物流倉庫・製造工場向け自動搬送ロボットを開発するLexxPluss、第三者割当増資を実施~海外投資家を迎え入れグローバル展開を見据えた製品開発に注力~
新型コロナの影響により逼迫する物流倉庫のオペレーション改善を目指す
- 背景
昨今のEC需要の高まりや新型コロナの流行に伴い、物流倉庫は逼迫し、人材不足の解消や倉庫の流動性を高める自動化のニーズが高まっています。
一方で、既存の物流ロボットは「費用対効果に見合わない」「ヒトと共存する空間で活動できるロボットがない」などといった理由から、国内の多くの物流倉庫では自動化の検討すらなされていないといった状況にあります。
LexxPlussの自動搬送ロボットは、物流における搬送作業の自動化割合を一気に推進するべく、ソフトウェア・ハードウェア・ビジネスモデルの各点において新しいアプローチを導入しています。
- LexxPlussの自動搬送ロボットの特徴
1. 様々な現場環境に柔軟に対応
従来の自動搬送ロボットは、床に敷いた誘導線上に沿って軌道走行するAGVと、自動運転技術を用いて自律的に走行するAMRに大別されます。前者は比較的安価ではありますが、誘導線を物流センターに張り巡らすためメンテナンス性に劣るのに対し、後者は作業工程との高度な連携や搬送・牽引重量に応じて技術的ハードルがあがり、高額になるのがネックです。
LexxPlussの自動搬送ロボットは、AGVで用いられている軌道走行機能とAMRで用いられている自律走行機能を1台で兼ね備えた「ハイブリッド制御技術」を実装しています。狭い通路や作業員との連携の際には軌道走行機能、ヒトやモノを迂回しながら走行したいときは自律走行機能、といったように、各物流倉庫で異なる現場環境に幅広く対応できます。
2. 作業員との連携を素早く正確に
LexxPlussの自動搬送ロボットで用いられている軌道走行機能は、±1㎝以下の精度で制御が可能です。これにより、作業員が欲しい場所へ的確に搬送し、無駄のない作業連携を実現できます。また、自動搬送ロボットの導入に必要な目的地の設定や走行経路は、シナリオを作成するのみ。通常1週間程度かかる導入を半日、走行経路の編集は5分で変更可能です。
3. パワフルで多様な搬送手段
60cm×60cmの業界最小クラスを実現しつつ、300kgまでの積載と500kgまでの牽引が可能です。また、台車・パレット・かご台車での搬送など30種類以上の搬送ケースに対応しています。
4. RaaS(Robot as a Service)モデルを用いた継続的なサポート体制
導入後の運用・管理については台数ベースのサブスクリプションモデルでサービスをご提供し、従来の買い切り型では見えにくかった費用対効果を可視化します。また、自動搬送ロボットの販売価格を製造原価に抑えることで、多くの事業者様が自動化に取り組めるよう目指します。
- 調達の目的と今後の展開
LexxPlussの自動搬送ロボットは、2021年秋頃に一般販売を予定しており、現在、複数の大手事業者様と本格導入に向けた実証実験を既に展開している状況です。
今回調達した資金は、自動搬送ロボットの開発費及びエンジニア人材の採用費・人件費に投資してまいります。また、弊社はSOSVと住友商事、SCSK株式会社が共同運営するハードウェア特化型アクセラレータプログラム「HAX Tokyo」に採択されており、彼らが抱えるグローバルネットワークを活用することで、量産に向けた体制構築や海外マーケットへの展開も視野に入れていきます。
弊社では「持続可能な産業と持続可能な生活を」をコーポレートビジョンとして掲げており、自動搬送ロボットに限らず、「作業負担軽減」や「安全性向上」をキーワードにしたサービス開発も展開していく予定です。
LexxPlussと共に挑戦することにご興味持っていただけた方は、以下のサイトよりご応募ください。
▶︎採用ページ:https://open.talentio.com/1/c/lexxpluss/requisitions/2001
- 投資家一覧
今回の資金調達でご支援いただいた投資家は合計3社となります。尚、SOSVに関してはアメリカ・ニュージャージー州に拠点を置く世界最大規模のディープテック系ベンチャーキャピタルです。
・国内投資家:インキュベイトファンド株式会社、住友商事株式会社
・海外投資家:SOSV Investments LLC
■ インキュベイトファンドとは
インキュベイトファンドは、「志ある起業家の挑戦を、愚直に支え抜く」をモットーに、創業期の投資・育成に特化した独立系ベンチャーキャピタルです。シードスタートアップへの投資において国内最大規模の実績を有しております。起業家のよきパートナーとして、最も近いポジションから、新規事業の創造やベンチャー企業の立ち上げ及びバリューアップに努めています。
