51ヵ国に拠点をもつ世界最大級のエグゼクティブ・サーチ会社 ハイドリック・アンド・ストラグルズ 第7回Route to the Top 2020年次報告書を発表

~パンデミック発生により、過去のCEO経験が再評価されたCEOの外部招聘が増加 一方で、世界的にCEOの性別多様性は低いまま変わらず~

 世界最大級のエグゼクティブ・サーチ会社 Heidrick & Struggles(ハイドリック・アンド・ストラグルズ、本社:アメリカ合衆国 シカゴ、CEO:Krishnan Rajagopalan)は、20の市場で上場企業を率いる965人のCEOのバックグラウンドを分析し、トップの役割への道を切り拓いたスキルと経験についてまとめた、第7回Route to the Top 2020年次報告書を発表。本レポートでは、世界保健機関(WHO)がCOVID-19を世界的パンデミックと宣言した2020年3月11日以降に任命されたCEOと、2019年1月~2020年3月10日までに任命されたCEOとを比較しました。
発表サマリー
・コロナウイルス感染拡大が起こった結果、企業は実績とCEO経験を持つCEOの登用を重視するように。
・経験を重視するようになったため女性CEOの登用が減少。女性CEOの登用は依然として大幅に不足したままであり、今年の報告書では世界全体のCEOのたった5%だった。

パンデミック発生により変化したCEO登用における優先事項
 コロナウイルスの感染拡大は、企業の目的や労働力、また企業がプレッシャーや不確実性に直面してどのようにパフォーマンスを発揮するかに至るまで、企業の自己認識のほぼすべての面を変化させました。2020年のパンデミック発生を受け、企業はリーダーシップの移行を遅らせ、実績のあるCEOを任命し、経験やバックグラウンドにおける多様性の優先順位を下げました。

 ジェフ・サンダース(ハイドリック&ストラグルズ グローバルCEO&ボードプラクティス副会長兼共同マネージングパートナー)は、今回のレポート結果を受けて、「前例のない時代に、企業をシームレスに前進させられる経営者が求められるようになり、パンデミックの間にCEOの選択傾向にシフトが生じました。このような重要な人事を行う企業は過去のCEO経験を重視し、次のCEOを外部から招聘しようとしています。不確実な時期には実績が非常に重要となりますが、グローバルなビジネス環境が正常な状態に戻ったときには、より多様な経験、持続可能性、目的意識が長期的な生存と成長に不可欠であることは間違いありません」と述べています。

Route to the Top 2020レポート:WHO コロナウイルス感染拡大によるパンデミック宣言後に任命されたCEO 

WHOのパンデミック宣言後、CEO経験者の登用が急増

•2020年3月11日~2020年6月30日までに任命された31人のCEOのうち、63%が以前にCEO職を務めていたのに対し、2019年10月~2020年3月10日までに任命された人でCEOを務めたことがある人は44%でした。
•また、新たなCEOを社外に求める企業も増え、社外への指名が35%から57%に急増しました。パンデミックが流行する中、経験豊富な候補者が社内にいなかった可能性が予想されます。

CEO経験を重視する企業ほど、性別、国外経験、異業種経験の多様性が大幅に減少しています。
•女性CEOの任命は、2019年10月以降に任命された人の12%から、パンデミック発表後はわずか6%に減少しました。
•異業種経験は18%から13%に減少し、国外経験は39%から30%に減少しました。

 ボニー・グウィン(ハイドリック・アンド・ストラグルズ グローバルCEO兼ボードプラクティス副会長兼共同管理パートナー)はこの結果に対して、「パンデミックからの脱却に向けて準備を進める企業は、将来のリーダーのパイプラインを詳細に検討し、彼らが困難な未来におけるトップジョブに必要な経験と機会を提供することで、多様なエグゼクティブ交代要員を豊富に開発しなければなりません。今回のパンデミックにより、CEOに求められる最も重要なスキルとして俊敏性、包括性、継続的な学習・適応能力が含まれているが、これらは危機的状況にあるときだけでなく、企業が自らを革新・変革していくためにも必要不可欠なものであることが明らかになりました」と述べています。 

Route to the Top 2020レポート:CEOの概観(2020年6月時点) 

全CEOの4分の3(75%)がCがつく役職の経験者 

•回答者の45%がCEO経験者、18%がCOO経験者、17%がCFO経験者。
•分析した市場においてCEO経験の重視度が最も高かったのはシンガポール(97%)で、最も低かったのは中国(22%)だった。また、COO経験の重視度が最も高かったのはアメリカ(48%)で、最も低かったのはベルギー(0%)となった。CFO経験の重視度においては、オーストラリア(24%)が最も高く、中国(4%)が最も低いという結果になった。

性的多様性、異業種・国外経験の多様性はパンデミックの影響で低下 
•今年のレポートでは、世界のCEOに占める女性の割合は5%に留まり、女性CEOの割合が最も高いのはアイルランド(15%)、最も低いのはブラジル(0%)となった。
•CEOの36%が国外経験を持ち、17%が異業種経験を持っていることも判明。

CEO就任時の平均年齢は50歳、世界のCEOの平均在職期間は6.2年 
•世界的に見て、CEOに任命されたときに45歳未満だった人はわずか22%だった。
•現在のCEOの平均年齢は56歳。米国の平均年齢60歳が最も高く、スウェーデンとアイルランドの平均年齢53歳が最も低い。

Route to the Top 2020レポートについて
 Route to the Top 2020レポートは、グローバルCEOの複合的な見解への洞察を提供し、次の20の経済指標に登録されている企業のCEO965人の主な違いを調べた。オーストラリア、ASX 100;ベルギー、BEL 20;ブラジル、BOVESPA;中国、SSE(トップ100);デンマーク、OMXコペンハーゲン20;フィンランド、OMXヘルシンキ25;フランス、SBF 120;ドイツ、DAX及びMDAX;香港、ハンセン;アイルランド、ISEQ 20;イタリア、FTSE MIB;オランダ、AEX;ノルウェー、OBX;ポルトガル、PSI-20;シンガポール、STI 30;スペイン、IBEX 35;スウェーデン、OMX ストックホルム 30;スイス、SMI Expanded;英国、FTSE 100;米国、フォーチュン100。
 分析は2020年6月30日時点で有効なデータを基に行っています。

■ハイドリック・アンド・ストラグルズ
1953年に米国シカゴで設立した、世界最大級のエグゼクティブ・サーチ会社です。経営トップおよび経営幹部の採用を支援するエグゼクティブ・サーチ、経営幹部を対象とした評価、能力開発、外部候補者とのベンチマーキングを行うリーダーシップ・コンサルティング、経営理念や企業戦略に合致した企業文化形成を支援するアドバイザリーなど、多様なサービスを提供しています。顧客は1兆円企業、多国籍企業、中堅企業、そして政府機関など、多岐に渡っています。

《ハイドリック・アンド・ストラグルズ ジャパン合同会社 会社概要》
設立 :1992年に日本オフィスを開設 (アメリカ本社 1953年設立)
所在地 :〒105-6238 東京都港区愛宕2丁目5番1号 愛宕グリーンヒルズ 森タワー 25階
ジャパンデスク代表パートナー:飯沼 綾
事業内容 :エグゼクティブ サーチ

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会社概要

URL
http://www.heidrick.co.jp/index.cfm
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区愛宕2丁目5番1号 愛宕グリーンヒルズMORIタワー38階
電話番号
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代表者名
スティーブン グリーンバーグ
上場
海外市場
資本金
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設立
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