
2023年10月