この私は死ねばどうなるか? 〈輪廻転生〉や〈永劫回帰〉は単なる空想か?・・・探求する明晰な論理がファンタジーを哲学に変える!
「この世界は夢幻である」。論理的な推論の果てにそう結論付けた、「ほんとうの世界」探求の書。改訂版が電子書籍で発売中!
内容紹介
古代インドの思想家たちは、世界を「またたく星や眼の中の翳、ゆらめく灯火や、幻や、露や、水泡や、夢や、電光や、雲のようだ」(『ヴァジュラッチェディカー・プラジュニャーパーラミター』第三二節)と捉えた。
幻想的で美しい思想だが、この世界観は本当に単なる空想に過ぎないと言い切れるのだろうか?
この私は死んだらどうなるのか?
〈輪廻転生〉や〈永劫回帰〉はあるのか?
時間は本当に流れているのか?
世界はインド仏教の説くように夢幻なのか?
湧き上がる問いへの論理的考察を通じて、われわれが日々を過ごし常識と信じている日常的世界の背後にある世界の真相に迫る。どこまでも透き通った明晰な合理性の果てに辿り着いた世界の姿、夢幻である「この世界」に「日常」「科学」「価値」「歴史」は、いかにして立ち現れるか。
※本書は、2018年に晃洋書房から出版された同名の著作を一部改訂し、電子書籍にて2023年に刊行したものです。
■書籍詳細ページ
http://www.koyoshobo.co.jp/book/b624909.html
目次
第1章 私が死ぬという幻想――インド仏教との共鳴
第2章 仮想世界の起ち上がり――〈日常〉と〈科学〉の現象学
第3章 世界は価値に満ちている――功利主義の復権
第4章 進化する世界――歴史の誕生
著者紹介
重久 俊夫(しげひさ としお)
1960年生まれ。東京大学文学部(西洋史)卒。研究分野は,哲学・比較思想史。
著書 『 夢幻論――永遠と無常の哲学』(2002年),『夢幻・功利主義・情報進化』(2004年),『世界史解読――一つの進化論的考察』(2007年),『時間幻想――西田哲学からの出発』(2009年),『メタ憲法学――根拠としての進化論と功利主義』(2013年),『国家論――穂積・美濃部・西田』(2015年)以上,中央公論事業出版。『人文死生学宣言――私の死の謎』(共著,2017年)春秋社。『メガヒストリー――進化と近代化の歴史像』(初版2019年)PHP エディターズ・グループ,(改訂版2022年)東洋出版。『西田哲学とその彼岸――時間論の二つの可能性』(2020年)晃洋書房。『この世界の価値について――功利主義を新たに書き換える』(2021年)晃洋書房。『天皇制と王権思想――もう一つの憲法思想史』(2023年)晃洋書房。
論文 「 すべての経験は純粋経験である」『西田哲学会年報』(2004年創刊号)
など。
■書籍詳細、出版社詳細
重久俊夫 著『改訂版 メタフィジックス――この世界が夢幻であるということ』
四六判、縦組、238頁
2023年3月30日発行
ISBN 978-4-7710- 3732-8
定価 2,970円(税込)
株式会社 晃洋書房
〒615-0026
京都市右京区西院北矢掛町7番地
電 話:075-312-0788
FAX:075-312-7447
著者既刊情報
最新刊
『天皇制と王権思想――もう一つの憲法思想史』
四六判、縦組、300頁
2023年10月10日発行
ISBN 978-4-7710- 3775-5
定価 4,180円(税込)
■書籍詳細ページ
http://www.koyoshobo.co.jp/book/b633790.html
『この世界の価値について――功利主義を新たに書き換える』
四六判、縦組、322頁
2021年7月20日発行
ISBN 978-4-7710- 3513-3
定価 3,960円(税込)
■書籍詳細ページ
http://www.koyoshobo.co.jp/book/b587358.html
『西田哲学とその彼岸――時間論の二つの可能性』
四六判、縦組、286頁
2020年8月30日発行
ISBN 978-4-7710- 3384-9
定価 3,630円(税込)
■書籍詳細ページ
すべての画像