もうすぐ100周年を迎える「カルピス」に新たな発見!「カルピス」づくりで「大切な人を想う“気持ち(愛情)”」が育まれることを実証~慶應義塾大学とアサヒ飲料での共同研究~

アサヒ飲料株式会社(本社 東京、社長 岸上 克彦)は、慶應義塾大学との共同研究において、子供が大切な人のために「カルピス」づくり(希釈タイプの乳酸菌飲料「カルピス」をコップに注ぎ、水と混ぜ合わせて飲用に適した濃さにつくる一連の行為)を通じて、「大切な人を想う“気持ち(愛情)”」が育まれることを実証しました。
アサヒ飲料では、これまでも「カルピス」を通じて“ココロの健康”について研究を行ってきました。これまでの研究※1では「カルピス」を親子で一緒につくって飲む体験が、親子のコミュニケーションを生み出し、子供のすこやかな心の成長につながることが分かってきました。

アサヒ飲料の健康に対する取り組み

 
アサヒ飲料は、本年、成長戦略である「商品力強化による成長」のための取り組みとして、「重点6ブランドへの資源の集中」と「健康を軸とした商品開発」の2軸を展開しています。
そのうち「健康を軸とした商品開発」においては、アサヒグループ独自の確かなエビデンスを有した素材を使用した製品の開発や、「安全」「安心」といった各ブランドがもつベーシックな「健康」価値の訴求を強化しつつ、「アサヒ飲料=健康に強みを持つ会社」というイメージの更なる醸成を目指して積極的な取り組みを実施しています。また研究開発の分野においては、「健康」価値の追求として“カラダの健康”だけでなく、“ココロの健康”も含めた両面からのアプローチを行っています。

今回の研究成果について
 今回、慶應義塾大学 理工学部 システムデザイン工学科 満倉靖恵(みつくら やすえ)教授の協力のもと、子供(未就学児)が、大切な人(親)のために「カルピス」をつくること(「カルピス」づくり)を通じて、「人を想う“気持ち(愛情)”」への影響を検証しました。実験では、子供が「カルピス」を親のためにつくった場合と、自分のためにつくった場合において、唾液中に含まれるオキシトシン※2の濃度を比較しました。その結果、「カルピス」を自分のためにつくる時よりも、お父さん、お母さんのためにつくった時に、より多くのオキシトシンが分泌されることが分かりました(図1参照)。
この結果から子供(未就学児)が、大切な人(親)のために「カルピス」をつくるという一連の行為を通じて、「大切な人を想う“気持ち(愛情)”」が育まれることが示唆されました。
 

 さらに、子供(未就学児)が、「カルピス」づくりを通して、一人でつくれた時に感じる「出来た!の気持ち(達成感)」の検証についても調査しました。実験では、子供が「カルピス」を一人でつくった場合と、他の人がつくる様子を見ていた場合の脳波を測定し、達成感を数値化しました。脳波解析※3の結果から、他の人が「カルピス」をつくる様子を見ている時よりも、1人で「カルピス」をつくれたときに、「出来た!の気持ち(達成感)」が高まることが分かってきました(図2参照)。

 

※1過去の研究:https://www.asahiinryo.co.jp/healthymind/parent-and-child/
※2オキシトシン:愛情ホルモンや絆ホルモンとも呼ばれるホルモン物質。血液や唾液を分析することにより分泌量を定量する。
※3脳波解析:慶應大学満倉教授と㈱電通サイエンスジャムが共同開発した、人の脳波から感性を簡易に分析できる感性アナライザを使用して、「カルピス」づくりを終えた直後の脳波を測定し、達成感を比較した。

<満倉靖恵先生のプロフィール>


慶應義塾大学 理工学部 システムデザイン工学科 教授
信号処理、機械学習、パターン認識、人工知能、統計処理などの技術を用いて、生体信号や音声、画像から必要な情報を抽出する研究に従事。現在は脳波と画像を扱った研究や医学との融合を中心に推進。

 



<満倉靖恵先生のコメント>
 「食品や飲料は、子供から大人まで幅広く人々の暮らしに密着しており、感性との関わりが大変興味深い分野です。今回は、脳波やオキシトシンの分泌状態から、未就学児が、飲み物づくりに挑戦した時に感じている、「愛情」や「達成感」を数値化し、日常の飲み物づくりが、愛情や達成感の向上に関わりがあることを実証しました。今後も、その時、その瞬間に感じている様々な“気分(感性)”の解明に期待が持たれます。」

<調査 概要>
調査内容(唾液・オキシトシン測定)

検証実施日: 2018年3~5月
検証実施場所: 保育園(神奈川県港北区)
被験者: 健康な5~6歳児
被験者数: 12名分のデータを収集
検証品: 「カルピス」(希釈用)
使用機材: オキシトシン測定キット(Enzo ADI-900-153A)
調査方法: 「カルピス」を注ぎ、水で希釈し、混ぜることを一連の「カルピス」づくりの行為とし、被験者が自分のためにつくる条件と親のために作る条件の2つの条件について実施。「カルピス」づくりの直後に、被験者から唾液を摂取した。続いて唾液中のオキシトシンの分泌量を分析し、各条件ごとのオキシトシンの分泌量を比較した。なお、各条件を実施する順番は、被験者毎に変えランダム化した。

調査内容(脳波測定)

検証実施日: 2018年3~5月
検証実施場所: 保育園(神奈川県港北区)
被験者: 健康な5~6歳児
被験者数: 28名分のデータを収集
検証品: 「カルピス」(希釈用)
使用機材: 感性アナライザ(電通サイエンスジャム社製)
調査方法: 「カルピス」を注ぎ、水で希釈し、混ぜることを一連の「カルピス」づくりの行為とし、被験者が自分で作る条件と他の人が作る様子を見ている2通りの条件で脳波を測定し、達成感を比較した。
なお、各条件を実施する順番は、被験者毎に変えランダム化した。

検証まとめ

未就学児が「カルピス」を親のためにつくる条件と、自分のためにつくる条件において、唾液中のオキシトシンの分泌量を定量しました。その結果、自分のためにつくる条件よりも、親のためにつくった条件において、有意にオキシトシンの分泌量が高い結果が得られました。この結果から、子供が大切な人のために「カルピス」をつくることにより、愛情が育まれることが実証できました。
さらに、未就学児が「カルピス」を一人でつくる条件と、他の人がつくるところを見ている条件下で脳波測定を実施。脳波解析の結果から、他の人がつくるところを見ている条件よりも、一人でつくる条件において、有意に達成感が高まる結果が得られました。この結果から、子供が自分で「カルピス」を注ぎ、水で希釈し、混ぜるという一連の「カルピス」づくりの行為を通じて、達成感が高まることが実証できました。

学会発表

第65 回中部日本生理学会(2018年 11月16~17日、名古屋大学)で発表しています。
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