【Alliex】ベトナム投資大手VIG・デジタル銀行Go tymeと合弁会社を設立。決済データを活用した中小企業向け金融サービスを開始。

～店舗の「売上データ」を「信用」に変える、ベトナム初の“生産的金融”インフラ構築へ～

Alliex Vietnam JSC

2025年12月14日 16時57分

　ベトナムを中心に国際決済・データインフラ事業を展開する Alliex Vietnam JSC（本社：ベトナム、代表取締役社長：パク・ビョンゴン、以下「Alliex」）は、グローバルデジタル金融グループ「Go tyme（ゴータイム）」、およびベトナムを代表する投資グループ「Vietnam Investment Group（以下「VIG」）」の3社間で、ベトナムの中小・零細企業（SME/MSME）向けにデータ主導型の金融サービスを提供する合弁会社を設立したことを発表いたします。

本合弁会社は、Alliexが保有する決済インフラから得られる「リアルタイム売上データ」を企業の信用評価に活用することで、従来の銀行融資を受けられなかった事業者へ資金を提供する「生産的金融（Productive Finance）」モデルの構築を目指します。

既に設立されているGo tymeベトナムにALLIEX、VIGが参画。2025年12月10日　ホーチミンにて発足会の様子。

■ 背景：成長著しいベトナム経済と、中小企業が抱える「資金の壁」

　ベトナムはASEANでも屈指の経済成長を続けており、その屋台骨を支えているのは国内企業の大多数を占める中小・零細企業（MSME）です。しかし、多くの事業者は「不動産などの担保がない」「財務諸表が整っていない」といった理由で、銀行からの融資を受けることが困難な状況にあります。

「売上はあるのに、成長資金が借りられない」――この構造的な課題を解決するため、Alliexは決済インフラ企業としての強みを活かし、金融とテクノロジーを融合させた新たなアプローチを開始します。

■ 本合弁事業のスキーム：決済データが「信用」に変わる仕組み

　新会社が目指すのは、「売上 → データ → 信用 → 資金 → 成長」という好循環の創出です。このモデルにおいて、Alliexは最も重要な「データの源泉」を担います。

【データの収集・解析】Alliex

Alliexがベトナム全土に展開する決済端末（POSなど）から得られる「リアルタイムの売上データ」を収集・分析。これを返済能力の裏付けとなる「信用スコア」へと変換します。
【融資・リスク管理】Go tyme

デジタル銀行としてのノウハウを活かし、Alliexの提供するデータに基づいて、担保に依存しない適正な融資（カスタマイズ金融）を迅速に実行します。
【市場戦略・統括】VIG

ベトナム国内の強力なネットワークと市場知見を用い、現地化戦略や資本政策を支援します。

これにより、事業者は日々の営業活動（決済）を行うだけで信用が蓄積され、必要なタイミングでスムーズに運転資金を得ることが可能になります。

■ Alliex 代表取締役社長パク・ビョンゴンのコメント「決済インフラを超え、データ金融プラットフォームへ」

　「Alliexはこれまで、ベトナム全土で決済インフラを構築・運営してまいりました。その現場には、企業の活発な経済活動を示す膨大なデータが流れています。今回の合弁を通じて、私たちは単なる『決済インフラ提供企業』から一歩踏み出し、決済データを金融価値に変える『データ金融プラットフォーム』へと進化します。私たちのデータが中小企業の信用となり、彼らの成長を直接支援できることを確信しています。」