【平和祈念展示資料館】ウィズコロナ時代を見据え、学校への実物資料の貸し出しと、当資料館スタッフによるオンライン授業を組み合わせた、学校向け「オンライン平和学習支援プログラム」を2月から本格始動!
第二次世界大戦における兵士、戦後強制抑留者(いわゆるシベリア抑留)、海外からの引揚者に関する資料を展示する平和祈念展示資料館(東京都新宿区西新宿)は、学校への実物資料(レプリカ)の貸し出しと、当資料館スタッフによるオンライン授業を組み合わせた、学校向けの「オンライン平和学習支援プログラム」を、本年2月から本格スタートします。
本プログラムは、当資料館独自の学習支援事業で、戦争を知らない若い世代が、資料にまつわる話を「聞き」、実物資料に「触れ」、戦争の悲惨さと平和の大切さを「考える」ことを目的としています。
本プログラムは、当資料館独自の学習支援事業で、戦争を知らない若い世代が、資料にまつわる話を「聞き」、実物資料に「触れ」、戦争の悲惨さと平和の大切さを「考える」ことを目的としています。
「オンライン平和学習支援プログラム」の対象は、全国の小学生(5年生以上を推奨)、中学生、高校生、大学生。平和学習をはじめ、道徳教育、総合的な学習、社会科(小・中学校)、地理歴史科および公民科(高校)などの補助的授業に利用できます。
授業テーマは、当資料館の常設展示に合わせ、以下の3つの中から選べます。
■第二次世界大戦で、家族を残して戦地に向かい、国のために命をかけて戦った「兵士」。
■同大戦の終結後、シベリアやモンゴルなどの酷寒の地において、乏しい食料と劣悪な生活環境下で過酷な強制労働に従事させられた「戦後強制抑留者」。
■敗戦によって外地での生活のよりどころを失い、身に危険が迫る中を日本に戻ってきた「海外からの引揚者」。
費用は、資料の貸し出しとオンライン授業の受講は無料。ただし、資料の貸し出しにかかる往復送料(実費)は申込者の負担です。
《本プログラムの現状と今後の展望》
昨年秋から募集を開始したところ、現在までに、首都圏や関西圏の数校から申し込みがありました。
本プログラムの最初の授業は、本年(2022年)2月2日(水)、群馬県の高校3年生90名を対象に、第二次世界大戦における「兵士」をテーマとするプログラムを実施する予定です。
今回は特別に、戦争体験者で当資料館の語り部をオンライン授業のゲストに迎え、戦争や兵士にまつわる体験談を聞くことができるほか、生徒たちとの対話を交えた授業を予定しています。
当資料館は、本プログラムをウィズコロナ時代における「平和学習」の“新しい学び方”と位置付け、全国の学校で実施することによって施設の知名度を向上させ、最終的には、校外学習や体験学習、修学旅行などの訪問先に選ばれるよう、認知拡大を目指します。
《本プログラムを案出した背景》
当資料館は、新型コロナウィルス感染症の感染拡大防止のために、一昨年(2020年)2月から、修学旅行などの団体見学や、校外学習の受け入れを見合わせてきました(現在は、団体受け入れを再開 ※人数制限あり)。また、春休みや夏休みにあわせて開催していた、家族での来館を誘致するイベントなども実施が困難になりました。
一方、文部科学省のギガスクール構想の推進によって、教育現場では生徒や学生への1人1台の端末配布や、コロナ禍でのオンライン授業が急速に進みました。
このような状況下で、コロナウィルスの時代を見据え、全国をインターネットで結ぶオンライン環境を利用し、実物資料を展示する「資料館の強み」を活かしながら、資料の「リアリティー」を伝える方法はないだろうか、と当資料館スタッフがアイデアを出しあい、案出したのが「オンライン平和学習支援プログラム」です。
今後は、教育現場との協力や連携を図り、意見を取り入れながら、本事業が先生方の負担も軽減できるプログラムとなるよう、改善を図ってまいります。
【 「オンライン平和学習支援プログラム」 概要】
プログラム名称/「平和祈念展示資料館 オンライン平和学習支援プログラム」
内容/学校への実物資料(レプリカ)の貸し出しと、当資料館スタッフによるオンライン授業を組み合わせた、当資料館独自の学習支援プログラム
形式/教室での講義スタイル
※オンライン授業はビデオミーティングシステムZoomを使用
対象者/全国の小学生(5年生以上を推奨)、中学生、高校生、大学生
関連教科/道徳の時間、総合的な学習の時間、小・中学校の社会科、高校の地理歴史科および公民科 など
実施時間帯/原則として、火曜日~金曜日の10:00~17:00まで(祝日、当資料館の休館日を除く)
