伊香保温泉 ホテル松本楼は2027年までに、卵をケージフリーに切り替えることを約束します
伊香保の旅館からアニマルウェルフェアを発信
認定NPO法人アニマルライツセンター(東京都渋谷区:代表理事 岡田千尋)との話し合いの結果、この決断に至りました。
ホテル松本楼が掲げるSDGs達成に向けた宣言書に、持続可能な食への転換の2030年に向けた指標として「2027年までに100%ケージフリーの卵に切り替える」と明記されました。
外資系ホテルがケージフリーを宣言する中、国内のホテルもそこに追いつき、鶏のアニマルウェルフェアを大切に考え発信する時代が訪れました。
2021年11月1日、ホテル松本楼(群馬県伊香保温泉:若おかみ 松本由起)は、アニマルウェルフェアとSDGsの双方を重視し、当館で使用する卵を、2027年までに100%ケージフリー、つまり平飼い又は放牧の卵に切り替えることを発表しました。
認定NPO法人アニマルライツセンター(東京都渋谷区:代表理事 岡田千尋)との話し合いの結果、この決断に至りました。
SDGs達成に向けた宣言書( http://www.matsumotoro.com/img/sdgs.pdf )に、
持続可能な食への転換の2030年に向けたしようとして「2027年までに100%ケージフリーの卵に切り替える」と明記されました。
また、重点的な取組には「植物性タンパク質の積極的な導入」「アニマルウェルフェアに配慮した食材の導入」が追加されました。
【ホテル松本楼、若おかみ 松本由起のコメント】
ホテル松本楼は「日本一社員、お客様、環境に優しい宿」を目指しております。
コロナ禍を機に、社員全員でSDGs活動に力を入れて取り組んで参りました。その一環としての「ヴィーガン」メニュー開発過程で、「アニマルウェルフェア」の考え方を知りました。
私共が「ケージフリー」を宣言させて頂くことで、鶏卵生産者の方々の変革の動機に少しでも繋がればと願っております。
また少し前の私の様に、「アニマルウェルフェア」の日本の現状を知らない方々に、宿を通して、触れて頂く機会を、微力ながら提供出来たら光栄だと思っております。
【認定NPO法人アニマルライツセンター代表理事 岡田千尋のコメント】
多くの外資系ホテルがケージフリーに移行を始めている中、国内のホテルは出遅れていました。松本楼は、純粋に動物たちの現状に心を痛め、ホテルとして鶏たちのためにできることをすると決断してくれました。取引きのある養鶏場との関係を慮り決断ができないケースが多くありますが、若女将の松本由起さんは、生産者に共に歩む選択肢も提示しながら、松本楼としての決断を伝え理解を得ました。生産者は2027年までに平飼いに取り組む猶予があり、松本楼は社会に良いことをしたいと考えています。生産者がどういう選択をするかはまだわかりませんが、企業も、生産者も、消費者も含めて、ケージに閉じ込められるという苦しみを鶏に与えないことを選択し、良い循環を作っていくことができる、最良の事例になることを期待しています。
■ケージフリーを目指す意義
ケージ飼育の養鶏場では、狭くぎゅうぎゅう詰めで、鶏たちは自然で重要な行動が一切とれません。日本の平均飼育面積は一羽あたりたったB5サイズだけであり、これは世界の中でも最低レイベルです。バタリーケージの飼育はケージフリーの飼育と比べると、死亡率が高いことがわかっており、またケージフリーの飼育の場合は改善の余地がありますが、バタリーケージには有りません。ケージフリーに切り替えることで、サプライチェーンに組み込まれた鶏たちの福祉は、劇的に改善されます。需要があって初めて、生産者が飼育を切り替えることができます。その穏やかな移行を支援する今回の発表は採卵鶏にとっても日本の畜産にとっても重要な第一歩です。
畜産動物のアニマルウェルフェアはSDGsとも関係しています。ターゲット12の”つくる責任・つかう責任”はもちろんのこと、効率ばかりを重視してきた集約的畜産が新たな疾病を生み出すリスクが指摘されています。これはターゲット3”すべての人に健康と福祉を”を大きく後退させうるものです。ワンヘルスの概念が重要性を増していますが、人の健康も、動物の健康も、環境の健康も全てつながっています。動物たちが、密ではなく、運動ができ、自然な行動ができ、ストレスが低い状態を維持することは、動物たちへの思いやりであるとともに、人の社会の持続可能性にもつながっています。
■ホテルのアニマルウェルフェア動向
実はホテル業界はもっともケージフリーが進んでいる業界の一つです。ANAホテルやインターコンチネンタルホテルなどを持つIGHグループ、ヒルトン、マリオットなど多くが日本を含めてケージフリーへの移行を約束しています。国内企業ではまだ多くはありませんが、複数のホテルが移行を約束しています。ホテル松本楼はこれらのホテルの仲間入りを果たしました。
その他の業界を含めると、日本でも140以上の企業やお店がこの恐ろしい飼育方法から遠ざかっています。
【ホテル松本楼について】
赤ちゃんからご高齢者、ハンディキャップをお持ちの方、食事に注意が必要な方、外国人の方など誰でもが、旅行を躊躇することなく、安心して楽しめると選んで頂ける宿作りに取り組んでいます。
この10月には、観光庁の「心のバリアフリー認定」にて、全国48軒中の一つとして、認定されました。また地域の魅力を伝えるために地産地消や、環境に配慮したフードロスの削減などの活動も行っております。これらの全ての取り組みを実行するのは、老若男女の社員たちであって、日々「共に学び、共に成長し、共に幸せになる宿」として意欲的にお客様をお迎えしています。
群馬県渋川市伊香保町 伊香保 164
http://www.matsumotoro.com/
【認定NPO法人アニマルライツセンターについて】
アニマルライツセンターは、動物たちの現状を明らかにし、アニマルウェルフェア向上とアニマルライツの普及を行う日本の動物保護団体。主に、卵や肉などの食べ物として扱われる動物、毛皮など衣類素材として扱われる動物を守るための活動や、ヴィーガンの普及促進やエシカル消費の推進を行ってきました。2005年から開始した毛皮反対キャンペーンでは、日本の毛皮消費量を90%減少させてきた実績があります。
東京都渋谷区宇田川町12-3ニュー渋谷コーポラス1009
https://arcj.org/
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