ブイキューブロボティクス、仙台市・NTTドコモなどと共同で「ドローンを活用した津波避難広報の実証実験」実施
大津波警報のJアラートを起点としたドローンの自動飛行・避難広報 および LTE回線を活用したドローン制御・リアルタイム映像伝送・避難呼びかけに成功
企業・自治体向け業務用ドローンソリューションを提供する株式会社ブイキューブロボティクス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:出村太晋、以下ブイキューブロボティクス)は、2018年3月19日(月)に、仙台市、株式会社NTTドコモ 東北支社らと共同で、「ドローンを活用した津波避難広報の実証実験」を実施いたしました。
■津波避難広報の実証実験の内容
実証実験は3月19日(月)9時30分より震災遺構 仙台市立荒浜小学校および仙台市若林区深沼海岸で実施されました。本実証実験は「仙台市及びNTTドコモによるICTを活用したまちづくりに関する連携協定」の取り組みの一環で、津波避難広報をテーマとした実施は2016年11月に続き2回目であり、今回はさらに新たな技術・試みを数多く追加して実施されました。前回に引き続きドローンソリューションを提供するブイキューブロボティクスは、主に以下2つの実証実験に実施・技術提供しています。
1. Jアラートメール受信によるセルラードローン自動離着陸・自動航行・避難広報
大津波警報のJアラートメールの受信をトリガーとしてドローンが自動離陸し、事前に設定した航路を自動飛行しながら、深沼海岸の海岸沿いにて自動音声で避難広報を実施し、その後自動着陸に成功。LTE回線を活用して伝送される飛行中の映像を対策本部にてリアルタイムで確認しながら、ドローンは往復約2.2kmの航路を約30mの高度で13分程度の時間をかけて安定して飛行。
2. セルラードローンによる遠隔地からの避難呼びかけ
避難広報中に逃げ遅れた人たちを発見した想定で、発見場所を飛行航路に設定し、ドローンを自動飛行で急行させ、搭載したスピーカーを通じてリアルタイムで逃げ遅れた人たちへの呼びかけを行いました。この際、LTE回線を介して伝送したリアルタイム映像コミュニケーションシステムを介して、離れた災害対策本部等から直接避難の呼びかけを行うことが可能であることが実証されました。
その他にも、ドローン航路・画像マッピング、人物検知・画像鮮明化、防災行政無線直接受信などの技術検証も行われました。
実験当日は、時折風速5メートルを大きく超える風が吹き、安全地帯確保のため設置された規制用のコーンが吹き飛ぶこともある環境でありながら、弊社提供のドローンは安定した離着陸・飛行を行い、機体性能・制御技術の高さも示しました。
<2016年11月 実施実験時からの大きなアップデート>
・大津波警報Jアラートメールの受信をトリガーとしたドローンの自動離陸
・ドローンに搭載されたスピーカーからリアルタイム音声での避難広報(前回は録音音声)
・LTE回線を使用したリアルタイム映像伝送およびドローン自動飛行
参照:https://www.vc-robotics.com/news/post-5.html
Jアラートメール受信から自動飛行するドローン
機体と避難広報用スピーカー
LTE回線を使用したリアルタイム映像伝送
伊藤副市長への取材時の様子
■実験実施エリアと検証内容
■仙台市 伊藤 敬幹副市長からのコメント
「今回の実証実験は、より実践的な運用を目指して幅広い実験を実施する、意義のある機会となりました。人の力が及びづらい場所や、二次被害を防止するという観点から、ドローンは非常に優良だと考えています。今後は、課題を抽出・分析して技術力を高めていき、ドローンによる防災・減災を推進していきたいと思っています。」
■ブイキューブロボティクス 代表取締役社長 出村太晋からのコメント
「東日本大震災時の実体験に基づき防災減災を本気で志す自治体・企業との連携、将来を見据えた新しい技術の活用、あらゆる面で、私たちが目指す災害時のドローン実用化の姿を、成功という形で実証することができました。実用化に向けて、技術面を中心とした課題を克服するべく日々前進させ、国内外の災害時・緊急時にドローンが活用され、東日本大震災時にしたような辛い経験を二度としないよう、実現に貢献していきたいと考えています。」
■株式会社ブイキューブロボティクスについて(http://www.vc-robotics.com/)
2015年10月に設立され、ドローンなどのロボティクス技術と先進技術を組み合わせた業務用ソリューション事業を展開しています。特に、自動化/汎用化の取り組みを推進していくことで、省力化・無人化も含めた新しい業務のあり方・実現の仕方を提案し、日本が直面している社会課題を解決していくとともに、課題先進国である日本で培ったそれらのソリューションを世界に向けて発信していきたいと考えています。
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