Viatrisによる、日本におけるPitolisantの独占権および日本とアジア太平洋地域の特定市場におけるスピジア®の独占権を含むアキュリスファーマ完全子会社化のお知らせ
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アンメットメディカルニーズの高い領域をターゲットとする2つの革新的資産の追加により、日本におけるViatrisのプレゼンスを強化
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中枢神経系領域における既存のインフラと専門知識を活用
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付加価値をもたらす地域事業開発機会をターゲットとする戦略を展開
ピッツバーグ–2025年10月15日–本日、グローバルヘルスケア企業のViatris Inc. (Nasdaq: VTRS)は、神経疾患に対する革新的な治療薬の商業化に注力している臨床段階のバイオ医薬品企業、アキュリスファーマ株式会社を買収し、完全子会社化したことをお知らせいたします。Viatrisは、中枢神経領域(CNS)における2つの資産、pitolisantとスピジア®の独占的開発・販売権を取得し、日本における革新的な製品ポートフォリオをさらに拡大します。
本取引により、ViatrisはヒスタミンH3受容体の選択的拮抗薬/逆作動薬であるpitolisantの日本における独占的開発・販売権を取得しました。日本人の患者さんを対象とした直近の第3相臨床試験の良好な結果と、国際的に確立された良好なベネフィット・リスクプロファイルに基づき、Viatrisは2025年末までに、成人のナルコレプシー患者における日中の過度の眠気(EDS)またはカタプレキシー(情動脱力発作)の治療薬、ならびに持続性陽圧呼吸(CPAP)療法による気道閉塞に対する治療を実施中の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)に伴う日中の過度の眠気の治療薬として、厚生労働省に製造販売承認を申請する予定です。
本取引には、てんかん重積状態の治療薬として2025年6月に日本で承認されたスピジア点鼻液の日本およびアジア太平洋地域の特定市場における独占権も含まれています。
Viatris Inc.のChief Commercial OfficerのCorinne Le Goffは次のように述べています。「アキュリスファーマの買収により、当社は日本における強固な営業基盤と中枢神経領域における長年の専門知識を活用し、より多くの患者さんに革新的な治療を提供できるようになりました。pitolisantとスピジア®が当社の革新的な製品ポートフォリオに加わることは、最大の影響力を発揮できる領域で成長を目指す当社の取り組みと戦略的に合致しており、世界市場における当社の核となる強みを補完する事業開発戦略の好例となります」
本買収により、全般不安症(GAD)の適応症で承認申請中のイフェクサー®SRカプセル、急性心筋梗塞の治療薬selatogrel、IgA腎症の治療薬Nefecon、全身性エリテマトーデス(SLE)の治療薬cenerimod(いずれも第3相ピボタル試験実施中)、およびドライアイの治療薬Tyrvaya(2026年第3相臨床試験開始予定)をはじめとする、日本におけるViatrisの革新的な製品ポートフォリオがさらに拡大します。
本買収の取引条件
本買収の合意条件に基づき、Viatrisは、アキュリスファーマの株主に対し、本買収の対価として一時金を支払いました。さらに特定の薬事および販売の達成に応じたマイルストン、ならびに純売上高に対するロイヤルティを支払います。
Pitolisantについて
Pitolisantは、人間の睡眠・覚醒リズムの制御において重要な役割を担っているヒスタミン含有ニューロンのシナプス前部に分布する自己受容体、ヒスタミンH3受容体へ選択的に結合する拮抗薬/逆作動薬です。pitolisantは、2016年に「カタプレキシー(情動脱力発作)を伴う、又は伴わないナルコレプシー」の治療薬として、2021年には「OSASに伴う日中の過度の眠気」の治療薬として、欧州医薬品庁(EMA)より承認を取得しました。米国では、2019年に「ナルコレプシーに伴う日中の過度の眠気」の治療薬として、2020年には「ナルコレプシーに伴うカタプレキシー」の治療薬として、ブランド名Wakix®として米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得しました。2023年末時点でpitolisantは、ナルコレプシーの治療薬として欧州・米国含め38か国、OSASの治療薬として欧州29か国で承認を得ています。
ナルコレプシーおよびOSASの両疾患において、日本人患者を対象としたピボタル試験では良好な結果が得られました。ナルコレプシーに対する第3相臨床試験では、エプワース眠気尺度(ESS)を用い、プラセボ群との比較による日中の過度の眠気(EDS)の改善という主要評価項目を達成し、エプワース眠気尺度(ESS)において、両群間で統計学的に有意な差が認められました。さらに、主要な副次的評価項目であるカタプレキシー(情動脱力発作)の頻度は、これまでの国際共同第3相臨床試験で認められたものと同等の抑制効果を示しました。重篤な有害事象は認められず、安全性および忍容性は国際共同臨床試験の結果と一致していました。
