11月14日は「世界糖尿病デー」 糖尿病を管理しながら、心臓に良い間食を

複数の研究において、アーモンドを取り入れた食事が、2型糖尿病に伴う心血管疾患のリスク因子を改善する可能性を示唆

※このプレスリリースは2020年10月に米国カリフォルニア州で発表された資料の抄訳版です。

 


世界最大のアーモンド生産地である米国カリフォルニア州の約7,600のアーモンド生産農家ならびに100を超える製造加工業者で組織される「カリフォルニア・アーモンド協会」(本拠地:米国カリフォルニア州モデスト)は、アーモンドの健康効果を含む様々な研究に出資しています。11月14日は、世界で拡大する糖尿病への脅威を踏まえ、国際連合によって認定された「世界糖尿病デー(World Diabetes Day)」です。毎年この国際記念日を中心に、糖尿病の予防や治療に関する啓発活動が展開されています。カリフォルニア・アーモンド協会では、糖尿病のなかでも最も患者数の多い2型糖尿病に関するアーモンドの研究内容をご紹介します。

国際糖尿病連合(IDF)によると、世界では4億6,300万人(成人の11人に1人)が糖尿病を患い1、高い心血管疾患のリスクに晒されています2。また、厚生労働省が2017年に実施した患者調査では、日本の糖尿病患者数が、男性184万8,000人、女性144万2,000人となり、男女ともに増加しています3。

今年は新型コロナウイルスの世界的な感染が拡大するなかで、糖尿病とともに生きる人々をサポートすることが、新たな緊急課題となっており、糖尿病を患う人は自らの健康に関して、これまで以上に警戒する必要があります。米国疾病対策センター(CDC)によると、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病を持つ人は、新型コロナウイルス感染症による重症化のリスクが高まっていると報告されています4。多くの場合、2型糖尿病との併存疾患である肥満も、新型コロナウイルス感染症による重症化のリスクを高めると考えられています。

ある研究によると、身体活動の改善、超過体重の減量、重要な食生活の変更を含むライフスタイルの見直しは、2型糖尿病の管理に役立つだけでなく、2型糖尿病を発症するリスクを減らすことができ、さらには薬物療法よりも優れた長期的な効果を得られる可能性があることが示唆されています4。

カリフォルニア・アーモンド協会の出資により実施された複数の研究では、2型糖尿病を持つ人は、健康的な食事にアーモンドを取り入れることで、心血管に有益な可能性があるということが実証されています。

・2型糖尿病を持ち、コレステロール値が高い50人のアジア系インド人5を対象にした研究では、バランスのとれた食事の総カロリー摂取量の20%に相当する食材を、すでにインド文化で馴染みのある生のホールアーモンドに置き換えることで、以下のような2型糖尿病に関連する心臓の健康指標を大幅に改善できることが分かりました。
  •  腰囲:腰周りの過剰な脂肪に関連する健康リスク指標
  • ウエスト/身長比:体脂肪分布の指標
  • 総コレステロール(TC):血液中のコレステロール量の指標
  • 中性脂肪(TG):心臓病のリスクを高める血液中の脂肪の一種
  • LDLコレステロール(LDL):コレステロールの蓄積や動脈閉塞の主な原因となる悪玉コレステロールの一種
  • C反応性タンパク(CRP):体内炎症の指標
  •  ヘモグロビンA1c(HbA1c):2~3か月間の平均血糖値の指標

アジア系インド人は2型糖尿病の遺伝的素因を持っており、これらの知見は、2型糖尿病に関連する心血管疾患のリスク因子に対し、アーモンドが多数の有益な効果を有していることを示しています。

・その他の研究では、心臓に良い食事を取っている2型糖尿病を持つ33人の中国人参加者を対象に、1日あたり60gのアーモンドを摂取することで、血糖値の維持と心血管疾患因子に関する検証を行いました6。アーモンドを取り入れた食事は、全体的に栄養価を高めましたが、アーモンドの有無にかかわらず、どちらの食事も、血糖状態や、ほとんどの心血管リスク因子における期待された通りの改善は見られませんでした。しかし、研究者らは、基準値であるHbA1cが8以下の参加者の一部においては、アーモンドを含んだ食事により、空腹時血清グルコース値(空腹後の血糖値の指標)が6%、HbA1c(2~3か月間の平均血糖値の指標)が3%低下したことを明らかにしました。これらの結果は、2型糖尿病を上手に管理できている人(基準値HbA1c≦8)に関しては、健康的な食事にアーモンドを加えることで、長期的な血糖値の改善につながる可能性があることを示唆しています。

