世界的権威誌『Neurology』にmediVR代表 原正彦らの論文が掲載

「脳卒中回復期後の脳神経ネットワーク再構築」を画像解析で可視化、リハビリテーションの新たな可能性を示唆

株式会社mediVR

株式会社mediVR(本社:大阪府豊中市)の代表取締役であり医師の原正彦が筆頭著者を務める論文が、米国神経学会(American Academy of Neurology, AAN)が発行する世界的な医学雑誌『Neurology』2026年4月号の教育セクション「Teaching NeuroImages」に掲載されました。

本論文では、mediVRが独自開発した「体性認知協調療法(SCCT)」と呼ばれるVRリハビリテーションにより、「回復の停滞期(プラトー)」にあるとされた脳卒中後片麻痺患者において、臨床的な運動機能の改善とともに脳内の運動神経回路が再構築される過程を、拡散テンソルトラクトグラフィー(Diffusion Tensor Tractography, DTT)画像を用いて可視化しました。

本研究の概要

脳卒中リハビリテーションにおいては、発症から一定期間が経過すると回復は難しいとされてきました。本研究では、発症から5ヶ月が経過し、標準的なリハビリでは改善が見られなくなった重度の脳卒中後片麻痺患者に対し、mediVRが独自開発したリハビリテーション用医療機器「mediVRカグラ」を用いた体性認知協調療法に基づき、3週間の治療を実施しました。

その結果、麻痺した手が再び動き出す(随意的運動の出現)レベルまで改善。MRI画像解析によって、損傷した脳の神経ネットワークが変化し、運動関連経路の再編成(reorganization)を示唆する様子の観察に成功しました。

引用:Neurology 2026;106:e214798

脳内で起きた皮質からの運動下降路のシフトと多面的な再構築

本症例報告における学術的意義は、維持期に近い段階(発症5ヶ月後)の被殻出血後片麻痺患者において、介入前後での拡散テンソルトラクトグラフィーの縦断的変化を詳細に捉えた点にあります。

皮質からの運動下降路のシフト:損傷側において、運動出力の源が頭頂葉後部から補足運動野、そして運動前野へと前方へシフトしていく過程を確認しました。

多面的な再構築:同時に、非損傷側の経路や小脳との結合の強化、脳梁線維の一過性の変動など、全脳にダイナミックな変化が生じ、臨床的な回復(Brunnstrom Stage IIからIIIへの改善)と関連して認められました。

本知見は、一症例の報告ではあるものの、適切な感覚運動入力(Somato-Cognitive Coordination)が、慢性期に近い段階でも神経可塑性を新たに誘導しうることを示唆する画像的エビデンスです。mediVRでは他疾患や、他の患者でも同様の変化を画像で捉えた症例を複数経験しており、追加検証としてさらに一段階エビデンスレベルの高い報告を行っていきたいと考えています。

原正彦(筆頭著者)コメント

Neurology誌のTeaching NeuroImagesは、世界中の神経内科医が教育的な示唆を得るために参照するセクションです。本論文が米国神経学会の教育コンテンツとして掲載されたことは、我々が提唱するリハビリテーション治療手法が単なる対症療法ではなく、脳科学的な裏付けを持った治療法として国際的な医学界で認められるための重要な一歩であると考えています。現場で奮闘する医師や療法士の先生方、そして回復を諦めない患者やそのご家族にとって、少しでも希望となる科学的エビデンスになれば幸いです。

■掲載論文について

掲載誌: Neurology April 14, 2026 issue

論文タイトル: Longitudinal motor pathway reorganization after hemorrhagic stroke on diffusion tensor tractography

論文リンク: https://doi.org/10.1212/WNL.0000000000214798

著者: Masahiko Hara & Toshiro Kisa

利益相反開示:本研究に関する利益相反(COI)については、筆頭著者がmediVR代表を務めていることを含め、論文内にて適切に開示されています。

◾️mediVRカグラについて

mediVRカグラは、外部動力を使用せず、診断治療に有用な測定値、又は課題達成度を評価するために用いるリハビリテーション用訓練装置です。体性認知協調療法を行う際に活用いただいており、椅子に座ったまま左右交互に腕を伸ばすことで運動学習を促す目的で活用されています。

株式会社mediVRについて

2016年、循環器内科医の原正彦が大阪大学発ベンチャーとして創業。脳梗塞や脳出血後に後遺症が残り自宅に帰れなくなってしまった患者を多数見るなかで、心臓の電気生理学的知見から着想して「リハビリにVRを取り入れることで改善できないだろうか」と考えmediVRカグラを開発しました。2018年、経済産業省が主催するジャパンヘルスケアビジネスコンテストで最優秀賞を受賞し、J-Startupに選出。2019年3月より全国の大学、リハビリテーション病院や介護付き有料老人ホーム、デイケア施設に向けて販売を開始し、本発表時点で165を超える施設で累計約34万セッションの治療が行われています。

設立:2016年6月

URL:https://www.medivr.jp/

所在地:大阪府豊中市寺内2丁目4番1号 緑地駅ビル3階

事業内容:リハビリテーション用医療機器の製造・販売

代表

原正彦(はら・まさひこ)

株式会社mediVR代表取締役/島根大学地域包括ケア教育研修センター客員教授

2005年島根大学医学部医学科卒業。神戸赤十字病院、大阪労災病院で研修後、大阪大学大学院医学系研究科循環器内科で学位取得。循環器内科専門医としてアメリカ心臓協会/アメリカ心臓病学会から「世界で最も有望な若手研究者ベスト5」に4度選出される。

本件に関するお問い合わせ先

株式会社mediVR

電話:06-6151-4008  メール:kouhou@medivr.jp

使用機器に関する情報

販売名:mediVRカグラ

規制区分:クラスⅠ(特定保守管理医療機器)

一般的名称:測定機能付自力運動訓練装置

医療保険償還上の取扱い:該当しない

社会貢献活動情報

mediVRでは社会貢献活動として難病の子どもたちに疾患に応じて低額でリハビリを提供しています。

この取り組みを応援してくださる方から寄付を募っておりますので、もしご興味がございましたらリンク先のページをご覧いただけると幸いです。

https://congrant.com/project/medivr/6492

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会社概要

株式会社mediVR

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URL
https://www.medivr.jp/
業種
医療・福祉
本社所在地
大阪府豊中市寺内2丁目4番1号  緑地駅ビル3階 株式会社mediVR 本部オフィス
電話番号
06-6151-4008
代表者名
原正彦
上場
未上場
資本金
9000万円
設立
2016年06月