OSASに対する第3相臨床試験では、CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)による治療にもかかわらずEDSが残る日本人の患者を対象に、pitolisantの有効性を評価しました。12週間の治験終了時、pitolisant投与群では、プラセボ群と比較して、EDSの測定に用いられるESSのスコアが低く、統計学的に有意な差が認められました(p=0.007)。さらに、安全性と忍容性は国際共同臨床試験の結果と一致しておりました。
スピジア®(一般名:ジアゼパム)について
日本では「スピジア®点鼻液5mg、同7.5mg、同10mg」が2025年6月に、2歳以上の患者におけるてんかん重積状態の治療薬としてアキュリスファーマが製造販売承認を取得しました。本剤は国内で初めての経鼻投与型抗けいれん薬であり、てんかん重積状態又はてんかん重積状態に移行する恐れのある発作が起きた時に投与する医薬品です。また、成人においては医療機関外での投与が承認された初めてのレスキュー薬となります。
本剤は米国Neurelis社が開発し、アキュリスファーマが日本およびオーストラリア、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、ニュージーランド、フィリピン、韓国、タイ、ベトナムを含むアジア太平洋地域の特定市場での独占的開発・販売権を取得しています。Neurelis社は2020年に、ジアゼパム点鼻液(米国商品名:Valtoco®)について「6歳以上のてんかん患者における通常の発作パターンとは異なる間欠性の典型的な発作頻発のエピソード」の急性期治療としてFDAより承認を得ています。2025年4月にFDAは、適応症を2歳以上の患者に拡大しました。日本においては、ジアゼパムは注射剤などの剤形でてんかん発作時の治療薬として約60年使用されています。
Viatrisについて
Viatris Inc.は、ジェネリック医薬品と先発医薬品の間にある差異を埋める独自の位置を占めており、両者の長所を組み合わせることで、世界のヘルスケアニーズにより包括的に対応する世界規模で事業展開するヘルスケア企業です。当社は、「世界中の誰もが、人生のあらゆるステージで、より健康に生きられるよう貢献します」というミッションのもと、大規模な医薬品のアクセスを提供しています。毎年、世界中の約10億人の患者さんに高品質の医薬品をお届けし、生まれたときから人生を終えるときまで、急性症状から慢性疾患まで、人生のあらゆる瞬間に関わっています。非常に広範かつ多様な医薬品ポートフォリオ、必要なときに必要な場所でより多くの人々に手を差し伸べることを可能にする比類のない世界規模のサプライチェーン、そして高度なサイエンスの専門知識により、世界で尽きることのないヘルスケアの課題に取り組んでいます。私たちにとってアクセスは深い意味を持っています。Viatris Inc.は米国に本社を置き、ペンシルベニア州ピッツバーグ、中国上海、インドのハイデラバードにグローバルセンターを有しています。詳細については、viatris.comおよびinvestor.viatris.com、LinkedIn、Instagram、YouTube、X(旧:Twitter)をご覧ください。
アキュリスファーマについて
アキュリスファーマは、日本のドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロス解消の先駆者となり神経・精神疾患にかかわる社会課題解決に取り組む日本発の製薬ベンチャーです。“Catalyst to Access”(革新的な医療への橋渡しを担う)という理念を掲げ、Aculys(アキュリス)を社名としました。神経・精神疾患領域において革新的な医療手段への橋渡し役となり、患者さんとご家族、医療関係者、社会により良い医療を届けるため、欧米諸国から革新的で優れた医薬品を導入し、開発・販売を担い、さらに疾患を取り巻くさまざまな課題に対するソリューションを提供します。
将来予測に関する記述
本プレスリリースは、「将来予測に関する記述」が含まれています。これらの記述は、1995年私的証券訴訟改革法のセーフハーバー条項に基づいて作成されています。「将来予測に関する記述」には、以下の記述が含まれる場合があります。
Viatrisがアキュリスファーマの買収を完了し、日本におけるpitolisantの独占権および日本とアジア太平洋地域の特定市場におけるスピジア®の独占権を取得すること、アンメットメディカルニーズをターゲットとする2つの革新的な資産を追加することで日本におけるViatrisのプレゼンスを強化すること、中枢神経領域における既存のインフラと専門知識を活用すること、付加価値をもたらす地域の事業開発機会をターゲットとする戦略を展開すること、日本人の患者における直近の第3相臨床試験の良好な結果および世界的に確立された良好なベネフィット・リスクプロファイルに基づき、Viatrisは2025年末までに厚生労働省に、成人のナルコレプシー患者の日中の過度の眠気(EDS)またはカタプレキシー(情動脱力発作)