·  2型糖尿病患者の炎症に対するアーモンドの効果を調べた研究7が、2型糖尿病と軽度の高脂血症を持つ20人の中国人参加者を対象に行われました。参加者の平均年齢は58歳、BMI(Body Mass Index)指数の平均値は、26(やや太り気味)でした。12週間の試験期間中、参加者は対照食(NCEPステップII食、National Cholesterol Education Program step II diet)、またはNCEPステップII食に1日の総カロリー摂取量の20%(~56g)に相当するアーモンドを加えた試験食を摂取しました。対照食群と比較して、アーモンドを取り入れた食事を取った試験食群は、炎症性マーカーの5つのうち3つが減少したほか、酸化ストレスの4つのマーカーのうち2つが改善しました。これらの結果は、心臓に良い食事にアーモンドを加えることで、2型糖尿病患者の炎症や酸化ストレスを軽減できることを示唆しています。

アーモンドは、グリセミック指数が低く、空腹感を減らすタンパク質(28 g中 6 g)、食物繊維(28 g 中4 g)、良質な脂肪、ビタミンE(28 g 中7.3 mg)、マグネシウム(28 g 中76 mg)、カリウム(28 g 中210 mg)などの重要なビタミンやミネラルが詰まっています。その汎用性や多くの形状と相まって、2型糖尿病を持つ人にとっての健康的な間食となるものです。

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(1) International Diabetes Federation: https://www.diabetesatlas.org/en/
Emerging Risk Factors Collaboration, Sarwar N, Gao P, Seshasai SR, Gobin R, Kaptoge S, Di Angelantonio E, Ingelsson E, Lawlor DA, Selvin E, Stampfer M, Stehouwer CD, Lewington S, Pennells L, Thompson A, Sattar N, White IR, Ray KK, Danesh J. Diabetes mellitus, fasting blood glucose concentration, and risk of vascular disease: a collaborative meta-analysis of 102 prospective studies. Lancet. 2010 Jun 26;375(9733):2215-22. doi: 10.1016/S0140-6736(10)60484-9. Erratum in: Lancet. 2010 Sep 18;376(9745):958. Hillage, H L [corrected to Hillege, H L]. PMID: 20609967; PMCID: PMC2904878.

(2) Centers for Disease Control: https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/need-extra-precautions/people-with-medical-conditions.html

(3) 厚生労働省 平成29年(2017)患者調査の概況: https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/17/index.html

(4) Haw JS et al. Long-term Sustainability of Diabetes Prevention Approaches: A Systematic Review and Meta-analysis of Randomized Clinical Trials. JAMA Intern Med. Published online November 6, 2017. doi:10.1001/jamainternmed.2017.6040

(5) Gulati S, Misra A, Pandey RM. Effect of almond supplementation on glycemia and cardiovascular risk factors in Asian Indians in North India with type 2 diabetes mellitus: A 24-week study. Journal of Metabolic Syndrome and Related Disorders.2017:15(2):98-105.doi: 10.1089/met.2016.0066

(6) Chen CM et al. Almonds ameliorate glycemic control in Chinese patients with better controlled type 2 diabetes: a randomized, crossover, controlled feeding trial. Nutrition & Metabolism. 2017; 14:51.

(7) Liu, J.-F., Y.-H. Liu, C.-M. Chen, W.-H. Chang, C.-Y. O. Chen. 2012. The effect of almonds on inflammation and oxidative stress in Chinese patients with type 2 diabetes mellitus: a randomized crossover feeding trial. European Journal of Nutrition 2013; 52(3): 927-35.

 


カリフォルニア・アーモンド協会について
高品質なカリフォルニア・アーモンドは、品種や栽培技術の改良のもと生産されています。数世代にわたる家族経営が多数のアーモンド農家・加工業者、約7,600を代表するカリフォルニア・アーモンド協会は、戦略的な市場開発におけるリーダーシップや革新的な研究を通して、業界のベストプラクティスの導入を促進することにより、自然で健全な品質のアーモンドを推進しています。1950年に設立され、カリフォルニア州モデストに本拠を置く当協会は、米国農務省の監督下で、生産者により制定されたマーケティング・オーダーを管理する非営利組織です。協会の活動およびアーモンドに関する詳細は、公式WEBサイトおよび、Twitter、Instagramをご覧ください。
 

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会社概要

URL
https://www.almonds.jp/
業種
水産・農林業
本社所在地
東京都港区南麻布2-6-23 エクセル南麻布302号室 瀬戸口
電話番号
070-3960-0190
代表者名
リチャード・ウェイコット
上場
未上場
資本金
-
設立
1950年01月