Grafana Labs、ObservabilityCON 2026にてKnowledge Graphを拡張。インフラからユーザー体験までを結ぶ統合ビューを人間とAIエージェントに提供

データベースやKubernetesからユーザーのブラウザやスマートフォンまでを網羅し、人間とAIエージェントがシステム全体のリアルタイムな状態を共有可能に

グラファナラボ日本合同会社

サンフランシスコ — 2026年10月20日 (米国時間)— オープンスタンダードに準拠し、AIエージェント型クラウドオブザーバビリティを提供するGrafana Labsは、ObservabilityCON 2026において、すべてのGrafana CloudスタックへのKnowledge Graph搭載、Grafana Cloud Digital Experience Monitoringの新機能追加、Grafana Cloud Incident Response Management(IRM)の機能拡張を発表しました。これらの新機能により、インフラとアプリケーションの依存関係がユーザーエクスペリエンスや障害対応と結び付けて把握できるようになり、人間とAIエージェントが共通のコンテキストのもとで問題の調査と対応を進められます。

AIエージェントを活用したシステムのアーキテクチャが複雑化し、エージェントを活用して問題の調査・対応を行うチームが増える中、エージェントには「技術的な事象」と「ビジネスへの影響」を結びつけるためのコンテキストが欠かせません。多くの場合、データベースからユーザーのブラウザに至るまでのテレメトリ(メトリクス、ログ、トレースなどの稼働データ)は取得できているにもかかわらず、障害が発生したデータベース、影響を受けるサービス、対応する担当チーム、そして顧客の関係を示す情報が不足しています。

「2026 State of Observability Report」で調査対象となった300名のITおよびエンジニアリングのリーダーは、「予期しないシステム動作を説明できるが、ユーザーに影響が出る前に問題を検知・防止できない」を、最も多い成熟段階(30%)として回答しました。このギャップを埋めるため、Grafana Cloudはフルスタックオブザーバビリティを継続的に拡張し、人間とエージェントが各種シグナルを顧客が実際に使用している製品と結びつけられるようにします。Grafana Cloudはオープンスタンダードを基盤としているため、Grafana独自のエージェントだけでなく、すでに利用している他のエージェントとも連携できます。

Grafana Labsのプロダクトディレクター、Richard Lamは次のように語っています。「多くの企業が抱えているのは、モニタリングの問題ではなく、技術的負債の問題です。すべてのレイヤーからテレメトリを取得していても、その影響を受ける顧客と結びつける手段がないのです。Knowledge Graphをすべてのクラウドスタックに搭載し、その適用範囲をインフラからユーザーまで拡張しました。、統合されたオブザーバビリティを各組織が自ら組み立てるものではなく、人間にとっても、人間と共に働くAIエージェントにとっても統一された基盤となるものにします。」

運用中のシステム全体を一元的に把握

フルスタックの可視性は、各レイヤーが連携してこそ意味を持ちます。Knowledge Graphはインフラ、アプリケーション、ユーザー向けシグナルを共有モデルで結び付けます。これにより、人間とAIエージェントが依存関係を横断して事象の根本原因まで追跡できます。

Grafana Cloud Knowledge Graphは、システムの構成要素とその関係、稼働状態を結びつけ、実行時に参照できるコンテキストを提供する基盤です。各企業はここで、AIエージェントが自社環境について把握すべき情報を整理・管理します。
Knowledge Graphは、Grafana Cloudのオブザーバビリティソリューションから得られるテレメトリをもとにコンテキストを構築し、AIエージェント、アプリケーション、データベースと、クラウドサービスやKubernetesクラスターとの関係を示します。フロントエンド監視と合成監視(シンセティック監視)を通じて、ユーザー体験まで可視化範囲を広げます。また、企業はカスタムエンティティ(Custom entities)を利用して自社だけが持つ知見を追加できるため、人間とAIエージェントがオープンスタンダードを基盤とした同じコンテキストで作業できます。この共通のコンテキストにより、複雑な問題も推測や行き詰まりを減らして解決できます。

Knowledge Graphの新機能は以下のとおりです。


・カスタムエンティティ(Custom entities、GA):テレメトリから定義したエンティティ(サービスやインフラなど、グラフ上で扱う構成要素)とその関係を使い、Grafana Cloudが検出した構成要素を、自社の製品などのビジネス上の単位にまとめられます。Grafana AssistantのKnowledge Graphモードが、既存の関連づけの確認とルールの作成を支援します。


・担当情報付きサービスカタログ(Service catalog with ownership、プライベートプレビュー):Grafana Cloud Service Centerからサービスの担当者や担当チームの情報、オンコール当番表、運用手順書(ランブック)をグラフ上に統合します。これにより、依存関係をたどる際に、そのサービスに対応できる担当者や担当チームも同時に把握できるようになります。


・AIエージェント向けの実行時コンテキスト(Runtime context for agents、GA):Grafana Assistantや、gcx経由で接続された任意のAIエージェントは、実行時にKnowledge Graphの情報を参照できます。グラフクエリ言語Cypherによる検索機能が新たに追加され、AIエージェントは構成要素間の関係を柔軟に取得できます。これにより、生のテレメトリから毎回コンテキストを組み立て直す手間を省き、すでに構築された情報を調査の起点として利用できます。