和田 圭祐(インキュベイトファンド株式会社 代表パートナー)よりコメント
LexxPluss社では、ソフトウェア・ハードウェア両方のアプローチから、現場の細かなニーズに応える自動搬送ロボットを開発しています。物流倉庫業界における、深刻な人手不足の改善や、生産性・安全性の改善等の構造課題の解決に、当社のソリューションが貢献できると考えております。当社のこれからの挑戦を応援していきます。
■ SOSVとは
SOSV is a venture capital and investment management firm that provides seed, venture and growth stage funding to startup companies in the technology sector. The company's focus is on accelerating startups via their market specific seed accelerator programs located in Europe, Asia and the USA. SOSV has more than 750 million dollars of asset under management.
(日本語訳) SOSVは、シード・ベンチャー・グロースステージのディープテックスタートアップへ資金提供するベンチャーキャピタルおよび投資管理会社です。同社は7億5000万ドル以上の運用規模のもと、ヨーロッパ、アジア、米国の各市場に特化したアクセラレータプログラムを通じて、スタートアップの支援に注力しています。
Duncan Turner(SOSV Investments LLC General Partner)よりコメント
Our deep experience of investing in Robotics companies at HAX shows that integration is the biggest challenge for industrial automation. We were very impressed with the insight that Masaya-san brought with LexxPluss, and the solutions to these challenges. We are thrilled to continue investing in this inspiring company.
(日本語訳) HAXでロボティクス企業に投資してきた私たちの経験から、インテグレーションが産業の自動化にとって最大の課題であることがわかりました。私たちは、阿蘓さんがLexxPlussで育んできた洞察力と、これらの課題に対するソリューションに非常に感銘を受けました。このような素晴らしい会社に投資をできたことに感激しています。
■ 住友商事とは
住友商事はグローバルに展開する約1,000社の連結会社を通じ10万社を超えるお客様とのビジネス現場があります。2019年には、ロボティクスやIoTなどのハードウェアに関連するスタートアップ企業向けに特化したアクセラレータプログラム「HAX Tokyo」をスタートし、スタートアップのバリューアップとビジネス現場でのデジタルトランスフォーメーション推進に努めてきました。住友商事は、今後も社会のニーズの変化を捉え、革新的な技術やビジネスモデルを保有する企業への投資を通じて、世界の産業発展に貢献していきます。
芳賀 敏(住友商事株式会社 常務執行役員・DXセンター長)よりコメント
LexxPluss社への出資および今後の協業を通じ、物流倉庫・製造工場の自動化・省人化を実現し様々な現場におけるデジタルトランフォーメーションを加速できることに期待しております。LexxPluss社とともにグローバルな産業発展、ひいてはサステイナブルな社会づくりに努めてまいります。
- 株式会社LexxPlussについて
■ 代表よりコメント
阿蘓 将也(株式会社LexxPluss 代表取締役)
グローバルで戦うため、最高のエンジニアと共に、最高のプロダクトを開発しています。私のことよりプロダクトを!
■ 会社概要
会社:株式会社LexxPluss(LexxPluss, Inc.)
代表:阿蘓将也
本社:神奈川県川崎市幸区新川崎7-7 KBIC本館211号室
URL:https://www.lexxpluss.com/
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