の治療薬、および閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)に伴う日中の過度の眠気の治療薬として製造販売承認を申請する予定であること、アキュリスファーマの買収により、当社の日本における強力な販売インフラと中枢神経領域における長年の専門知識を活用し、これらの革新的な治療薬をより多くの必要とする患者に提供できるようになること、当社の革新的な製品ポートフォリオにpitolisantとスピジアが加わることは、最大の影響力を発揮できる領域で成長を目指す当社の取り組みと戦略的に合致しており、世界市場における当社の核となる強みを補完する事業開発戦略の好例であること、この買収により、全般不安症(GAD)の適応症として承認申請中のイフェクサー®SRカプセル、急性心筋梗塞の治療薬selatogrel、IgA腎症の治療薬Nefecon、全身性エリテマトーデス(SLE)の治療薬cenerimod(いずれも第3相ピボタル試験実施中)および2026年に第3相臨床試験開始予定のドライアイの治療薬Tyrvayaを含む、Viatrisの革新的な製品ポートフォリオがさらに拡大すること、買収契約の条件に基づき、Viatrisが買収の対価としてアキュリスファーマの株主に一時金を支払ったこと、特定の薬事および販売の達成に応じたマイルストン、ならびに純売上高に対するロイヤルティを支払うこと、ナルコレプシーとOSASの両疾患で日本人の患者を対象としたピボタル試験では良好な結果が得られたこと、ナルコレプシーの第3相臨床試験では、エプワース眠気スケール(ESS)を用いて、プラセボ群と比較した日中の過度の眠気(EDS)の改善が主要評価項目で達成されたこと、ESSにおいて両群間で統計学的に有意な差が認められたこと、さらに、主要な副次的評価項目であるカタプレキシーの頻度が、これまでの国際共同第3相臨床試験で認められたものと同等の抑制効果を示したこと、重篤な有害事象は認められず、安全性および忍容性の結果は国際共同試験と一致していたこと、CPAP療法による治療にもかかわらずEDSが残る日本人OSAS患者を対象としたOSAS第3相臨床試験でpitolisantの有効性を評価したこと、12週間の治験終了時に、pitolisant投与群はプラセボ群と比較してEDSの測定に使用されたESSスコアが低く統計学的に有意な差があったこと(p=0.007)、さらに、安全性および忍容性は国際共同臨床試験の結果と一致していたこと。
「将来予測に関する記述」にはリスクや不確実性が伴います。そのため、将来における実際の結果は、かかる「将来予測に関する記述」によって明示または暗示されたものとは大幅に異なる場合があります。このような相違の原因または一因となり得る要因には、次の事象が考えられますが、これらに限定されるものではありません。
Viatrisが買収によって期待される利益を実現できないこと、研究開発に内在する不確実性(臨床試験の結果を含む)、期待される臨床評価項目の達成能力、好ましくない新たな臨床データおよび既存臨床データの更なる分析の可能性、臨床試験データが規制当局によって異なる解釈や評価を受けるリスク、規制当局が臨床試験のデザインおよび結果に満足するかどうか、医療および医薬品規制当局の行動および決定、適用法令を遵守する当社の能力、米国および海外における医療および医薬品に関する法令の変更、Viatrisによる新製品の市場投入能力に対する規制、法律、その他の障害、開発中の製品および/または規制当局の承認を取得した製品が市場で受け入れられるレベルに達しない、有効性または安全性を達成できない可能性、規制上の優先順位の変化および保健機関の人員削減に伴う審査、対応および承認期間の長期化、Viatrisまたはそのパートナーによる製品の開発、製造、および販売能力、進行中の法的訴訟の範囲、時期および結果、およびかかる訴訟がViatrisに与える影響、Viatrisが期待または目標とする将来の財務および営業実績および結果を達成できないこと、のれん代または減損費用またはその他の損失、Viatrisの製造施設の変更または問題、国際事業に関連するリスク、第三者との関係の変化、Viatrisまたはそのパートナーの顧客およびサプライヤーとの関係および顧客の購買パターンの変化の影響、競争の影響、Viatrisまたはそのパートナーの経済状況および財務状況の変化、Viatrisの製品の将来の需要、価格設定および償還に関する不確実性、不確実性および経営陣の制御が及ばない事項(一般的な政治経済状況、将来の関税および貿易制限による潜在的な悪影響、インフレ率、世界的な為替レートなどを含むがこれらに限定されない)、Viatrisが米国証券取引委員会(「SEC」)に提出した書類に記載されているその他のリスク。
Viatrisは、SECの公正開示規則(Regulation Fair Disclosure、Reg FD)が示す「非排除的」な方法に従い、重要な情報を広く一般に開示する手段として、ウェブサイトを日常的に使用しています。Viatrisは、法律で義務付けられている場合を除き、本プレスリリースの日付以降に上記の声明を改訂または変更して更新する義務を負いません。
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