所要時間/約40~50分(授業内容に応じて)
参加人数/10~30名程度が目安
授業テーマ/「兵士」「戦後強制抑留者」「海外からの引揚者」の3つのテーマの中から、1つを選択する
費用/資料の貸し出しと、当資料館スタッフによるオンライン授業の受講は無料。
ただし、資料の貸し出しにかかる往復送料の実費は、申込者の負担とする。
実施条件/オンライン授業を行うため、教室にインターネットに接続できるパソコン(1台)、受講者全員が見ることのできるモニターまたはプロジェクター(1台)、音声用スピーカーが設置されていることが条件。
申し込み方法/公式HPからダウンロードした申込書に必要事項を明記し、実施を希望する1か月前までに、Fax(03-5323-8714)またはE-mail(info@heiwakinen.jp)で申し込む。
※予約の確定は先着順で決定する。
資料の貸し出し/資料の貸し出し期間は、原則として7日間。
授業実施日の2日前までに到着するように、当資料館から宅配便(着払便)で発送。
学校関係者からの問い合わせ先/
平和祈念展示資料館 学習支援担当
TEL:03-5523-8711、FAX:03-5523-8714
E-mail:info@heiwakinen.jp
公式HP:https://www.heiwakinen.go.jp/goriyou/school/support/
《テーマ別の授業内容、主な貸出資料》
■兵士「赤紙きたる -戦争に巻きこまれた兵士と家族-」
授業では、赤紙(臨時召集令状)を糸口として、兵士と家族がどのように戦争へ巻きこまれていったのか学びます。
《貸出資料》
赤紙、千人針、慰問袋(中身入り)、軍装品、陣中鏡(弾除けのお守り)、認識票など(約10点)
■戦後強制抑留「命を支えた物語 -シベリアの戦後強制抑留者-」
授業では、終戦後に始まった抑留生活と、日常的な飢えと寒さに耐えた抑留者の命を支えたものを通じて、シベリアの戦後強制抑留者について学びます。
《貸出資料》
抑留者のコート、黒パンとふくろ、飯ごう、手作りの食器類、俘虜用郵便葉書など(約12点)
■海外からの引揚げ「日本をめざした母と子 -海外からの引揚者-」
授業では、敗戦後に、満州から日本に帰ろうと努力した母子たちを通じて、海外からの引揚者について学びます。
《貸出資料》
リュックサック(中身入り)、手提げぶくろ、胸章(衣服に縫い付けた名札)、引揚証明書、おむつで作ったワンピースなど(約8点)
※参考:「平和祈念展示資料館」 施設概要
施設名/平和祈念展示資料館
英文表記/Memorial Museum for Soldiers, Detainees in Siberia, and Postwar Repatriates
開館日/平成12(2000)年11月30日
施設内容/兵士、戦後強制抑留者、海外からの引揚者に関する資料を展示
所在地/〒163-0233 東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル33階
TEL:03-5323-8709 FAX:03-5323-8714
アクセス/
・都営大江戸線 「都庁前」駅 A6出口から徒歩 約1分
・東京メトロ丸の内線 「西新宿」駅から徒歩 約5分
・JR、小田急線、京王線 「新宿」駅西口から徒歩 約10分
開館時間/9:30~17:30(最終入館17:00)
休館日/毎週月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日、夏休み期間は除く)、
年末年始、新宿住友ビル全館休館日(2022年2月6日)
入館料/無料
展示面積/約460平方メートル
施設構成/
常設展示室(兵士コーナー、戦後強制抑留コーナー、海外からの引揚げコーナー)
企画展示コーナー、体験コーナー、情報メディアコーナー、図書閲覧コーナー、
ビデオシアター
所蔵資料数/所蔵資料数:約22,000点、所蔵図書数:約12,000点
常設展示資料数:約400点(グラフィックやジオラマ含む)、
開架図書数:約2,000点
名誉館長/立正大学名誉教授・増田 弘(ますだ・ひろし)
入館者数/約92万5,000人(2000年11月30日~2021年12月31日現在)
公式WEBサイト/https://www.heiwakinen.go.jp
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