電子契約サービスを導入している企業は4割未満!電子契約の認知度と導入率に関する調査結果【2022年版】

つなぐマーケティング

つなぐマーケティング(本社:神奈川県鎌倉市、代表:溝口弘貴)が運営するフリーランス情報メディア「フリーランスガイド」は、様々な業界のビジネスパーソンを対象に電子契約に関するアンケート調査を実施した。

​アンケートの詳細はコチラhttps://tng-marketing.com/freelance/knowledge/post-1001/

<調査概要>
調査対象:ビジネスパーソン(会社員、社長、個人事業主)
調査人数:414人
調査日:2022年1月10日~2022年1月15日
調査方法:インターネットによるアンケート調査

<調査結果サマリ>

  1. 8割近いビジネスパーソンが電子契約について知っており、サービス利用者以外の方にも認知が進んでいる

  2. 電子契約サービスを導入している企業は4割を下回る

  3. 利用者が多いサービスは「クラウドサイン、Adobe Sign、BtoBプラットフォーム契約書、DocuSign」

  4. 電子契約の普及を望まない人は3%にも満たない

  5. 電子契約の良い点は、「契約の締結がスムーズかつスピーディに済むこと、紙や管理コストを削減できること」などが挙げられた

  6. 電子契約で不安なことは「セキュリティや安全性への不安、自社内や取引先で使い方がわからない、慣れてないこと」などが挙げられた


<回答者の属性(性別・年代)>
男性:270人(65.2%)、女性:144人(34.8%)
20代:57人(13.8%)、30代:133人(32.1%)、40代:160人(38.6%)、50代:56人(13.5%)、60歳以上:8人(1.9%)


■​8割近いビジネスパーソンが電子契約を知っている
電子契約がどれくらい広く認知されているのかを調べるため、「電子契約を知っていますか」と質問し、「はい・いいえ」の二択で回答してもらいました。

「はい」と回答した方が76.1%、「いいえ」が23.9%という結果になりました。
今回の調査で8割近いビジネスパーソンが電子契約について知っており、サービス利用者以外の方にも認知が進んでいることがわかりました。
デジタル改革関連法の施行により、企業が電子契約に前向きになったというのもありますが、一時期よくテレビで流れていたCM効果が大きかったようです。

■​電子契約サービスを導入している企業は4割を下回る
次に「あなたの会社では電子契約を導入していますか」と質問し、「はい・いいえ・わからない」の三択で回答してもらいました。


「はい」と回答した方が21.7%、「いいえ」が60.9%、「わからない」が17.4%という結果になりました。
確実に電子契約を導入している企業は2割強でしたが、「わからない」という回答の17.4%を足しても、39.1%で4割を下回りました。
コロナの影響によりリモートワークが増え、契約なども電子化が進んだように思いましたが、実際には半数にも至っていないということがわかりました。

しかし、以下の業界別に導入率を見てみると、「金融・保険業」が71.4%で一番高く、次に「通信・インターネット業(36.8%)」「建設業(34.8%)」「製造業(29.0%)」と続きました。
業界によっても変わることがわかります。


■​会社で導入しているサービス、または利用したことがあるサービスは?
「会社で導入している電子契約サービス、または利用したことがあるサービスを教えてください」と質問し、国内の電子契約サービス15個の中から選択してもらいました。


「一度も利用したことがない」という方が大半だったものの、「クラウドサイン、Adobe Sign、BtoBプラットフォーム契約書、DocuSign」等の利用者が多い結果となりました。

■​電子契約はもっと普及すべきという人が大多数
「電子契約はもっと普及すべきだと思いますか」という質問をし、「はい・いいえ・わからない」の三択から回答してもらいました。

「はい」と回答した方が68.3%、「いいえ」が2.7%となり、電子契約の普及を望まない人は3%に満たない結果となりました。
「わからない」と回答した方も29%ほどいましたが、利用したことがないために判断がつかないといったところでしょう。

■​電子契約について感想、またはイメージを教えてください
電子契約について利用者には感想を、利用したことがない方にはイメージを自由記入方式で回答してもらいました。

