資金調達のお知らせ
東北大発グリーン反応分離技術を活用した事業拡大
ファイトケミカルプロダクツ株式会社は、さらなる事業拡大のため、渡辺ケミカル株式会社および他1社の計2社の事業会社を引受先とする第三者割当増資を実施し、総額37.7百万円の資金調達を行いました。
当社は、東北大学大学院工学研究科北川尚美教授が開発したイオン交換樹脂(用語説明1)を用いたグリーン反応分離技術(イオン交換樹脂法(用語説明2))を用いて、国産の米ぬか由来のスーパービタミンEなどの製造販売事業および、イオン交換樹脂法の技術提供となるライセンス・エンジニアリング事業を進めています。2019年9月、2020年10月の資金調達の後、さらなる事業拡大を行うため渡辺ケミカル株式会社および他1社より出資を受けることとなりました。
2020年7月から、米ぬか由来の未利用油(用語説明3)からスーパービタミンE(トコトリエノール)(用語説明4)などの機能性成分を製造する新工場が完成、稼働しています。この工場では、米ぬか由来のパラフィンやバイオ燃料となる脂肪酸エステルも同時に製造され、原料全てを製品化するマルチ生産を実現、次世代型の新たな産業を生み出しました。また、2021年10月から、イオン交換樹脂法の技術提供となるライセンス・エンジニアリング事業を開始しました。本技術では界面活性剤、乳化剤、潜熱蓄熱材、潤滑剤、化粧品原料となる各種エステル合成や、ポリフェノール類、ビタミンE類などの機能性成分分離・濃縮が可能です。これまで廃棄するしかなかった未利用油資源の高付加価値化が可能なイオン交換樹脂法の利用を進めています。
今回の資金調達では、渡辺ケミカル株式会社の強みである医薬・食品・化粧品・化学工業向け原料販売や新規事業開発などの協力を受けることで、米ぬか由来機能性成分の販売をさらに推し進めていきます。そして、環境適合性と経済性を兼ね備えたグリーン反応分離技術の実用化を進めて行くことで、持続可能な循環型社会の実現に貢献していきます。
【渡辺ケミカル株式会社】
渡辺ケミカル株式会社は、1949年の創業以来、豊富な経験と優れる販売力により、「顧客・取引先に対しての企業価値を高め、それを維持する」「既存の枠組みに捕らわれない新たなニーズに対応する」取り組みを進めています。今回、ファイトケミカルプロダクツのSDGsに貢献する米ぬか由来未利用資源から生み出される製品群の販売や、女性活躍推進などの高い親和性に着目し出資を決定しました。
代表者名および役職:代表取締役社長 畑中茂弘
本社住所 :大阪市中央区平野町三丁目6番1号
あいおいニッセイ同和損保御堂筋ビル
ホームページ:https://www.wacc.co.jp/japan/
(本件に関するお問い合わせ先)
事業開発部 TEL03-6402-3731
【本件に関する問い合わせ先】
ファイトケミカルプロダクツ株式会社 代表取締役 加藤牧子
宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-40
東北大学連携ビジネスインキュベータ T-Biz103号室
TEL&FAX:022-226-8818
ホームページ:https://phytochem-products.co.jp/
用語説明
1 通常水の分離材として使用されるイオン交換能をもつ合成樹脂のこと。
2 イオン交換樹脂の入ったカラムを通過させるだけの簡便な方法により、原料に含まれる機能性成分を分離回収、同時に油成分をバイオ燃料や機能性素材に変換する反応分離技術のこと。燃料、食品、医薬品の製造など広範な用途に適用可能な基盤技術であり、2018年6月に公益社団法人新化学技術推進協会の第17回グリーン・サスティナブル ケミストリー(GSC)賞文部科学大臣賞(http://www.jaci.or.jp/gscn/page_03/awards/gscaw-2017.html)、2020年3月に公益社団法人化学工学会研究賞(http://www.scej.org/award/scej-awards/scej-awards-2019.html)を受賞。
3 分子蒸留法などの従来技術では機能性成分の効率的な分離回収を行うことが困難なため、現状では焼却されている油のこと。
4 通称スーパービタミンEと呼ばれ、ビタミンEの50倍の抗酸化活性をもち、他に血中コレステロール低下作用や動脈硬化の予防・改善効果などの薬理作用を持つ
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