グローバルな量産・販売網の強化に向け344億円を調達
カーライルのネットワークを活用、大規模商業展開を加速
この度、Spiber 株式会社(取締役兼代表執⾏役 関⼭ 和秀、以下「当社」)は、カーライル(日本代表 山田 和広、以下「カーライル」)を中心とする世界有数の投資家、並びに既存投資家である株式会社海外需要開拓支援機構(代表取締役社長 川崎 憲一、以下「クールジャパン機構」)等の国内投資家を割当先とする第三者割当増資(以下「本ラウンド」)により、総額244億円の資金調達することを決議いたしました。
加えて、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社をアレンジャーとして実行した2020年12月28日付の「事業価値証券化(Value Securitization)」と呼ばれる資金調達手法(以下「本スキーム」)による調達に続き、本スキームにより追加で100億円の資金調達を行うことを決議いたしました。これにより、前述の第三者割当増資と合わせ、新たに調達することとなる資金は総額で344億円となります。
本ラウンドにおいて大規模な出資をいただくカーライルは、高度な業界専門性や、サステナビリティに関する知見、ラグジュアリーブランドや繊維・素材を含む各産業セクターとの豊富なグローバルネットワークを持つ世界有数の機関投資家です。カーライルは、これまでグローバルでジーノロジア(Jeanologia)やビューティーカウンター(Beautycounter)などのサステナビリティ関連企業や、モンクレール(Moncler)やゴールデングース(Golden Goose)などの世界有数のアパレルブランドに投資を行ってまいりました。なお、カーライルとしては、本案件が日本国内初のマイノリティグロース投資となります。
また、日本発の新素材を活用したものづくりをグローバルに発信すべく、力強いご支援を頂いているクールジャパン機構からも、本ラウンドにおいて大規模な追加出資を受けることとなります。その他、Fidelity InternationalやBaillie Giffordといったグローバル投資家、既存投資家である東京センチュリー、山形銀行や佐竹化学機械工業といった国内企業も本資金調達ラウンドに参加する予定です。加えて、本ラウンドにおけるアンカー投資家であるカーライル、クールジャパン機構からそれぞれ1名ずつ取締役を受け入れる予定であり、両投資家の持つ知見やネットワークを最大限活用できる環境を整え、大規模なグローバル展開を一層加速していくとともに、数年内に計画するIPOに向けて、グローバルな機関投資家との対話を強化してまいります。
なお、本ラウンドにつきましては、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社にフィナンシャル・アドバイザーとして、またアンダーソン・毛利・友常法律事務所にリーガルアドバイザーとしてご支援いただきました。
当社のBrewed Protein™ (ブリュードプロテイン™)素材は、植物由来でアニマルフリーかつ環境分解性を併せもち、さらに、社内のライフサイクルアセスメントの結果によると、カシミヤをはじめとする動物由来繊維と比較して、温室効果ガスの排出量を大幅に軽減できる可能性が示されました。アパレル産業を始めとする各産業セクターにおいて、持続可能な素材へのニーズが急速に高まる中、Brewed Protein™素材が高く評価されており、多数のグローバルアパレルブランドと共同プロジェクトが進行しています。今後、これらの拡大する需要を充足するべく、年内に初の量産拠点となるタイ・ラヨン工場、その後速やかに米国工場の立ち上げを進めてまいります。
地球の⽣命、循環する⽣態系を支える基幹素材であるタンパク質を産業的に使いこなすためのインフラを整備することを通して、持続可能な社会の実現、地球規模の課題解決に貢献できるよう、引き続き尽⼒してまいります。
Spiberについて
構造タンパク質素材「Brewed Protein™(ブリュードプロテイン™)」を開発する、⼭形県鶴岡市に拠点を置くバイオベンチャー。Brewed Protein™ポリマーは、植物由来の糖類を主原料に使⽤し、微⽣物による発酵(ブリューイング)プロセスにより製造され、⽤途に応じて多様な特⻑を付与することが可能です。そのため、アパレル分野や輸送機器分野など、様々な産業における脱⽯油・脱アニマルのニーズに対し⼤きな役割を果たせる可能性を秘めており、持続可能な社会の発展に資する次世代の基幹素材と⽬されています。2021年内にタイ・ラヨン県にて、当社初となる量産プラントの稼働を開始する予定です。また、現在米国・アイオワ州にて当社協業先のADM社と新たに量産体制を構築しており、早ければ2023年に稼働を開始する予定です。
Spiberウェブサイト: https://www.spiber.inc/
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本ラウンド完了後のポスト・マネー・バリュエーション:約1,330億円
(一株あたり発行価格:4,500円、資金調達実行後の自己株を除いた発行済株式総数:29,565,875株)
カーライルについて
カーライル(CG:NASDAQ)は、深い業界知識を有し、グローバルに展開する投資会社で、「グローバル・プライベート・エクイティ」「グローバル・クレジット」「インベストメント・ソリューションズ」の3つの分野で投資活動を展開しています。カーライルの目的は、関連する投資家、投資先企業、社会の為に投資を行い、価値を創造することであり、2021 年6月末時点の運用資産は総額で2,760億ドルに上ります。現在、世界5大陸の27拠点に1,800名以上の社員を擁しています。カーライルは、日本に特化した円建てのバイアウト・ファンド、「カーライル・ジャパン・パートナーズ」を運用しており、これまでに国内で28件の投資を実行しています。また、日本企業の海外展開、事業効率の改善、経営インフラの強化などを支援してきた実績を有します。
カーライルウェブサイト:https://www.carlyle.com/ja
クールジャパン機構について
クールジャパン機構は、日本の魅力ある商品・サービスの海外需要開拓に関連する支援・促進を目指し、2013年11月、法律に基づき官民ファンドとして設立されました。「日本の魅力」を事業化し、海外需要の獲得につなげるため、「メディア・コンテンツ」「食・サービス」「ファッション・ライフスタイル」「インバウンド」をはじめとする様々な分野でリスクマネーの供給を行っています。これまで、51件・約1,072億円(2021年3月末時点、支援決定ベース)の支援を行ってきました。
クールジャパン機構ウェブサイト:https://www.cj-fund.co.jp/
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