▼​良い感想・イメージまとめ
電子契約の良い点としては、契約の締結がスムーズかつスピーディに済むこと、紙や管理コストを削減できることなどが挙げられました。

  • 契約のスピードアップに貢献、管理・保存が容易で紛失などの心配がない、契約書情報の共有化・透明化が進む

  • 原本が紙ベースではないので保管スペースの心配が不要

  • 契約に際しての時間が格段に早い

  • 導入が面倒くさいかもしれないと先入観がありましたが、実際利用すると便利です

  • 書類の持参・送付が不要なため効率が良く、また収入印紙が不要なため経費削減にもなりとても良いと思う

  • 送料などのコスト削減、社内進捗の可視化ができる

  • 遠方の企業とも直接訪問する手間や費用を省いて1時間以内など短時間で契約できる

  • 対面での契約ではないので、やり取りがスムーズなところは非常に良い

  • ペーパーレス化の時代なので、企業的には経費の削減や、時間短縮にもつながるので良い


▼悪い感想・不安なことまとめ
一方で、セキュリティや安全性への不安、自社内や取引先で使い方がわからない、慣れてないことへの不安などが挙げられました。

  • セキュリティやプライバシーなど配慮する点が増える

  • 電子契約業者のクラウドセキュリティに不安がある

  • バックアップを紙で用意するなどの実務が残る可能性がある

  • 読み合わせなどをしていないのでお互いの認識に誤解を生むこと

  • 簡単な売買契約などは電子契約を推進するべきだと思いますが、大きな金額が動く契約などはまだまだ難しい

  • 電子契約に慣れていない、または安全性に不信感のあるアナログ上司を説得すること

  • 先方が不慣れな場合は敬遠される、丁寧な説明が必要になる

  • 捺印がデジタルなので、効力あるのか心配

  • 地方ではあまり普及しない気がします

  • まだまだ電子契約に慣れていない取引先もある

  • 電子契約の社内ルール作成と実行(浸透)にハードルがある


▼利用者の声

  • 「コロナ禍ということもあり、ここ数年で一気に普及してきていると思います。それにより店頭でしかできなかった契約、来社して捺印しなければならない契約書といったものが不要になり、自宅で契約、処理できることが多くなりました。もちろん情報漏洩のリスクも言われていますが、それは紙媒体のものでも変わりはないと思っています。特に社内での稟議書や契約書、見積書、決裁書等多くの捺印、署名を必要とした業務も、その書面をPDFでデータ化するという方法での管理保存をしていましたので、保存の為の項数を考えれば、電子契約については良い面のほうが圧倒的に多く感じています。」(30代男性/通信・インターネット業)

  • 「契約書を紙で取り交わす時代はもう終わっても良いと思います。発送、返送にかかる費用もなくスキャンしデータにしなくともダウンロードを行うだけで電子データとしていつでも確認することができるといった点のメリットが大きいためです。実際使ってみた感想としても同サイトのIDさえ作成してしまえば簡単に利用できるためそこまで不自由は感じませんでした。データ漏洩のリスク、契約書の改ざんのリスクなどはもちろんあると思うので双方がしっかりと保存を行うことで危険を回避できるのであれば問題ないかとおもいました。」(20代男性/通信・インターネット業)

  • 「導入が面倒くさいかもしれないと先入観がありましたが、実際利用すると便利です。良い点はPDFを印刷すればいいので最悪なくしても再発行ができることです。デメリットは電子契約に慣れていない、または安全性に不信感のあるアナログ上司を説得することです。」(50代女性/製造業)

  • 「スピーディに契約が済むところは良いですが、会社によって導入の仕方が違うので、こちらも契約を提示された時に戸惑いを感じます。もう少し普及、統一性があるとイメージがより良くなると思います。」(50代女性/通信・インターネット業)

  • 「ペーパーレスになることにより、印鑑と記入の手間・管理の簡略化が良い点。悪い点としては、アップロードに不備があった場合、改めてクライアントと契約処理をし直す必要が出る。」(40代女性/サービス業)


▼​利用したことがない方の声

  • 「紙の書類を保管する必要がなくなること、事務処理や書類整理が楽になりそうなことは良い点だと感じますが、電子契約を導入するコストがかかりそうなため、業種にもよると思いますが頻繁に使用しない個人経営の会社などでは当面必要がなさそうに感じます。ただ、大手企業ではテレワークが推奨されている昨今、他者が触った紙に触れるのも抵抗があるので、非接触ツールとして役立つ場面が増えるのではないかと想像しています。また、電子帳簿保存法が改正されたこともあり今後さらに様々な書類が電子化されていくことが予想されるので、そういった動向に注視していきたいと思います。」(30代女性/飲食業)

  • 「契約書を扱う部署におりますが、昨今の世情により電子申請などが普及しないとリモートワークに移行できないということで電子契約を視野に入れているようです。使用したことはありませんが、印紙などの経費も削減出来ると聞いております。確かに電子契約を使用する費用はありますが契約書を紙ベースにすることによるコスト、作成の手間や出社の必要を考えると、私個人としては良い点の方が多く感じております。」(40代女性/不動産業)

  • 「大きな企業は良いのかもしれないが、弊社のような中小企業かつ契約を結ぶという作業があまりないような場合、システムを導入するのにかかる費用がかなり負担になる。 電子契約が当たり前、みたいなカンジになってしまうと、ちょっと困ります。システム導入ではなく、1回限りのスポット使用みたいなものが出来れば、使用を検討するかもしれません。」(40代男性/サービス業)

  • 「契約手続きが簡便化、短期化されるイメージがあり、もっと普及するとよいと思います。ただ、改ざんなどの不正行為の可能性がアナログの契約と比べて高まるイメージもあるため、その点が心配です。」(40代男性/通信・インターネット業)


■​調査結果のまとめ
今回の調査結果で、電子契約の認知度は8割近くと高かったが、実際の企業の導入率は4割にも満たないという現状が明らかになりました。

導入率が低い原因として、セキュリティ面や使い方などへの不安が多く挙げられました。

電子契約の普及にはもう少し時間がかかるかもしれませんが、世の中の流れとして電子契約を推進する動きとなっていますので、近い将来、電子契約が当たり前になる時代がくることは間違いないでしょう。

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電話番号
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代表者名
溝口弘貴
上場
未上場
資本金
100万円
設立
2021年07月