Blockstream 2.1億ドルを調達、ASIC開発に参入へ
チームの拡大、マイニングハードウェア製造会社買収に伴い、評価額を32億ドルに引き上げ
カナダ、ビクトリア: ビットコインインフラストラクチャーのリーディングカンパニーであるBlockstreamは、シリーズBファイナンスで2.1億ドルの資金調達を実施し、評価額32億ドルを達成しました。また、今回新たにBaillie GiffordとiFinexを投資家に迎えます。
今回の資金調達は、イスラエル半導体業界のトッププレイヤーが設立した、ビットコインマイニングハードウェアの製造会社Spondooliesの知的財産の買収に伴い実施されました。Spondooliesは、2013年の設立から5種類のマイニング製品の設計、製造に成功し、業界黎明期よりエネルギー効率が高く、高性能なマイニングハードウェアを提供してきています。今回、Spondooliesのコアチームの参画を通じ、BlockstreamはASIC部門を立ち上げます。
「Blockstreamは、Spondooliesのコアチームの参画、関連IPの買収を通じ、世界初のエンタープライズクラスのマイニングソフトを2022年にローンチする予定です。Spondoolies のビットコインASICの設計技術とエンジニアリング実績により、当社のエンタープライズクラスのインフラストラクチャーを補完し、ビットコインマイニングの継続的な拡大、分散化を加速します。」(Dr. Adam Back, Blockstream CEO)
今回の資金調達、買収により、再生可能エネルギーの投資リターンを最大化する「Blockstream Energy」など、革新的なマイニング製品の開発を推進します。Blockstreamの新しいマイニングインフラストラクチャーは、米国Square社と共同設立する、太陽光発電によるマイニング施設を含む、世界中の数多くの提携先で導入予定です。
さらに、今回の調達資金を通じ、ビットコインに特化した金融商品や「Liquid Network」 などを主軸に、「未来の金融インフラストラクチャーを構築する」というBlockstreamのミッションを拡大していきます。「Liquid Network」は、サイドチェーン技術を活用した取引所間決済ネットワークで、企業間で迅速かつ機密性の高い安全なビットコインや様々なデジタルアセットの移転を可能にします。世界中の暗号資産関連企業が参画しており、単一障害点の発生を防ぐことを担保すべく、参加者が連合して管理・運営を手掛けています。
「Baillie Giffordは、変革をもたらす成長企業をアーリーステージから積極的に支援しています。私たちは、Blockstreamのファウンダーやマネジメントチームをリスペクトし、今後彼らのビットコンベースのアセット、証券などを対象とする決済ネットワークが、資本市場の設計や運営に変革をもたらす可能性があると考えています。」(Baille Gifford 広報担当)
ローンチ以降、「Liquid Network」は11億ドル以上のネットワーク・バリューを保有し、サイドチェーン上に数多くのプラットフォームを構築し、目覚ましいエコシステムの成長を遂げています。
Blockstream について
Blockstreamは、2014年に設立した、ビットコインとブロックチェーンインフラストラクチャーのグローバルリーダーです。Blockstream社のサイドチェーン技術(Liquid Network)は、ビットコイン決済の高速化を実現するとともに、金融機関の資産のトークン化を可能にしています。「Blockstream Mining」は、ビットコインのマイニングをコロケーションするためのエンタープライズクラスのマイニング施設を提供しています。さらに、Intercontinental Exchangeと共同で開発した、世界最高クラスのリアルタイムおよび過去の取引所データを提供する「Cryptocurrency Data Feed」や、世界で最も先進的な消費者向けビットコインウォレット「Blockstream Green」を展開しています。
Liquid Networkについて
「Liquid Network」は、ビットコイン技術を応用したサイドチェーンで、企業間で迅速かつ機密性の高い安全なビットコインや様々なデジタルアセットの移転を可能にします。2018年10月のローンチ以降、すでに世界中で59社の仮想通貨取引所、マーケットメーカー、ブローカーや金融事業者などの暗号資産関連企業が参画しており、単一障害点の発生を防ぐことを担保すべく、参加者が連合して管理・運営を手掛けています。詳しくは、liquid.netをご参照ください。
すべての画像