世界教育フォーラム:2030年までの教育目標について各国政府が協議

韓国仁川にて、世界教育フォーラムが開催中

5月19日(火)から21日(木)まで、今後15年間の世界共通の教育目標を議論するため、韓国仁川にて、世界教育フォーラムが開催されています。
5月19日(火)から21日(木)まで、韓国仁川にて今後15年間の世界共通の教育目標について議論するため、世界教育フォーラム(World Education Forum 2015)が開催されています。フォーラムの最終日にはすべての人に等しく質の高い教育を保障するために、政府や主要機関が国際間、地域間、また国内がどう連携し、計画策定やモニタリング、資金動員を進めていくかを示す宣言文が採択されます。

19日のオープニング・セレモニーには、朴槿惠大統領、潘基文国連事務総長、イリーナ・ボコバ ユネスコ事務局長、ジム・ヨン・キム世界銀行総裁、2014年のノーベル平和賞カイヤル・サティヤルティ氏、教育のためのグローバル・パートナーシップ(Global pertnership for Education:GPE)理事長のジュリア・ギラード氏、経済学者のジェフリー・サックス氏らが参加し、世界の子どもや大人の教育の現状、教育が果たす役割、今後の教育支援や教育政策はどうあるべきかというポイントについて、スピーチがありました。

フォーラムには130か国から大臣クラスを含む政府、国際機関、有識者、NGO、ユースや子どもたちなど1500人が参加しています。日本からは、外務省、文部科学省、日本の市民社会の代表者が参加しています。

2015年は2000年に定められた「万人のための教育Education For All :EFA」目標の達成期限です。フォーラムでは過去15年間の進捗状況と、新たな教育課題が議論され、9月に採択される持続可能な開発のための目標(Sustainable Development Goals:SDGs)の策定にむけてのロードマップが示されます。

これまでの15年間に途上国政府の自助努力や先進国の教育援助、国際機関やNGO等の教育支援によって、2000年から2012年時点で、学校に通えない子どもは7600万人減少し、就学前教育を受けた子どもは6700万人増えました。

しかしながら、ユネスコが発行するEFAグローバル・モニタリング・レポートによると、世界では5780万人の子どもが小学校に通っておらず、7億8100万人の大人が読み書きができません。レポートでは、2030年までに、すべての人が就学前教育、小学校、中学校、に行けるようになるには、220億米ドル必要とされています。

主なスピーカーからのメッセージ
朴槿惠大統領
「韓国の発展は戦後、教育に投資をしたことで実現した。朝鮮戦争後、国が荒廃した時に、ユネスコから教育支援を受けたことは忘れない。地球市民性教育と国際理解教育やICT を通じて、世界の教育を支援したい。」

潘基文国連事務総長
「韓国は、最貧国からOECDの加盟国になった唯一の国である。それは、すべて教育のおかげである。戦時中は、ユネスコ、ユニセフから支援してもらってきた。教育は特権ではなく、権利である。教育は、マイノリティ、障害を持った人々、社会的に弱者な人々に対して特に重要である。また教育は、地球市民を育成するためにも必要なことである。」

イリーナ・ボコバユネスコ事務局長
「教育には貧困を撲滅する力がある。そして持続可能な開発のためのゴールを達成するために欠かせないものである。ユネスコは子どもたちが知識、価値観、スキルを身につけ、責任ある地球市民として生きられるよう過去15年間活動してきた。子どもだけでなく、大人にも生涯を通じて教育を受けられるように引き続き努力しなければならない。教育は人権であるだけでなく、平和な社会を作るためにも欠かせないものである。」

カイラシュ・サティヤルティ氏
「教育は若者を過激主義から防ぐための最も有効な武器である。なぜ、国防費を減らして教育費にまわせないのか。この会合で少なくともGNPの6%、公共支出の少なくとも20%を教育に使うこと、ODAの10%を基礎教育に使うことを合意すべきだ」

ジュリア・ギラード氏
「世界中の子どもが質の高い教育を受けるために、目標を高く設定するだけでなく、野心的な資金調達についても
議論すべきだ。次の世代も教育を受けることができるように、いまこそ資金確保のモーメンタムを作らなければならない。」

ジェフリー・サックス氏
「途上国政府が公共支出の20%を教育にあてたとしても、持続可能な開発のための目標の教育目標の達成のためには年間400億ドルが不足する。しかし現状では低所得国への教育援助額は20億ドルにすぎない。一方、400億ドルは米国国防省の予算の20日分にすぎない。EFA達成のための財政支援を行う多国間機関である教育のためのグローバル・パートナーシップ(GPE)を先進国はもっと支援すべきだ。」
 

 


世界教育フォーラム
http://en.unesco.org/world-education-forum-2015/ 

★お問合せ・取材申し込み★
〒154-8545 東京都世田谷区三軒茶屋2-11-22-11F
公益財団法人プラン・ジャパン後藤 亮、城谷 尚子
TEL:03-5481-0030(平日9:00~17:30)
メール:goto@plan-japan.org、shiroya@plan-japan.org
 

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ビジネスカテゴリ
国際情報・国際サービス
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

URL
https://www.plan-international.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都世田谷区三軒茶屋2-11-22 サンタワーズセンタービル10階・11階
電話番号
03-5481-6100
代表者名
池上 清子
上場
未上場
資本金
-
設立
1983年05月