株式会社アクセルスペースと国立大学法人山口大学が衛星データの利用・研究の推進に関する基本協定書を締結
衛星コンステレーション時代のAI画像解析のためのキャリブレーション手法の開発
近年、宇宙データ利用に関する関心が急速に高まっており、実際のビジネスへの活用事例も増えつつあります。そのような中、特に新たな用途において顕著に見られる特徴として、撮影頻度に対する高い要求が挙げられます。例えば農作物の生育状況などをモニタリングする場合には、最低でも2-3日間隔での観測が求められることが一般的です。このような高い観測頻度を実現するためには、1機の衛星のみでは難しく、複数の衛星によるコンステレーションを用いることが必要です。低コストで開発可能な小型衛星技術の発展によりコンステレーション実現へのハードルが下がったことで、構築に取り組む事業者が世界的に増えつつあり、近い将来にはこうした地球観測コンステレーションが新たな社会インフラとして定着することが期待されています。
アクセルスペースは、100kg級光学観測衛星GRUSのコンステレーションにより世界中を毎日観測できる次世代地球観測プラットフォームAxelGlobeの構築を進めています。2018年12月27日にGRUS衛星の1号機の打ち上げに成功し、翌2019年5月末にはデータ提供を開始しました。2021年3月20日に追加4機の打ち上げを予定しており、5機体制の実現により3日に1回以下の撮影頻度を実現します(日本付近の中緯度域では平均1.4日に1回)。その後もさらなる機数の追加を計画しており、2023年を目途に、世界のあらゆる地点の毎日観測の実現を目指しています。
山口大学では、宇宙利用技術、特に衛星リモートセンシング分野の第一人者であり、研究拠点として重点的に支援している「応用衛星リモートセンシング研究センター」のセンター長を務める長井 正彦(大学院創成科学研究科・教授)を核として、衛星コンステレーション膨大な衛星データを利用することにより、災害や環境等に関する社会問題の解決を目指しています。
このたびの両機関で締結した基本協定書に基づき、両者は(1)研究開発に関すること。(2)人材育成に関すること。(3)産学連携活動に関すること。(4)その他、両機関が必要と認めること。など、多岐にわたり、連携協力を推進します。山口大学が持つ衛星リモートセンシングの技術とアカデミアの専門性、アクセルスペースが持つ超小型人工衛星の開発製造・運用技術がタッグを組むことで、小型人工衛星の災害時利用など安全で安心できる社会の実現に向けて、日本、さらには世界の宇宙分野において大きな役割を果たしたいと考えています。
【国立大学法人山口大学について】
山口大学は、9 学部 8 研究科からなる学生数 1 万人を超える総合大学。2015 年には創基 200 周年を迎え、教育、研究、社会貢献を柱にグローバルに発展するダイバーシティキャンパスを目指す。大学院創成科学研究科は、理学、工学及び農学の各分野における教育研究の特色や強みを活かし、イノベーション創出に貢献できる理工系人材を一体的に養成することを教育研究上の目的として、2016年に設置、理系各分野の融合さらには文理融合を通じて、特徴ある世界水準の研究をリードしている。
ウェブサイト:http://www.yamaguchi-u.ac.jp
【株式会社アクセルスペースについて】
アクセルスペースは超小型衛星の設計から製造・運用までをトータルで行い、データ利活用まで含めたソリューション提供を行うスタートアップ。2008年の設立以降、株式会社ウェザーニューズ向けの北極海航路支援衛星、宇宙航空研究開発機構(JAXA)向けの技術実証衛星など、5機の超小型衛星の開発・運用を手がけた。
ウェブサイト:https://www.axelspace.com
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- 商品サービス
- ダウンロード