Ashirase、ひろしまサンドボックス「D-EGGS PROJECT」において「サンドボックス賞」獲得、NEDO 「研究開発型スタートアップ支援事業(NEP)」に採択
ユーザーの歩行動作や方位データを活用し、複雑な右左折をカバーするリルート処理などの実装を加速
株式会社Ashirase(代表取締役:千野 歩、以下Ashirase)は、8月より進めてきたひろしまサンドボックス「D-EGGS PROJECT」(※1)における歩行実証を完了し、DemoDayにて「サンドボックス賞」を受賞致しました。
また、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下NEDO)の「研究開発型スタートアップ支援事業/NEDO Entrepreneurs Program (以下NEP)」(※2)に採択され、広島での検証結果を活かし、より高精度のナビゲーションシステムの開発を加速致します。
また、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下NEDO)の「研究開発型スタートアップ支援事業/NEDO Entrepreneurs Program (以下NEP)」(※2)に採択され、広島での検証結果を活かし、より高精度のナビゲーションシステムの開発を加速致します。
Ashiraseは、2021年4月に創業し、現在視覚障がい者向けの歩行ナビゲーションシステム「あしらせ」の開発を進めています。今後、視覚障がい者にとってよりシームレスな歩行体験を実現するべく、ナビゲーション精度の向上や、目的地付近における移動サービスの開発を加速させていきます。
- 広島での実証について
「サンドボックス賞」受賞
この度、半年間取り組んできましたひろしまサンドボックス「D-EGGS PROJECT」おいて、サンドボックス賞を受賞致しました。視覚障がい者にとって重要な聴覚を邪魔しない振動インターフェースを用いたプロダクト開発に加え、多くのユーザーと一緒になって課題解決にトライした点や、視覚障がい者の方々が自信をもって街を歩きたいと思える製品を開発するんだという想いなどを評価頂きました。
1.実証の目的
今回の実証では、広島県の市街地、住宅街、扇状地形での山あい、瀬戸内特有の諸島部エリアなど様々な住環境を活用し、ターゲットユーザーと初期機能のブラッシュアップを目的として実証を行いました。
2.実証の成果
合計33名の視覚障がい者の方々にご協力頂き、60時間のヒアリングと歩行実証を実施致しました。
・新しい場所へ行くことが出来ないユーザーが、設定した目的地へ行けた:100%
・歩行時に安全意識があがったユーザー:83%以上
・靴に取り付けられないケース、歩行時の違和感:0件
あしらせ着用時の歩行実証の結果として、多くの方から安全への意識が上がり、迷わずに歩行することが出来たとの効果を確認することが出来ました。
- センシングデータを活かしたナビゲーションの開発(NEDO NEP)
ユーザー動作と連動したナビゲーションアルゴリズムの開発
広島実証の結果を踏まえ、ナビゲーション品質向上を目的とした開発事業に取り組みます。
「最初の一歩を踏み出すことができない」
広島の実証で多かった声として、スタートの方位が分からないという課題を多く聞くことが出来ました。「南西に進みます」 普段ナビゲーションではこういった指示が使われ、私達は建物や地形とスマートフォンの画面から自分がどの方向にあるき始めるかを決定します。しかし、
視覚障がい者の方は、周囲の状況から方位の理解が難しく最初の一歩を踏み出すことが出来ません。
また、誤って曲がり角を通り過ぎてしまいルートから外れてしまった際に、当初のルートへの復帰方法がわからず、誘導情報に混乱してしまうなど様々な課題なども移動を難しくしている要因となります。
「人の動きを利用したナビゲーション技術の開発」
それらの課題を解決するため、私たちは方位センサー情報とナビゲーションの連携や、曲がり切ったことを人の動作データと共に判断するといった、人の動作と連動したナビゲーションアルゴリズムの開発を進め、視覚障がい者にとって直感的に理解可能なユーザーインターフェースの実現を目指しています。
この開発はNEDOのNEP事業に採択され、3月の事業完了に向け加速させていきます。
ひろしまサンドボックス「D-EGGS PROJECT」とは (※1)
広島県が中心となって運営を行う、ひろしまサンドボックスとは、AI/IoT、ビックデータ等の最新技術を活用し、これまでにない新しいソリューションを創り出し、技術やノウハウを持つ広島県内外の企業や人材を呼び込み、様々な産業・地域課題の解決をテーマとして共創できるオープンな実証実験の場(=プラットフォーム)を構築する事業構想です。
その「ひろしまサンドボックス」のネクストステップとして、令和2年11月26日からスタートした「D-EGGSPROJECT」。新型コロナウイルス感染症の拡大により顕在化またはこれから顕在化するであろう諸課題をデジタル技術を活用し、新しい生活様式や新しい価値観に適応するソリューション(製品・アプリ・サービス等)の提案を全国から広く募集。募集したアイデアから最大30件を採択し,県内外のプレーヤーの共創によるプロトタイプ開発から県内フィールドでの実証実験を1件当たり最大1,300万円の支援を行うアクセラセーション・プラグラムです。
【D―EGGS PROJECT公式サイト】
https://newnormal.hiroshima-sandbox.jp/
■実施体制
主催:株式会社Ashirase
協力:広島県・事務局
NEDO NEPとは (※2)
NEP事業は、技術シーズを活用した事業構想を有する『起業家候補人材(個人・チーム、または事業化前の法人)』を対象とした、研究開発型スタートアップの起業促進及び事業化加速を目的としたプログラムです。NEPの採択者に対しては、技術シーズやビジネスプランの実現性の実証(PoC)や市場調査に係る資金、事業化のためのビジネスプラン構築に係る研修・個別メンタリング、ビジネスプランの発表及び投資家や事業会社とのマッチング機会等をNEDOが支援します。
〇2021年度「研究開発型スタートアップ支援事業/NEDO Entrepreneurs Program(NEP)」第1回公募に係る実施体制の決定について | NEDO
https://www.nedo.go.jp/koubo/CA3_100303.html
〇2021年度第一回交付決定事業者
https://www.nedo.go.jp/content/100938856.pdf
- あしらせについて
「あしらせ」について(※1)あしらせは、視覚障がい者向けの歩行ナビゲーションシステムです。 デバイスを靴に装着し、靴の中での振動により、聴覚を邪魔せずに視覚障がい者を誘導していきます。
視覚障がい者向けに特化した誘導情報の生成と、独自振動インターフェースにより、ユーザーは直感的にルート情報を把握することが出来るため、安全に余裕を持って歩行することが可能になります。
また、スマートフォンとデバイスのソフトウェアは適宜アップデートし、新たな歩行体験を提供し続けていきます。
- 株式会社Ashiraseについて
また、当社は、「人の豊かさを”歩く”で創る」、をミッションに掲げ歩行を通じて、人生を豊かにする機会に出会い、人の可能性を広げられる社会を実現する企業です。
歩行は、自分の足で行きたいところに行くことができるモビリティです。さらに、身体的にも様々な病気の予防・改善につながるだけでなく、五感を多く刺激するため心理的にも創造性が豊かになるなど多くの効果があります。
私たちは、誰もが歩きたいと思え、歩き続けることができ、リアルな世界に触れられる。
そのような「歩く」を科学し、創っていきます。
・社名 :株式会社Ashirase(アシラセ)
・代表者 :代表取締役 千野歩
・設立 :2021年4月
・HP : https://www.ashirase.com/
・Facebook: https://www.facebook.com/Ashirase/
お問い合わせ先 info@ashirase.com
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