データ分析・リスク管理ソリューション企業LexisNexis Risk Solutionsのソフトウェアエンジニアリング/シニアディレクター、Neil Wilson氏は次のように語っています。
「これからのオペレーションを定義するのは、誰が最も多くのテレメトリを集めるかではなく、誰が最も正確なコンテキストを提供できるかです。テレメトリからは何が起きているか、コンテキストからは、それがなぜ重要なのかがわかります。調査で最も難しいのが、データ不足であることはまれです。課題は、複雑なエコシステム全体で、サービスの担当者や担当チーム、依存関係、運用知識、顧客への影響を結びつけることです。Entity Graph(システム構成要素間の関係を示すグラフ)は、それらのつながりを可視化し、エンジニアとAIシステムの両方がデータから理解へ、そしてアクションへと移行するために必要なコンテキストを提供します。」

システム障害だけでなく、ユーザーがつまずく場所を把握する

サーバーだけを監視するオブザーバビリティでは、顧客が実際にアプリを操作する場面で起きている問題を見逃してしまいます。Grafana Cloud Digital Experience Monitoringは、フルスタックオブザーバビリティをブラウザとモバイルデバイスにまで拡張し、期待される動作を再現するプロアクティブなテストと実際のユーザーから得られるシグナルを、スタック全体と同じテレメトリ上で連携させます。今回、Grafana Labsは、システムの健全性とユーザーエクスペリエンスのギャップをさらに縮めるため、新たなユースケース、ユーザージャーニー、データ種別、表示形式に対応する機能をリリースしました。
・Session Replay(パブリックプレビュー):アプリケーション上でのユーザー操作を記録し、動画プレーヤーのような画面で再現できます。問題発生時の状況を関連するテレメトリと照合し、何が起きたかを正確に把握できます。

・Mobile Observability (プライベートプレビュー):アップストリームのネイティブOpenTelemetry SDKを使用して、iOS、Android、React Native、Flutterアプリにフロントエンドオブザーバビリティを拡張します。モバイルユーザーの体験を把握し、別途ツールを追加することなく、スタック全体の他のテレメトリと同じ基盤上で結びつけられます。


・Critical User Journeys(プライベートプレビュー):重要なユーザージャーニー(ユーザーが目的を達成するまでの一連の操作)を定義し、各チームがその重要度を共通の基準で判断できるようにします。ジャーニーをエンドツーエンドで探索し、コンバージョン率の低下から根本原因まで1つのビューで追跡できます。

人間とAIエージェントが共有するインシデントの状況

フルスタックの可視性が最も重要になるのは、障害が発生したときです。障害対応こそ、すべてのレイヤーが連携して機能しなければならない場面です。しかし実際には、AIの登場によって障害対応はシンプルになるどころか、より複雑になっています。AIエージェントを障害対応に取り入れる組織が増える中、調査の調整が新たな課題となっています。エンジニア、コーディングエージェント、Grafana Assistantが同じインシデントを同時に調査するため、何がすでに確認済みなのかの共有記録がなければ作業が重複するおそれがあります。Grafana Cloud IRMの機能拡張により、人間とAIエージェントが障害対応において状況を共有し、同じワークスペースで作業を進められるようになります。


・Grafana Workflows(パブリックプレビュー):Grafana Cloudと他のツールをまたいでアクションを連携させる、イベント駆動型の自動化機能です。分析や文章作成が必要なステップにはGrafana Assistantを活用できます。重大インシデントの初動対応、オンコール当番の引き継ぎレポート、サービスの稼働状況をまとめる週次レポートに対応した、設定済みのワークフローテンプレート(ブループリント)も用意されています。

・Operational Context with Knowledge Graph(プライベートプレビュー):過去のインシデント対応で試した対処、判明した事実、原因候補から除外した仮説を記録します。次回の調査ではこれらの記録を起点にでき、AIエージェントは、過去の仮説を現在の証拠と照らし合わせて検証できます。

・Response Console(プライベートプレビュー):人間とAIエージェントが障害対応で協力するための統合インターフェイスです。対応者はClaude、Codex、Assistant Investigationsを1か所で利用でき、すべてが同じKnowledge Graphのコンテキストを共有するため、作業の重複や確認済み事項の見落としを防ぎます。

本日リリースした機能についての詳細は、以下の資料もご覧ください。
・ObservabilityCON 発表の全詳細はブログをご覧ください
・「2026 State of Observability Report」全文はこちら
・IDC「The Business Value of Grafana AI」レポートはこちら

Grafana Labsについて

Grafana Labsは、1万社を超える組織に活用されているフルマネージド型オブザーバビリティプラットフォーム、Grafana Cloudを提供しています。Grafana Cloudは、システムの信頼性向上、インシデントの迅速な解決、大規模なテレメトリの最適化を支援します。


オープンソースとオープンスタンダードを基盤とし、あらゆるスタックとの相互運用性を考慮して設計されたGrafana Cloudは、AIを活用したオブザーバビリティと、AIシステムを監視するためのオブザーバビリティの両方を提供します。これにより、企業とそのAIエージェントは、保存場所を問わず、分散したあらゆるデータを一元的に可視化・理解し、必要なアクションを迅速に実行できます。Anthropic、Bloomberg、NVIDIA、Microsoft、Salesforceをはじめ、多くの企業がGrafana Labsを利用しています。


Grafana Labsは、40カ国以上にチームメンバーを擁するフルリモート企業です。Lightspeed Venture Partners、Sequoia Capital、GIC、Coatue、J.P. Morgan、CapitalG、Lead Edge Capitalをはじめとする主要投資家から支援を受けています。詳しくはgrafana.com/jaをご覧いただくか、LinkedInおよびXをフォローしてください。

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会社概要

グラファナラボ日本合同会社

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業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区銀座5-6-12 MIYUKIビル9階
電話番号
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代表者名
レインタンク・インク
上場
未上場
資本金
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設立
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