農作物被害158億円、独自開発“長持ちピンク”で害獣対策を 畑や木、生活を守る『識別テープ』春が訪れる啓蟄(けいちつ)の日に新発売
3月5日から楽天市場などで販売開始
紙袋用取っ手の国内トップメーカーの松浦産業(香川県善通寺市、代表取締役:松浦公之)は、畑や木などをシカやイノシシから守るための識別テープを3月5日より全国のホームセンター、楽天市場などで販売開始いたします。このテープは、害獣が嫌がるといわれるピンク色が鮮やかに持続するよう開発いたしました。
■深刻化する鳥獣被害
令和3年1月に農林水産省農村振興局がまとめた鳥獣被害の現状と対策によると、令和元年度の野生鳥獣による農作物の被害額は158億円に上り、そのうち約7割をシカ、イノシシ、サルによる被害が占めているという現状です。さらに、害獣被害は営農意欲の減退、耕作放棄地の増加等をもたらし、被害額として数字に現れる以上に農山漁村に深刻な影響を及ぼしているといわれています。
■対策に使われるテープ、問題点も
公的機関で捕獲などの策は講じられていますが、自営のため柵や網などの侵入防止対策が必須です。併せて効果的といわれているのがピンクのテープです。ピンク色自体と、風などで揺れる音に、害獣が嫌がるといわれています。その際によく使われているのが、運動会の応援用のポンポンに使わることも多い「レコード巻」と呼ばれるテープで、防獣用として「識別テープ」という名称でも販売されています。
害獣から守るためのテープですが、野外にさらされるためすぐに色褪せて効果が薄れることが多く、人手不足や高齢化などの地域では、テープの交換作業にも苦慮しているという現状もありました。
■テープをつくって55年の松浦産業、効果が持続するテープを自社開発
1966年からプラスチックのテープを製造し、1996年に業界初のエコマークを取得(再生原料50%以上使用)した松浦産業は、2004年からユニチカ株式会社の依頼を受けて樹木の剥皮害防止用として、トウモロコシを原料にした業界初の生分解のテープ(リンロンテープ®)の製造を開始しています。クマやシカに樹木が噛みつかれたり引っかかれたするのを予防するテープですが、地面に落ちることによってゴミとなってしまう問題もあったため、生分解で土にかえるようにしたことで撤去作業も不要にした商品です。
そして、自社が長年携わっていたテープという商品でもっと害獣に悩む方々の手助けがしたいと、ピンクが色褪せしにくく効果が長持ちする農作物を守る害獣対策テープの開発に着手しました。
【来り返した実験】
コスト面にも配慮し、極力少ない顔料の量でいかに鮮やか濃く長持ちする色を出すか、いろいろな顔料メーカーを比較し添加剤等の配合を工夫し、実験を重ねました。
[写真]色落ちテスト
松浦産業本社屋上にて2か月放置した結果
※一番下が今回採用した顔料
■気合いのネーミング
自社開発した商品をインパクトを持って悩む方々に伝えたいため、ネーミングも工夫いたしました。若干挑発的ではありますが「(害獣よ)来るなら来い!」ということと、「(害獣が)来るなら濃いピンク」を掛け合わせ、商品名を『来るなら濃いピンクテープ』にいたしました。
【商品概要】
・商品名:来るなら濃いピンクテープ
・価格:1,200円(税込)
・仕様:50㎜×200m、・素材:ポリエチレン
・販売先:
① 楽天市場:https://item.rakuten.co.jp/toilet-sticker/pt-001/
② 全国のホームセンター、カタログ通販など
ホームセンターやカタログ通販はオープン価格となります。また、商品自体は同じものになりますが、商品名(ラベル)が異なり『識別テープ〈ピンク〉』となります。
【商品ラベル】
上:楽天市場用
下:ホームセンター、カタログ通販用
■テープの色々
運動会のポンポンに使われる薄くて平らなテープは形状が似ていることから「レコード巻」と呼ばれています。保育所や高齢者のレクリエーションなどでも多く使われていて、話題の「鬼滅の刃」ごっこにも活用されている様子がSNSでも見られます。
しかし、一番の用途である雑誌や新聞の結束・荷物運搬用としては、現在は紙の袋を使うなどゴミの出し方の変化もあり需要は減少傾向という状況です。
松浦産業では、テープの老舗メーカーとして、原料の配合や幅を変えることで各分野に進出しています。例えば、『タイヤ梱包用フィルム』は、輸送の衝撃から守るよう強度を高め、紫外線から守るように進化した、いわゆる大きなレコード巻です。その他、日本酒の樽の菰(こも)かぶりや紙袋の取っ手など、松浦産業は多様なテープ・ロープを製造しています。
上:タイヤ梱包用フィルム
左:レコード巻(エコマーク取得)
右:リンロンテープ®(生分解性テープ)
【商品についてのお問い合わせ先】
松浦産業株式会社 東京営業部 TEL:03-5445-1567
■会社概要
会社名:松浦産業株式会社
代表取締役社長:松浦公之
本社所在地:香川県善通寺市上吉田町270-1
創業:1932年4月25日
資本金:8,000万円
従業員数:45名(2020年7月現在)
事業内容:PP・PE延伸テープ及びロープ、紙袋用把手、タックハンドル、SP(販促商品)、成型品
ホームページ:matsuura-sangyo.co.jp
1932年にわら縄ロープ生産からスタートした松浦産業株式会社は、1966年からPP・PE延伸ロープ生産を始め本格的にプラスチック業界に進出しました。現在は紙袋用取っ手の国内トップシェアメーカーとして、食品・アパレル・小売など様々な業界の紙袋の取っ手やタックハンドル(ダンボールなどに直接貼るシールタイプの取っ手)を生産しています。また、プラスチックの成型技術を生かして、大型テーマパークのプラスチック容器や企業の販促商品なども生産しています。
「私たちは、幸せを運んでいる。」をビジョンに掲げ、松浦産業株式会社は創業から約90年、皆さまの直接手に触れる取っ手という商品を作ってまいりました。今後は、ニッチトップメーカーとして多様化する取っ手ニーズに対応しながらも、人々にとってより身近な衛生用品やプラスチック成型品事業に注力していく予定です。
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